【無料】基礎から分かる水産用語<226> 食中毒とは
食中毒とは
細菌やウイルス、寄生虫などが体内に侵入することで、腹痛や吐き気、嘔吐(おうと)といった体調不良が生じること。汚染された食物を食べるなど口腔(こうくう)経由で感染する。毒キノコなどの植物性自然毒、フグや貝といった動物性自然毒、化学物質(ヒスタミン)が原因の場合も食中毒に分類される。
水産物は、貝やフグが持つ毒、アニサキスなどの寄生虫、ヒスタミンが主な原因物質となる。
厚生労働省によると、2023年には全国で1021件の食中毒が発生し、患者は1万1803人(うち死者4人)に上った。発生施設別では飲食店が489件と約半数を占めた。家庭は112件、販売店62件だった。
原因食品別では、魚介類318件(貝類5件、フグ9件、その他304件)、魚介類加工品2件。その他のうち食品特定は20件、食事特定355件だった。また、病因物質別で見ると、寄生虫は456件で最多。うちクドア22件、アニサキス432件だった。化学物質は8件となった。
厚労省ホームページでは、家庭での食中毒を予防するための3原則「つけない、増やさない、やっつける」を呼び掛けている。また、事業者の食中毒予防対策として衛生管理に関する情報を公表しており、学校など集団給食施設の衛生管理マニュアルなどを掲載している。
みなと新聞本紙2024年10月15日付の記事を掲載