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第一子。吊り橋を、手を取り合って渡るかのように。
第一子は慎重派だ、という話はよく耳にする。
我が家も漏れなく、第一子である長女はとても慎重派だ。
このことを改めて思うようになったのは、第三子である次女と外出することが増えたからだ。
次女は1歳4ヶ月になり、だいぶアクティブに。公園へもよく出かける。2人きりで次女と過ごす時間は、この上なく幸せなひと時だ。
こんな風に過ごす中でふと思い出すのは、長女が1歳の頃、同じように公園に通っていた日々。
長女は、公園に人がいれば、じっと観察し、様子を見ながら行動していた。間違いなく慎重派ガールだ。
そして、同じく母親である私も、第一子の付き添い、つまり、母親としての公園デビューということにもなり、子供との公園の遊び方、同じく公園にいるお子さんやそのパパやママとの付き合い方を様子を見ながら学んでいった。
一方、次女はかなりアクティブ。あまり物怖じせずに進んでゆく。子供が公園にいれば、近づいていくし、滑り台も慣れれば1人で滑る。そりゃ、兄姉が常に一緒の世界に生まれてきたら、そうなるわなと思う。
そして、3人目の育児となる私も、怪我するかも、汚れるかも、周りの人とどう付き合う必要がある?など、細かいことなど気にせず、ただただ次女との時間に向き合えている。
そう。長女、次女の性格の違いもあるが、母親である私自身の心構えも大分変化しているのである。
長女と過ごしたこの5年半、一つ一つの出来事が私にとっても長女にとっても全て初めてのことの連続で、慎重になり、神経も使ってきたと思う。自分にお兄ちゃんもお姉ちゃんもいなくて、これから何が起きるかわからない長女は尚更ドギマギしてきただろう。
そして、これからも、長女は家庭の中にはお手本のない初めての経験をし続け、私も母として初めての道を歩んでいくことになる。
私は長女に大丈夫、大丈夫だよ!と言い聞かせながらも、しっかり手を取り合って、揺れる吊り橋を慎重に渡っていくのだろう。
できれば、常に大丈夫、大丈夫とどーんと構えていたいけれど、思いの外吊り橋が揺れ動いた時は、ピリッと張り詰めた空気を漂わせてしまうこともあるかもしれない。
けれど、手だけはしっかり握り、お互い信じ合い、支え合いながら、少しずつ前に進んでいきたい。
年が明け、少しすれば、長女は年長さんに、そして、私は復職する。その翌年には、小学校入学という、これまた未知の世界がまっている。
第二子、第三子の長男と次女に対しては、私の構えも緩くなり、なんとかなるさで過ごせている部分もある。それは、長女とすごしてきた5年半というお守りがあるからだ。
そう。5年半、色んなことがありながらも何とかなってきた。
だから、そんなお守りをぶら下げながら、娘とはしっかり手を取り合って、この先も吊り橋を進むという冒険を楽しんで行けたらと思う。
Mina🌱