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ゲームプレイ日記

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ゲームの話です。PS4、セガサターンなど。プレイしたその時その時の気持ちを書いてくよ!
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#インディーズゲーム

【ゲームレビュー】骨さん虫さん内臓さん大集合。背筋ゾワゾワ系アドベンチャー「Birth」に美を見出した

「Birth」は、骨でできた住人が住む街で、ひとりぼっちの主人公が臓器をあつめてパートナーをつくるゲームだ。 住人はみんな、顔が動物の骨かなにか。体は人っぽいけど健康ではなさそう。 建物の中に骨とか虫とか、多くのひとが「げっ」てなるものがたくさん飾ってあるけど、怖がらせたいわけじゃなく、純粋にそれが美しい、面白いと感じたから描いているように見える。 本当の虫嫌いならサブイボもんのアリの行列がなんの必然性もなく突然出てきて、笑ってしまった。敵として下水道に毒虫が出るような「

【ゲームレビュー】クトゥルフ釣りゲーDREDGEの二人称テキストが良い!

疲れると海上に目玉やら悪霊やらの幻覚が出てくる。 気のせいかカメラの揺れも船酔いのようにゆったり大きい。 果ては赤い目のカラスが漁船にたかり、ガンガン魚を奪われて海の藻屑へと叩き落される。 ホラー要素のある釣りゲー「DREDGE」 XBOX版をクリアした! ホラー要素といっても、巨大サメが襲ってくるとかではない。 暗い海に放り出されたら何が潜んでいるかわからない、帰れなくなるかもしれない。そんな人の根っこに潜む恐怖にビクビクしつつ、釣りや沈没船の財宝を探すゲームだ。敵は「

「swordship」のルールとストーリーが噛み合った美しさ!【ゲーム感想】

温暖化により水面が上昇した未来の地球。 水上を駆け抜け、金持ちが独占した物資を奪う。 それが「ソードシップ」。 「攻撃しない、よけてアイテムを回収するだけのシューティング」だ。 そういうコンセプトは、ないこともなかった。 最近のシューティングって、狙って攻撃するより弾をよけるものになってて、そっちだけでも成立する。ただ、スカッとしないのかヒットした話は聞かない。 ソードシップは弾幕のスキマを細かくよけるのではなく、敵同士が同士討ちするように避けることで戦略性と爽快感を持た

PS4【ゲームレビュー】全て鉛筆で書かれたホラーアドベンチャー!おどろアルプス妖怪紀行「mundaun」

mundaun(ムンドーン)というゲームをクリア。 全て鉛筆で表現されたカナダのムンドーン村へ、おじいちゃんの葬儀のために帰ってくる。 これぞインディーズゲーム!粗削りだけど尖った魅力があった。 珍しい画材で表現されたゲームの系譜がある。 たとえば「大神」は筆のタッチで昔ばなしの世界観を表現している。 「ドローントゥデス」という授業中の子供の落書きがノートの中で戦うゲームがある。 紙の「ペーパーマリオ」とか、毛糸のヨッシーとか。油絵とか、アメコミ風とか。いろいろあるけど、ム

始まったら終わってるホラーゲーム PS4「Stories Untold」クリアレビュー

切れ味のいいゲームに打ちのめされる快感! 回し蹴りを側頭部に食らったような、強烈に胃が燃えるような酒を飲んだような感覚。「これは参りやした」と笑いながら倒れるこの瞬間のために、見知らぬゲームをやったり本を読んだりするのだ。 4話構成のオムニバスになっていて、どれも見知らぬ機械をてさぐりで操作して進んでいく。1話はややネタバレ有りで感想を書いてしまったけど、古い家でパソコンゲームを遊ぶ。 ゲームオーバーもアクションもない。じわじわくるタイプのホラーなので、直接グロテスクな画

【stories untold】二重構造のホラーゲームにおびえた話をします。【ネタバレ有】

レトロゲームオマージュなんて珍しくもない。 このような画面構成で、左のテレビをのぞきこんで、ゲーム内で架空のテキストアドベンチャーをプレイする。 二重構造のホラーゲームstories untoldにおびえた話をします。短編4話構成になっていて、そのうちのひとつめ。 架空のアドベンチャーゲームは、ファミコン以前のカセットテープにゲームが記録されているものだ。リアルタイムでは知らないけど、年上のゲームライターの思い出話で、 「昔のテープ版信長の野望はロード時間が20分あった」

【ゲーム記録】良いピンボールは、脳に電極ブッ刺されて快感電波ビリビリ~みたいになる

PS4で配信された「Demon's tilt」の凄いところは、台揺らしをするとボールに残像がついて、はっきりボールの軌道が変わるところだ。 ゲームのピンボールは「台揺らし」の効果が分かりにくかったけど、間接的に、だけどしっかりボールを操作して、たった1台のピンボール台を攻略していく手ごたえがある。 また、台にいろんな仕掛けがあって、ハッキリ言ってやってる自分もよくわからないけど、毎回のように新しい演出が出てきて、複雑な機械をいじって分解していくように、仕掛けが理解できていく

【ゲームレビュー】死へと向かうどうぶつたちの航海「Spiritfarer スピリットフェアラー」

幼少期にトムとジェリーで育ち、カートゥーンの動きを「いいなあ」と思う僕には最高のゲームだった。 プレイヤーは生と死のさかいめの世界で、船乗りになる。 建物を配置して、行きさきを指定して航海に乗り出す。動物の姿をした乗組員と、目的地につくまで食材を集めて、料理して、木を植えて、釣りをして。 乗組員のワガママを聞いて、ハグをする。 共同生活をしながら、死を受け入れた乗組員を「向こう」に送るのが仕事だ。 1日だけ見れば「どうぶつの森」のような、永遠に続くコミュニケーション&

「スピリットフェアラー」プレイ日記2

実際には、もっとまぶしさがこちらに迫ってくるような、それでいて懐かしさのあるあざやかなピンクの夕焼けだ。テレビから他の画面に移してみると違うなあ。 生と死のはざまで乗組員を導く船旅ゲーム。 「スピリットフェアラー」2回目。 船の上に乗組員の部屋や、キッチン・果樹園・鍛冶場といった作業所を好きに配置できます。何回でもやり直せる。効率、美しさ、どちらをとってもいい。 海図をクリックして移動しているあいだに、植物に水をやったり会話をしたり。基本的にこのゲーム、下手でも詰まること

キスのゲーム、ハグのゲーム。【ゲームプレイ日記】スピリットフェアラー

マリオの目的はクッパを倒すことじゃない。ピーチ姫にキスしてもらうことだ。 そのために100回も200回も谷底に落ちる。 ぼくの記憶では「ときメモ」も「ファイナルファイト」も、最後にそれぞれの「姫」にキスしてもらうのがエンディングだ。 お姫さまにキスしてもらうために100回死んだり100時間費やしたりすること。それがテレビゲームだ。 「キスのゲーム」はたくさんあるけど「ハグのゲーム」を初めて遊んだ。 PS4/ニンテンドースイッチ「スピリットフェアラー」というゲームだ。 主

「2064:Read Only Memories」で草木に話しかけよ。自販機の声を聞け。

ヘッドフォンとAIを相棒に、レトロSF調の2064年を駆けるゲーム「2064:ROM」をクリアしました。PS4版です。 2064年。ネオ・サンフランシスコのビルの一室で、意識を持つROM(ロボット)が完成する。 だが、製作者は何者かによって誘拐されてしまい、チューリングと名付けられたROMだけが、ひとりで主人公を頼って逃げてくる。いってみれば「意識を持ったアンドロイドもの」。古典的なSFの題材をドット絵でいた味のあるゲーム。 主人公がはじめにやる仕事は、最新ヘッドフォンの

PS4/switch「フリーダムフィンガー」をクリアして「ラクガキが動くゲーム」をいろいろ思い出す

自機が中指。見ただけで「こういうゲームです」と自己紹介がすんでるシューティング「フリーダムフィンガー」をクリア。 「落書きが動くゲーム」の系譜でもあった。 自機の中指ができることは 1・弾をうつ。2・殴る。 3.敵をつかんでその敵の攻撃を相手に向ける「星のカービィ」的暴力行為。これが意外に戦略的。ハードロック系のラウドなBGMも世界観に合ってる。 ゲーム製作者自身がバンドをやってるとか、近いセンスの人がBGMを手がけたとかだと思う。 演奏にあわせて弾が止まる音ゲーみたい