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屋内、屋外の違いとウィール(車輪)その2

前回のその1はこちら。


 私がメインで使っている、屋内用のアーティスティック・ローラースケートの靴は、これだ。

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 ウィールはロール・ライン社のジオットのグレーで、硬さは49D、直径は57mm、幅は31mm。ちょっと細めで硬く、スクエア・リップ。ロール・ライン(Roll-Line)はイタリアのメーカーで、初心者から選手まで満足する質の良いウィールや各部品を製造している。ちなみに、私の通う屋内練習場の床は、日本でもよくある体育館の木の床で、つるっとしている。

 素材

 私のウィールの硬さを見て、何それ?96Aとかじゃないの?!とお思いでしょうが。実は私のウィールは一般的なポリウレタン製ではなく、サーモプラスティック・エラストマー製なのだ。ヨーロッパのメーカーに多いこの素材は、硬度の単位が違う。しかもこの素材、なぜかメーカーによって49D だのHD48だの表示の仕方が違っていることもあるのだが、基本的に硬い素材であり、柔らかいウィールでもポリウレタンとは滑った感触が若干違う。硬さを示す数字は40~50代が一般的で、一番硬いものが61D(ポリウレタンと同じく数字の大きい物ほど硬め)。私の49Dはだいたいポリウレタンだと96Aぐらいの硬さになる。

 サーモプラスティック・エストラマーは熱で溶けやすい性質がある。アスファルトが熱く高温になるような場所には向いていない素材だ。屋外ではポリウレタン製を使おう。


 そして、私が屋外用に使っているのはこちら。

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 ウィールはモクシー社のガミー。硬度は78A、直径65mm、幅は40mm。太めで柔らかく、直径が大きい。リップはラウンド・リップ。モクシ―(Moxi)は屋外のレジャー用のスケート靴やウィールなどの各部品を製造しているアメリカのメーカー。とにかくかわいい色が豊富で、質も良い。

 屋内用の靴からこちらに履き替えると、ウィールが大きいので「うわ、めっちゃ転がっていく!」という感覚になる。でも柔らかいウィールを使って摩擦の大きいアスファルトの上で滑る感触は、屋内とはかなり違う。屋内では摩擦の少ない床で硬めのウィールを使っているので、ちょっとストロークすればすーっと進んでいくが、この屋外用ではもっと抵抗が強いというか、もっと一生懸命ストロークしないと割とすぐにスピードが落ちてきてしまう(この辺りはウィールだけでなくベアリングも関係してくる。詳しい話はこちらを参照)。

 体重

 ローラースケートを使う人の体重も、ウィールに影響する。体の大きな男性と、体が小さくて細い女性が同じウィールに体重をのせたところを想像してみて欲しい。当然、体重の重い人のウィールには、体重の軽い人よりも地面に押し付けられる大きな力がかかり、その結果グリップがききやすくなる。体重の重い人は、ほんの少しだけ硬めのウィールを選ぶなど、グリップ力が弱めになる選択をするといい。逆に、体重の軽い人はほんの少しだけ柔らかめのウィールを選ぶなど、少しグリップ力が強まる選択をするといい。


 どんな趣味もそうだけれど、道具を選んだり揃えたりするのは、本当に楽しい。特にウィールは、色や形もかなりバリエーションが豊富なので、ローラースケートの部品交換では一番楽しい部分だと思う。

 次回はウィールの交換方法について。


追記:その後、何度かウィールを履き替えた。

・屋外用のウィールはこちら ↓

・屋内用はこちら:

フリースタイル、フィギュア(図形)用 ↓

ダンス用 ↓


追記:ツイッターで、D表記のウィールを屋外で使ったらあっという間にウィールが削れてしまった、という方の話を教えて頂いたので、サーモプラスティック・エストラマーは熱に弱いことを追記した。


ツイッターでもローラースケートについてつぶやいています。



 

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