![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/113503361/rectangle_large_type_2_09ff6450b8dd8278c4b3586692ae480d.jpeg?width=1200)
カカオマス1kgでチョコレートドリンクのバリエーションを思いつくだけ作った記録
Whose cacao (フーズカカオ)の細挽きカカオマス 1kgを購入して、各種乳飲料・甘味料・スパイスとの相性を実験しましたので、作った写真と合わせて感想・考察を綴っていきます。
ちなみに「カカオマス」とは、カカオ豆を潰してペースト状にしたものを固めたもの(砂糖は含まない)で、お菓子の原材料表で時々見かける「チョコの素」的な素材です。
基本的には製菓企業が使うもので、大きなブロック売りが主流なのですが製菓材料店や、ブランドによっては通販が可能です。特にWhose cacao の「細挽き」は粗めのパウダー状で溶けやすく、非常に使いやすいです。とても革新的なアイデアだと思いますので、日常食に振りかけたい方・お菓子作りにパンチが欲しい方は、試してみて下さい。
1kg分、結構たくさんあるので、どんどんご紹介していきます。
【まずは原料の味をチェック】
![](https://assets.st-note.com/img/1693529963637-VZZcvrrPPq.jpg?width=1200)
酸味のある玉露、的な印象。ドライでシャープな苦味、薬効ありそう。スッキリさっぱりとした後味。
【乳飲料編】
![](https://assets.st-note.com/img/1693530617631-Z8eWcEHUvt.jpg?width=1200)
苦味が柔らかで砂糖なしでもグイッと飲める。チーズのようなまろやかな旨味、そこはかとなく青いバナナが浮かぶ香りが出てくる。
牛乳自体にクセがない(というより親しみ慣れた風味なので)甘味料もマルチに使えて、好みの味を作りやすい。お湯で作るとどうしても酸味が立つので、乳飲料で苦味・酸味をマスキングしたい場合はミルクがオススメ。
![](https://assets.st-note.com/img/1693530646576-RPbCiJuXvW.jpg?width=1200)
ほんのり香ばしい風味+濃度薄めなので、カカオの苦味が際立つ濃縮無糖カフェオレのような飲料に。思い切ってアーモンドミルクの割合を多くすると(カカオマスの5~6倍くらい)どちらの風味も立つヘルシーでさっぱりとした味わいに。はちみつor黒糖などインパクトのある甘味料と合わせるのが良さげ。
![](https://assets.st-note.com/img/1693530765180-CmIOpMOTPc.jpg?width=1200)
豆乳のしっかり目の旨味と、カカオの苦味で、かなり玄人向けの味。
クセ強めの旨苦お豆腐系飲料!(粘度高め)みたいな感じになる。アーモンドミルク同様、豆乳の割合多めで作る+はちみつor黒糖などインパクトのある甘味料と合わせると、豆乳カカオ双方特有のクセが緩和されて飲みやすい。
![](https://assets.st-note.com/img/1693530819481-XV4vKD02JE.jpg?width=1200)
クセのないまろやかさ+濃度薄めなので、カカオの苦味と合わさると濃厚カプチーノを思わせる贅沢植物系飲料に。はちみつor黒糖などインパクトのある甘味料と合わせると親しみやすい味に。市販のアーモンドミルクや豆乳よりもクセがないので、好み次第で濃いめに作るのも◎
![](https://assets.st-note.com/img/1693530909246-uWswMiZ1yN.jpg?width=1200)
色も風味もだいぶ違う。
![](https://assets.st-note.com/img/1693530974052-ZNFGsBtzG7.jpg?width=1200)
濃厚な乳感と酸味で無糖ヨーグルト濃縮ペーストのような味わいに!
そこはかとなく青いバナナの香り、まろやかな苦味で、牛乳同様、砂糖類も種類選ばず何でも合う。
全体の印象がウッディで重めなので蜂蜜やメープルをドンとかけたり(ギリシャヨーグルト風)ジャム類を乗せれば、なんちゃってボンボンショコラにも。補助的にさりげなく甘みを加えるならキビ糖系も。グッと飲みやすくなります。
温めた生クリームにカカオマスを合わせて撹拌するとほぼ生チョコ(粘土高め)になるので、トロトロ液状で楽しみたい場合は、液量を増やすか、ミルク割なども。ちょうど良い乳感を模索すると良いかと。
【各種甘味料との相性診断】
![](https://assets.st-note.com/img/1693532245638-AsKkco7G8j.jpg?width=1200)
お湯:さっぱりとしつつ、特濃抹茶カフェラテのような雰囲気に。野性味ありつつ可愛い味わい。濃度調整が肝。カカオマス自体のフレーバーが豊かなので、多少サラサラでも風味は強めに感じられる。
ミルク:まろやかな旨味が相まって、テリーヌショコラを食べているような満足感。カカオマス多めでトロトロにすると至福!!
砂糖は入れるほどデザートに近い味わいになっていく。目安はカカオマスと水分(お湯orミルク)を合わせた総量の1/3以上入れると甘味が知覚しやすく風味が立つ。
![](https://assets.st-note.com/img/1693532255941-ABBxPaPgb9.jpg?width=1200)
お湯:酸味と甘味がしっかり出る、ウッディ&フルーティな味わいに。後味さっぱり。
ミルク:お湯verから酸味がマスキングされ、旨味とコクが出てクセになる味わい。
甘味が強いので、カカオマスと水分(お湯orミルク)を合わせた総量の1/4以下に抑えると甘ったるくなく仕上がる、甘くしてトッピングとして、ニブ追いカカオマス、なども良き。
![](https://assets.st-note.com/img/1693532265056-GSrsWATIXh.jpg?width=1200)
お湯:酸味と甘味がしっかり出る、華やかでコクのある豊かな味わい。
ミルク:お湯verから酸味がマスキングされて、子供も親しみやすい王道な美味しさに。
甘味が強いので、カカオマスと水分(お湯orミルク)を合わせた総量の1/4以下に抑えると甘ったるくなく仕上がる、甘くしてトッピングとして、ニブ追いカカオマス、なども良き。
![](https://assets.st-note.com/img/1693532280361-YWKcZ2r59R.jpg?width=1200)
苺とカカオの風味が合わさって、艶っぽいショコラショーに!酸味も立って鮮やかな味わい。カカオマスと水分(お湯orミルク)を合わせた総量の1/3以上入れると甘味が知覚しやすく風味が立つ。
エッジのきいた酸味を愉しむならお湯。鉄板の美味しさを求めるなら、まろやか&甘酸っぱいミルク!
【スパイス編】
![](https://assets.st-note.com/img/1693531282661-IKhtmAP53a.jpg?width=1200)
力強いカカオマスに甘い香りが加わって親しみやすい味わいに。根菜感も増強され味わい深くなります。
黒糖が合う!たっぷり入れちゃえ!コク深で重厚感のある贅沢な雰囲気に!
![](https://assets.st-note.com/img/1693531458409-70xiMoqzlB.jpg?width=1200)
食欲をそそる甘く華やかなグリーン香。カカオの苦味に非常に合う!!
パンにあう!このソース(砂糖なし)でソーセージピザを作りたい勢い。
![](https://assets.st-note.com/img/1693531480207-81T0VJ4Wm6.jpg?width=1200)
爽やかな柑橘グリーン香と、コクのあるカカオの苦味が合わさり、艶々オランジェットを思わせる味わいに。
蜂蜜少量で一気に化ける。キビ砂糖も合う。甘味と合わさることで飲料として開花。非常にオススメ。
![](https://assets.st-note.com/img/1693531492537-iUJXM1PGn2.jpg?width=1200)
アーシーなカカオマスに、山椒特有のグリーンな柑橘香が合わさって、一気に爽やかな印象に!
砂糖がなくても普通にイケる。加えるならベーシックなキビ砂糖が良さげ。
![](https://assets.st-note.com/img/1693531522759-hJ6HIjuuRJ.jpg?width=1200)
王道スパイシー!黒胡椒により香ばしさが増して、より豊かな味わい。
カカオマスのインパクトが強いので、多めにかけても◎とにかく蜂蜜に合う。
![](https://assets.st-note.com/img/1693531665991-ZB9Y9MIC2M.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1693531704259-C01slmcNV8.jpg?width=1200)
温めた生クリームにカカオマスを投入して(1:1)クリーマーで泡立て→濃厚に仕上げたトロトロ液に塩やスパイスや蜂蜜が加わると、一気にミシュラン三ツ星……食欲をそそる香りに、しっかり苦味と旨味がききつつ、そこはかとない優雅さも見え隠れ。
最強の飲み物を生成してしまった気持ち。カカオとガーリックは最高に合います。
【黒糖いろいろ編】
![](https://assets.st-note.com/img/1693532302716-7Did5CL016.jpg?width=1200)
トウモロコシのような香ばしさと、軽やかな甘味が特徴的な黒糖。
浅煎りカフェモカのような、ライトな酸味と香ばしさ際立つ味わいに。
![](https://assets.st-note.com/img/1693532313584-60gNnbv4AH.jpg?width=1200)
ミルキーな甘味と、コク深い苦味が特徴的な黒糖。
カフェオレ濃縮ベースのような、重厚で力強い味わいに。
![](https://assets.st-note.com/img/1693532322703-lQxnlCyI9N.jpg?width=1200)
玉露のような爽やかな苦味と、濃い甘味が特徴的な黒糖。
柑橘抹茶エスプレッソ的な、クセのある個性派の味わい。
![](https://assets.st-note.com/img/1693532331037-HN0WWcrkfq.jpg?width=1200)
雑穀のような香ばしさと、軽やかな甘味が特徴的な黒糖。
浅煎りカフェモカのような、ライトで鮮やかフルーティな味わい。
![](https://assets.st-note.com/img/1693532342199-NdL5ie1ukR.jpg?width=1200)
黒糖総評
白糖にはないコクを出したいが、個性自体を求めていない人はライトな波照間や粟島がオススメ。カカオ系デザートとしても親しみやすい味わいに。
クセ強で深めの味わいが好きな人や、脳に刺激が欲しい人は、小浜や与那国で濃いめに作るのが至福。
【既存ドリンクの素にちょい足し!?編】
![](https://assets.st-note.com/img/1693532352214-gTXB0CTbI0.jpg?width=1200)
お湯で作るとハイビターでまろやかな抹茶チョコドリンクに。抹茶もカカオも力強く香る!
ミルクverにすると、お湯verより角が取れてより優しい味わいに。デザート感覚で楽しめる!
カカオマスと水分(お湯orミルク)を合わせた総量の1/3付近がベストライン。手軽に抹茶ラテ飲みたいけど、どのメーカーも甘味が強くて……とお悩みだった苦味フェチ人間(私)の救世主。
![](https://assets.st-note.com/img/1693532359205-gRux90AL0u.jpg?width=1200)
お湯verは、シュッとした飲み口ながらも、しっかりカフェモカ!がっつりチョコレーティに!
ミルクverは、どっしり濃厚でロイヤルな贅沢クリーミーカフェモカに。ヤミツキになる味!
甘さのしっかりあるコーヒーの素にすると、ちょうど良いハイビター感になる。手軽にカフェモカしたい気分の時に最適。インスタントコーヒー+カカオマス……お手軽で大満足の味。
※※※※※※※※※※※※
味変チャレンジは以上です。
いろいろ楽しんではいますが、最終的には「どれとどれが合う、正解」というより「テクスチャや風味の個性を見極めて、目指す味に近づけること」が肝だと思います。ポタージュは傑作でした。オリーブオイルやバジルも合いそう。
カカオ業界も、日々新しいアイデアが創出し続けられています。細挽きカカオマスは天才の発想だと思います。この細挽きカカオマスとスパイス・ハーブを合わせたふりかけ(シャカシャカ出てくる手軽なボトル)とかも展開して欲しいなと妄想したり。
ともかく、引き続きカカオに携わる人たちを応援していきたいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1693533367538-zjyCs3ebDc.jpg?width=1200)
※補足1
私はサラサラスタイリッシュ系よりも、濃厚トロトロショコラショーが好みなので、カカオマスとお湯(ミルク)は半々くらいで作ってます。
必需品は100均の電動クリーマーです。電池交換直後からしばらくは、生クリームの角が立てられるレベルの馬力があります。
※補足2
チョコレートドリンクは、まず液と固形、半々(1:1)で濃い目のベースを作って、試飲しつつ少しずつ水分を増やしていくと、お好みテクスチャが見つけやすいと思います。参考までに。