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話すだけで気づきを得る「オートクライン効果」 #日常で役立つコーチング心理学#1

はじめまして!デジタルプロダクトのデザイナーとして活動する傍ら、プロコーチとして活動している、すぐと申します。

コーチングに出会ったことで、デザイナーとして新卒入社したヤフーを昨年の10月に退職し、日々コーチングを提供しながら、人の本質的変容とは何かを探求しています。

コーチングに出会い、多くのことを学ぶ中で、「人の可能性を信じるコーチングの素晴らしさをもっと多くの人に知ってもらいたい!」という思いが積み重なり、「日常に役立つコーチング心理学」というテーマで、コーチングに関するコミュニケーションのテクニック、背景理論や心理学を発信していきたいと思います。

具体的には、こんな方にお届けしたいです。

・日常の人間関係や仕事のもやもや、キャリアについて考えたい
・コーチングに興味がある・実際にコーチングを学んでいる
・セルフコーチングをできるようになりたい
・人生を変えたいと思っているが、なかなか変わらない

AIが発達し、より不確実な世の中で、みなさんのキャリアや人間関係の悩みに役立ち、自分自身の可能性を広げ人生を豊かに生きていけるよう、お役に立てたら何よりです。

本日は、コーチングの効果としてよく挙げられる「オートクライン効果」について解説したいと思います🙋‍♂️


そもそもコーチングとは?

コーチといえば、スポーツなどのコーチのイメージが一般的ですが、コーチングはアドバイスすることではなく、話し手であるクライアントの中に答えがある前提のもと、問いかけや傾聴といったスキルを用いて、自分のありたい姿や願いに気づき行動を起こしていくコミュニケーションのことを指します。(コーチングの定義や日本に入ってきた背景については、別の記事で解説します。)


オートクライン効果とは?

クライアントはコーチの問いかけによって、自分のことを話していきますが、自分が話した言葉を自分で聞くことによって、自分の考えに気づくことを「オートクライン効果」と呼びます。


例えば過去の経験で、何かわからないことがあった時に、人にわからないことを質問しているうちに「あれ、こうしたらいいじゃん!」と解決した経験はないでしょうか?

わからないことを聞いている内に…
「自分で解決しちゃった!」なんてことありませんか?


このように、自分の思考を吐き出すことで、考えが整理されたり、話すことで自分の考えを客観的に見ることができます。その結果、生まれた頭のスペースで新しいことを考え、気づきを得ていけるのが、オートクライン効果と呼ばれるものです。

💡 日常でオートクライン効果を起こすためのポイント
話し手)ありのまま感じている自分の考えをまず出してみる
聞き手)相手の話を判断せず、最後まで好奇心を持って聞き切る。

(ちなみに、オートクラインは「分泌された物質が、分泌した細胞自身に作用する自己分泌」を意味する生物学用語です)


人形に話しかけることでも思考が整理される?ラバーダッキング

プログラマーの間では、「ラバーダッキング」という問題解決方法があります。これは、問題が発生した際に、ゴム製のアヒルのおもちゃ(ラバーダック)に悩みを話しかけることで、頭の中を整理し、問題の解決を図る方法です。

一見奇妙に思えるかもしれませんが、まさにオートクライン効果が生まれる実に理にかなった手法です。もし、何かに行き詰まった際は、人形に話しかけるのも一つの方法かもしれません。

また、人に何かを教えるということも、自分の頭を整理するという上では、とても有効なことだと言えます。


オートクライン効果によるコーチングの必要性

現在はリモートでの働き方が増え、日々一人で考えることが特に多くなっています。

加えて、これからの先行きがどんどんわからなくなる不確実な時代、キャリアのあり方もどんどん覆される中で、自分自身について、本当にどうありたいか考える時間も増え、一人で煮詰まることも多いのではないかと思います。

そんな時、アドバイスをあげるのではなく、その人の中に答えがある前提のもとで、寄り添い問いを投げかけてくれるコーチの存在が、これからの時代特に求められてくると考えています。


オートクライン効果が気づかせてくれること

コーチングでは、コーチはクライアントの話を整理し、表情の変化を反映したり、思考を深ぼる問いかけをするなど、様々なアプローチを試みます。しかし、友人に悩みを話してみたり、人形に話しかけることでもオートクライン効果は生まれます。

大切なのは、話し手はありのまま自分の考えを出すこと、聞き手は判断せず最後まで聞き切ることが、その人が自分で気づきを見出すために大事なことです。

もし行き詰まった時はコーチの存在を頼ってほしいし、自分の他に悩んでいる友達がいた時は「判断せず聞くから何でも話してみて」と伝えてぜひ話を聞いてあげてほしいです。

相手の幸せを願いながら話を聞くあなたの姿勢が、きっとその人に伝わり、その人の可能性が花開いていくことをコーチの僕は心から願っています。





Twitterでは、日々コーチングに関する学びをシェアしています。

今後も日常で役立つコーチングにまつわる背景理論や心理学をお届けするので、記事のいいねやシェアをしていただけると嬉しいです。

次回は、なぜ人が変われないかを解き明かしたロバートキーガンの「免疫マップ」について解説したいと思います🙋‍♂️

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