たった一度、話しただけなのにね
深夜一時半。
絶対に寝るべき、なんだよな。だって明日も仕事だぜ?
といいつつ最近は寝るのがこのくらいの時間になってる、慣れって怖いね、でも体には不調が出てる。
最近、ショックなニュースを耳にしてから何度もそれが頭をよぎる。たった一度、話したことがあるだけなのにね。
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ここまで2週間前の私が書いていた。続きは今日の私に任せようかな、もう2週間も経ったんだな、早いね。
社会人になってから、意外かもしれないけど歳の近い先輩と話す機会はあまりなかった。たまたま、配属された課には3つ上くらいの先輩はいなくて、たまたま私のいるビルには若手の職員が少なかった。私たちの次に若いのは7つ上の先輩、もはやお兄ちゃん
だからかな、話したのはたった一度なのに彼のことをよく覚えていた。というか、顔がタイプだった。歳の近い云々よりもそれかもしれない笑
背が高くて、すらっとした塩顔イケメンだな〜って感じの先輩。話してた声も、姿も顔も今でも思い浮かぶ。グループに返ってきたLINEだって。
なのに、もういないんだよなあ。
夏休み、休暇をいただいていた間に先輩は亡くなっていて。仕事に復帰した頃には告別式も終わっていた。
亡くなった当日は課内がとても慌しかったらしい、そんな面影すらなかった。ただ、上司から言われた供花の支払いのこと。メールに書かれた先輩の名前。届いた請求書、定期代の返納。カケラがいろんなところに散らばっていて、気づくたびに、目にするたびに亡くなったことを理解した。
わかっているのに、
(LINEグループにいるやん)
(こないだ話してたやん)
(まだ座席表に名前あるやん)
(もうおらんとか、嘘じゃない?)
いまだに信じられない。
仲が良かったわけでも、一緒に遊んだことがあるわけでもないのに。こんなに心がグラグラと揺れて真っ暗になるなら、大事な人を亡くしたらきっと生きていけないんだろうな。
先輩が亡くなったから、もう少しだけ生きることにした。