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チャットGPT、deepLその他、AI自動翻訳機能があるのになぜ学ぶ?その2.

2023年2月末の時点での、わたしの感想だが、AI自動翻訳はかなり進んできていて、すごいと思う。なので、仕事で必要、旅行で必要などの場合は、何も無理して外国語学習しなくても、自動翻訳で事足りると思うのだ。しかし、わたしが翻訳をしてみた感想であるが、問題点はある。
(注:実はこれを書いたのは上記のように2023年2月、つまりほぼ一年前である。が、再度推敲して投稿しています。)

いちばんの問題点は、これらのツールはまことしやかにきれいな文章を作ってくるということだ。曖昧な点も、適当にごまかしてくる。なので、いかにも正しい翻訳に見えてしまう。例えば、日本語をイタリア語に翻訳する場合、日本語は主語を省きがちなので、イタリア語翻訳ではそこが曖昧になる。「明日は遅刻したくないので、列車に乗り遅れないようにしよう。」と日本語で入力すると、”Non voglio fare tardi domani, quindi cercate di non perdere il treno.”とdeepLは翻訳してきた。これは「私は明日遅刻したくないので、あなたたちは列車に乗り遅れないようにしなさい。」となる。元の日本語の文章に主語はない。でもおそらくこの日本語を聞いた日本人はおそらく主語は「わたし」もしくは「わたしたち」だと思うのではないだろうか。なのにイタリア語は文章前半では主語を「わたし」に、後半は「あなたたち」と勝手に解釈している。この理由は不明だが、こういううそっぱちな文章をさらっと作ってくるところがAI翻訳はこわい。「明日は遅刻したくないので、わたしは列車に乗り遅れないようにしよう。」という日本語に対してはじめてイタリア語翻訳は主語を統一してきた。

イタリア語にも「わたし」「あなた」その他の代名詞はある。しかし、動詞が主語によって変化するため、主語は省くことが多い。動詞の形を見れば、主語がおのずとわかるからだ。イタリア語の場合、文の中に主語をあえて入れると、主語をことさら強調しているということになる場合が多い。たとえば、友達とスタバに入り、「何にする?わたしはラテにしようかな、ホットで。」「え?こんな暑いのに?わたしは冷たいの。ん~、フラペチーノ。」などの場合。日本語やイタリア語は、英語などのように文の中に主語が必要な言語とはちがう。しかしイタリア語と違って、日本語には主語による動詞の変化がない。だから、主語が誰(または何)なのかは文脈で判断するしかない。日本語をイタリア語できっちりdeepLに翻訳してもらおうと思えば、しつこく主語をつけて、日本語的にはくどい文章になるが、そうやってAIに理解してもらったほうが良い。翻訳対象の外国語の知識なしに翻訳してもらった場合、その翻訳が正しいか間違っているか実は不明、という怖さは残るのだ。

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