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ビジネス書はしっかり読んじゃダメだと思う
わたしはもともと、ビジネス書をあまり読まない。
生まれてからずっと慣れ親しんできたのは小説で、何の物語も描かれていないビジネス書を読む理由がわからなかった。
一方で、同居人は違った。小説を一切読まず、ビジネス書しか読んでこなかったのだ。
2020年の自粛期間中、あまりにも暇だったので、ビジネス書がぎっしりと詰まった同居人の本棚のなかから、いろんなビジネス書を手に取って読んでみた。
そのなかで、ビジネス書の読み方は、小説の読み方とは全然違うということに気づいた。
むしろ、小説のような読み方をすると、返ってよろしくないことがわかったので、今回はビジネス書ビギナー(?)の人に向けて、わたしが発見したビジネス書の読み方を書いておこうと思う。
ビジネス書はしっかり読んではいけない
小説のように伏線が張り巡らされているわけでもなく、新しい登場人物もいないので、一言一句追う必要がない。パラパラと読み、「これは!」と心に残った部分だけ拾い上げていくものらしい。
全ページにわたってすべて無駄がなく重要! というビジネス書はほとんどない。
また、最初に目次を見て、すでに知っている箇所は飛ばしていくという人もいた。なぜならビジネス書というのは似ていることが書いてあるから。
「本を1日3〜4冊読む」という猛者がいるけれど、大抵パラパラ読みをしている。でもそれでいい。パラパラ読んで、心にひっかかったものをを拾い上げてくれるのがビジネス書の役目なのである。
ビジネス書を信じすぎてはいけない
ぶっちゃけ、作者によって書いていることがバラバラだからである。
「何かを成し遂げたいなら、何かを捨てなければならない」と言っている一方で、「どれも諦めずに両立してやろう」と言っているものもある。めちゃくちゃなのだ。
それもそのはず、どんな人生を送ってきたかによって、その人の「教訓」は変わってくる。
「フリーランスと会社員、どっちがいい?」とフリーランスに聞けば「フリーランス!」、会社員に聞けば「会社員!」と返ってくるように、人によって考え方は違うのだ。
だから、ビジネス書は「ふうん、この人はこうやって考えるんだ〜」ぐらいに留めておいたほうがいい。みんな割と適当なことを好き勝手書いてる。正解はない!!
大事なのは、「この人の考え、めっちゃ自分に合ってる!」というのを探すこと。あるいは、ひとつの考えを受けて、自分がどのような考えを持つかということ。いずれにせよ、真に受けるのはよくない。スパイス程度に思っておくべし。
ビジネス書はたくさん読んだほうがいい
これも「信じすぎてはいけない」のと通ずる話だが、偏った読み方をしていると、それが偏った考え方なのだとわからなくなってしまう場合がある。
たとえば同じ著者のビジネス書であれば、大抵同じことが書いてあるので、それが正解のような気がしてきてしまう。そうすると、めちゃくちゃに偏った思想が生まれてしまう。
いろんな著者のいろんなビジネス書を読んで、思考を柔軟にするのが良い。
ここまでいろいろ言ってきたけれど、ビジネス書を読むのは悪いことじゃない。自分の人生が一度きりなのに対し、先人たちが人生のなかで得た教訓をプチプラで教えてくれるのはとてもありがたいことだと思うし、「こんな考え方、早く知りたかった!」と思うこともある。
ただ、成功者のいう「成功」が自分に当てはまるとも限らないし、そのまんま真似したところで幸せになるという保証もない。
ちなみにこれ、ビジネス書に限った話じゃない。いわゆる「成功者」の発信も同じこと。
いろんな考え方を知って、おいしいところだけ自分の人生に転用する。ぜひ用法容量を守って摂取してみてほしい。
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