必需品です(2024年12月24日)
薪割り機が壊れて、16年ぶりに買い替えた時のこと。
代理店の、16年前と同じ担当者くんが来たのだが、たまたま「相棒」の再放送をみていて、どの相棒が好きかとの話になり、わたしは及川光博の神戸尊が好きだったのだが、彼は反町隆史の冠城亘が好きという話で盛り上がった。
肝心の薪割り機であるが、今まで使っていたものと同型にするかランクを上げるか迷っていた。
薪割り機は片側に車輪がついてるとはいえ、それなりの重量がある。ランクを上げるとさらに大きくて長い丸太を割ることが出来るのだが、その分重さも増す。
「1ランク上げるとどれくらいの重量になる?」
「今使ってるのが1番小さいのですから次のもので、80キロになりますね」
「今使ってるのが1番小さいのか。それでも重いから、80キロは厳しいね」と、結局使ってたものと同型をと注文した。担当者くんもそっちがいいと勧める。
納品日。
インターホンが鳴って玄関を出ると、車庫から出しておいた壊れた薪割り機の前で、メーカーさんと一緒に来た担当者くんが、青い顔をしている。
えっ?どうした。
「すみません。先日来た時、今のが1番小さいのだと思って、型番を確認してなくて。今まで使ってたのが80キロの型です」と頭を下げる。
え?既にわたしは80キロを使っていたのか、と感慨に浸るのは後にして。メーカーに注文やり直すんだろうね、と気の毒になって、
「つい、相棒の話とかで盛り上がったからねー。わたしがか弱そうに見えたんでしょ? そんな重いものは持てないって思ったんでしょ?」と言うと、担当者くんは、すんごい苦い笑みを浮かべた。
あのね、わたしは君のミスをフォローしたんだよ。再注文して新しい薪割り機をサッサと持ってきなさい。ぷんすか。