ちくしょうめ・・・
ノワーーーー!
ラ・スネール伯爵のような叫び声をあげ、夜の静寂(しじま)に慟哭を響かせた昨晩の私。
いやぁ、あれですよ。今まで見ようとしなかった自分の過ちに気づいてしまったんですよ・・・。
仕事の質を追求することはわがまま
そうなんです。「良い仕事を」と仕事に打ち込むことは、仕事としての質が低い。
「もっと良い仕事を。」と、自分のペースで仕事に打ち込み、ひたすら努力することは、間違いだったんです。
つまり、うぬぼれていたのですよ・・・。
「自分の努力を否定するのはやめせんか?」
と、優しい言葉をかけてくれる人がたくさんいる、このやさしいせかい。
でも、事実そうなんですよ・・・。
職人気質は”老害”となりうる
むかし、職人を紹介するバラエティー番組でいつまで経っても家が完成しない職人さんが紹介されていました。
レポーターさんがその家を注文したおばあちゃんに「許してあげてもらえませんか?」と頼んだところ、そのお婆さんは困った顔で「いや許せないね」と返されていました。
職人さんは顔色ひとつ変えていませんでした。
「人の金で気が済むまでアーティストしてんじゃねぇよ。」
ですよねー?
「良い仕事」と「良い作品」は違う
昔、京極夏彦さんの本を読んだとき、『「良い仕事」と「良い作品」は違う』という描写がありました。たしかに、世の中にはよい品物が必ず売れるわけではない気がする…
うまいマーケティングがあって、品物は初めて売れる。
売れなければ、利益にならないわ。
企画から仕入れ、制作、広告を打って販売。トータルで高い利益を上げたものが、「良い仕事」ですよねー?
金の卵を産む鶏を、捌いてはいけない
先ほど「利益」と言ったんですが、それは単に売り上げからコストを時間で割ったり引いりしただけのものじゃないっぽい。みんなしってるはずなのに、僕だけわかってなかったような…。
自分にとっては、つまり、「給料に見合った仕事に抑えて生活の質を上げる」ことがサラリーマン最大の利益だったんですよ…。
手抜きは正解。
「この給料ならこのくらいでいいや」って、気楽なサラリーマンになれば「いい仕事」ができたんです。
平たい話、職人は自分勝手で、いい仕事ができないんだなぁ・・・。
自分の健康は金の卵を産む鶏。
健康を無視して、ただ仕事の質を上げることに熱中した自分はまごうことなき馬鹿だった。
人生を楽しみたいのなら、ほどほどに楽をすることをちゃんと計算しないといけないかも。
僕は、自分という金の卵を産む鶏を捌いてしまったんだなぁ・・・。
駆り立てるのは野心と欲望、横たわるのは犬と豚・・・おれは豚になるぞ!
「他人は変えられないのは欺瞞です」も同じく欺瞞です
少し前の僕に、今の僕ならこう言いたいですよ。
「他人は変えられない」は、”問題を洗って対策をしない理由”を作るための欺瞞。
「他人は変えられないのは欺瞞です」は、”他人を思い通りにしたい我儘”を通すための欺瞞。
じゃぁ、どうしたらいいの?
「答えは人それぞれ」・・・で止めたら思考停止。
「両方やる」これが、僕の正解です。
「全体の利益」の視点からブレないこと。その視点から、他人を変えるように一番効果的な方法を色々と試しつつ、自分の仕事をほどほどに抑え、責任は上司にとっていただく。
最低ですか?
「スタッフが疲弊しないよう、仕事の量を調節する。そのためには、まず自分がよゆうのある状態にする。自分が責任の取れない仕事については、上司に仕事と責任を引き継いでいただくのは、中間管理職の雇用契約です」
って言えばよかったと思う。まじで。
マジョリティは正義で、マイノリティは悪という生存戦略
仕事をしていて、「良い仕事を」と追求するとき、「あんた発達障がい」という指摘を受けることが多かったです。
発達障がいの診断検査を受けたとき、医師には「グレーだけど…診断欲しかったら…」と言われました。
発達障害グレーゾンは、発達障害ではない。なぜなら、診断基準に当てはまらないから、当然発達障がいと診断できないんですよ…。
発達障害グレーゾーンとは、「発達障害じゃないけど生きづらい人にお医者さんがふわっとつけるふわっとした概念」のようです。
なので、「特にそんな診断はほしくないです」と答えた僕は、グレーゾンですらなかった。
それでも、「あんた発達障害」という指摘を受けることが多い。
仕事の質を追求して突っ走る自分と、生活を大事にするみんなとは話が噛み合わない時が多かったんです・・・。
みんな、そこまで仕事したくなかったように見えるし、良い仕事より仲良く仕事がしたかったんだと思います。
そもそも、みんなの仕事の質も高かったし…。
つまり現実的な意味での「発達障がい」とは「マイノリティー」のことだな、きっと。
異常か正常か・・・というか、「正しい」か「間違い」は「マジョリティ(多数派)」か「マイノリティ(少数派)」と思っておけば間違いない。
で、組織で働いていく上で、「みんなと一緒」にしていれば、社会が大きく変わるまでの間は食うに困らない。
上司の言うことにイエスと言えば大丈夫。なぜって、上司に逆らわないのがマジョリティ。
それは、「責任を負わず報酬を得る術」なんだな。
チームで仕事をするとき、自分の物差しで主観的な「いい仕事」に突っ走るのはNG。
チームになった瞬間、人は「多数派」であろうとする。
つまり、正義とはマジョリティ。
難しく考えすぎないで、お金をもらって、日々生活を楽しむ。
ときに思考停止は、悪くない選択だな。リラックス大事。
この世の終わりは最近よく叫ばれてるけど、私は豚になりたい・・・
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