治療のやめ時の難しさ。不妊治療を続ける妻に、夫は「もう次でやめましょう」と言った
昨日、ランチを夫婦で食べている最中に、夫が「今回もし駄目だったら、来期にもう1回採卵するかもしれない。でも、それでもしダメなら、もう辞めましょう」と言って、右手を差し出した。
あまりに急の出来事に、私はびっくりした。正直、最近は病院に併設する針師に「1回で結果がでるものではないので」と念を押されており、もしかしたら何度かチャレンジしなければ
ならなくなるかもしれないと覚悟していた。
夫曰く「1〜2回ならいいけど、何度も続けてもお金がどんどんなくなる。結果が必ずしもでるものでもないし、勿体無い。
それに、俺はいいけどあんたの最近の精神と体を見てると、もう限界なのかもしれないと思って。精神的に辛そうや。子供も欲しいけど、あんたの方がもっと大切や。もしダメだった時は、2人で旅行行ったり楽しめばいい」とのこと。
治療のやめ時は来年の誕生日と決めていたが、もっと早く終焉を迎えてしまうかもしれない。
自分だけではわからなかったけど、側から様子を見ていると、とてもじゃないけど長く続けられないと思ったのだろう。
昨日、コンビニで立ち読みして読んだ週刊誌が不妊特集だった。
不妊治療のやめ時や、長きにわたる治療で卵巣がんの疑いをかけられて辞めた女性のインタビューが掲載されていた。
その方曰く、不妊治療は続ければ続けるほど投資額の分を取り戻そうと思ってしまうのだそう。
まさに、不妊治療は命とお金を賭けたギャンブルである。
もしかしたら、お金だけを失うFXや仮想通貨の方がまだマシかもしれない。借金するまでやらなければ、起死回生はできるだろう。でも、不妊治療で体を蝕んだら、もう次はない。
もし病気になってしまった場合は、生きるか死ぬかである。
仕事をしている人は、治療のために仕事を辞める人もいるので、キャリアを失う人も少なくない。
そう。失うのは、お金だけではないのだ。
私は黙って、夫の手を握った。久しぶりの夫との握手。夫は、真顔だった。いつもふざけてる夫だけど、ずっと私のことを心配してくれていたのだと思う。
今まで、ずっと突っ走って生きてきた。「強くなって」と言われる度に、強くならなきゃと涙を飲んできた。けど、もう私は強くなんてならなくていい。夫と、自分の心と体を。信じてあげたい。
昨日の夜、生理になって赤黒い血が流れて止まらない夢を見た。
目が覚めて、夢で良かったとホッとしたけど、心に不安が溜まっていて大分無理をしていたのだろうと思う。
妊活女性が生理の夢を見る場合、大抵が不安な精神からくるものだからである。(夢占いの話です)
もうちょっと、お腹に入れた生命を信じてあげよう。今私にできることは、ただそれだけだ。
(追伸)
昨日、岐阜大垣にある子安神社へ行ってきました。
天皇陛下や、美智子さまもかつては来たことがあるそうです。跨ぎ石に跨ると、安産すると言われています。
↑こちらは夫です。どうか、移植した卵子が着床して、無事に産まれてきますように〜!