「すみません」は魔法の言葉
1度ミスをするとその日、その後はすべて上手くいかない。
ミスを指摘されると頭が真っ白になる。
手が止まる。
動悸がする。
先日仕事で、よく「すみません」と言っていることを指摘された。
上司にも、お客様(正確には参拝者の方)にも、
「すみません」
と言っていると。
無意識だった。
何も悪いことはしていないから謝る必要はないよ、と言われた。
その通りである。
その人は責めるつもりで言った訳ではない。
むしろ、優しさだと思う。
優しい物の言い方をする人だから。
それくらいは分かっているつもり。
私は自己肯定感が低い。
だから常にビクビクしながら生きている。
そんな私にとって「すみません」は魔法の言葉。
「すみません」と先に言うと
怒られない気がする。
気がするだけ。
つまりは保険。
先に謝ったから怒らないでね、
ミスしても許してね、
そういう意味。
ミスをする前提なのはしょうがない。
だってミスばっかりだから。
何度同じことを言われてもすぐ間違える。
私は知能が低い。
だからか理解力がない。
他の人がすぐ忘れることでも私はずっと覚えてる。
嫌な記憶だけが残り続ける。
そんな頭。
最近では、店員さんにも「すみません」と言っていることに気づいた。
食べ物を運んできてもらったとき、
「すみません、ありがとうございます。」
たくさん本を買ってブックカバーをかけてもらってるとき、
「すみません、お手数お掛けいたします。」
悪いことは確かにしていない。
店員さん達は仕事をしているだけである。
でも、申し訳ないと思う。
私なんかのためにごめんね、という気持ちが拭えない。
とても、とても、生きづらい。
なんなら「すみません」なのか「すいません」なのか、どちらが正しいのかずっと不安だ。
口語では「すいません」になっていると思う。
言いやすいから。
その度に本当は「すみません」と言った方がいいのかな、とか思っている。
毎日、
ああすればよかったかな、
こうすればよかったかな、
とか思っている中に
必ず「すみません」って言えば良かったかな、
という考えが浮かぶ。
そんな自分に「すみません」と思う。
これで、保険はかけた。
何を考えても大丈夫だ。
こんな私にとって「すみません」は魔法の言葉。