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多摩デザイン大学「アキュムレイトデザイン」 岡崎 智弘さん
昨年通った多摩美術大学が、期間限定「多摩デザイン大学 / Tama Design University」を開校しているので、受講しています。
この問いを頭に置きつつ、学んでいこうと思います。
「我々は新しい世界をどうデザインできるのか?」
我々は今、環境をはじめとした様々な課題や、テクノロジーによる急減な変化と向き合っています。その状況の中でどうデザインするかの前に、何をデザインしていくべきなのかを問い直していくことが重要ではと考えました。
▼講座詳細
多摩美術大学が、誰もが参加できる“デザインの大学”を期間限定開校。50の新たなデザイン領域を知る、講義プログラム公開
東京ミッドタウン・デザインハブ第94回企画展「Tama Design University」12月1日(水)〜12月26日(日) 会期中は講義プログラムを毎日開催。聴講無料。
▼講座一覧HP
■テーマ
アキュムレイトデザイン「完成を目指さないデザインとは何か?」
アキュムレイトデザイン=蓄積、少しずつためる、といった意味だそうで、各種コマ撮りで構成したwebコンテンツと、考え方のご紹介がありました。
▼STUDY
STUDYは、手作業によるストップモーション動画を介して人間の視覚感覚を観察する為の「模型」をデザインするプロジェクトです。これらの基礎実験映像群は今後グラフィックデザインへと更に応用されていきます。(2020.10月時点までの実験動画を集積したものです)
さらに、今年の初めからはまりだしたという
▼マッチのコマ撮り STUDY
マッチが生きたり、ダンスしているみたいで、とても面白いです!講義では、最初はマッチだけでの表現が、次第にマッチと環境の関係に着目することで、鏡や、アクリル板なども活用していく動画もご紹介いただきました。
こんなにいろんな動きを発想することも、コマ撮りで表現できることも、ただただ驚きです。ご本人は10年以上コマ撮りを仕事にしてきているので、散歩するように普通に行っているんだとか。
なぜこういった活動を始めたかというと、仕事では常に完成を目的としているけれども、ふと、作っている過程で面白いと思っていたものはなんだったのか、と問うことからはじまるそうです。
完成を目的としていたけれども、作っている過程がおもしろかったりする
置き忘れたものたち
・仕事を続けると上手くなってしまう
・つくり完成させる過程に、様々な面白い事がある
・つくる行為から、完成させる概念を無くしたときにいったい何がそこに存在するのか?
コマ撮りはそのものの物性のパラメータから引き出す動きによって、
動きの質感が生まれる感覚がある
モノの動きをどう引き出すかが大事
この動画には、目的も完成形もなく、途中のプロセスを楽しむために、ただ自分のためにやっているということです。目的がないからどんどん動画は増えていく。デザイナーは一つの完成形に向かって仕事をしていくけど、そうじゃなく、増えていくのがいい、とおっしゃっていました。
そして、日々の考え方として、今気になっていること=STUDYは朝仕事の前に行い、中期軸では仕事を行い、やっているうちに長期的な物事とリンクすることもあるのだとか。
続ける事が何よりも大事で、何か固定化するための蓄積ではなく、自身の変化のための蓄積だとのことです。
今気になっていることをする=STUDY
中期時間軸でより良い完成を目指す=仕事のプロジェクト
10年20年単位で物事を考える=思いを馳せる
続けていくうちに進化している自分がいて、それに気が付けるのも続けることのメリットなのだとか。
マッチの動画も同じような作品はつくらないようにしているので、アイディアスケッチから派生させて動画をつくっていくと、そこからさらにどんどんアイディアが無限に広がっていくそうです(すごいですね・・)
まとめ
・わからないことをそのままやり、増やしていく
・経験を積むと物事が解り完成が見える力が育まれる。
それとは違う、わからないを楽しむ力に重点を置く
・固定化しない、権威化しない
・いわゆるデザインの仕事はある一点を目指して、
検証しすすめていくが、それをしない
・この活動には完成や目的という概念がない、
または何かを成すまで非常に長い
・どうなりたい、ではなく、どうなるんだろ?という気持ちに
よるものの連続
・リゾーム構造でありながら、積層構造である
・単体ではなく一連の流れや構造、変化自体が主体
となるのではないだろうか?
最後に、
大人になると、
気が付けばいつからか、
締め切りがあり完成を目指す。
論理的に思考し、
計画を事前に立ててから実働する。
ものをつくり、
人間が変化しながら生きる時間の蓄積を想像するとき、
そこにもともとあったものは、何だったのか?
とのことで、締めくくり。
■所感
STUDYの事例をもとに、誰かに評価されたいわけでもなく、ただ自分の好奇心、気持ちの赴くままになにかを行い、続けることの重要性を学びました。
もちろん綺麗な完成形のアウトプットをつくることも大切なのですが、純粋に楽しめていますか?自分がやりたいことはなんですか?プロセスの途中の大事なことを忘れていませんか?と問いかけられた気がします。
MUSTの仕事ではなく、WILLでなにかにトライしていく。観察して実験を重ねていく、そこから見えてくるものはたくさんあるんだろうなと思いました。
わたしは何に好奇心を持って、散歩するように毎日続けれるだろうか、と感じました(散歩も毎日はできていないですが・・)
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