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「こんにゃく」は偉大な食べものだ
「こんにゃく」ができるまでをご存知でしょうか?
普段気にも留めないから、作る過程を考えたこともない人がほとんどだと思います。
ドラマ『僕らは奇跡でできている』の4話で「こんにゃく」について語られていて、とても興味深かったので紹介します。実は「こんにゃく」は偉大な食べものなんです。
こんにゃくはこんにゃく芋からできています。
その芋は3年もかけて育てるんです。種芋を植えっぱなしじゃなくて、土のなかで凍らないように秋には種芋を掘り起こして、1つ1つ新聞紙に包んで13度以下にならないように倉庫で保管する。
それを繰り返して、やっと大きくなったその芋にはシュウ酸カルシウムという強烈なえぐみが含まれているので、そのままでは食べられません。
石灰を混ぜることで、えぐみを取り除き、その芋からは想像できないようなこんにゃくになるんです。こんにゃくだけを見ているとその偉大さには気づきませんが、こんにゃくのいないおでんはおでんと言えませんし、白滝のいないすき焼きはすき焼きと言えません。
存在を無くした時にこそ、その存在感を発揮する本当に偉大な食べ物です。
なんでえぐみを溜め込んだんでしょうか。
動物に食べられないようにするためです。まるでいつか人間が食べられる方法を発明することを知っていたかのように、そして本当に人間は食べられるようにしました。
石灰を混ぜて、えぐみを取り除き、プルプルした唯一無二の食感のこんにゃくをこの世に誕生させたんです。
このこんにゃくの見た目からは想像できないようなこんにゃく芋と人間の思いが詰まっています。
こんにゃくを味もそっけもないものだと思ってみると、そうでしかないんです。
でもその奥に隠れた見えないものをしっかり見れば、その素晴らしさを感じることができるんです。それを僕たちに見せるためにこんにゃくは存在しているんです。
ドラマ『僕らは奇跡でできている』4話より
こんにゃく芋を作るのに3年もかかる。しかもそのままでは食べられず、石灰を混ぜないといけない。
こんにゃく芋は人間に食べてもらえるのをずっと待っていた。そして人間が食べられる方法を発明した……
諸説ありますが、奈良時代から日本では食べられていたそうです。普段、おでんやすき焼きにあるのが当たり前と思っていますが、長い歴史や製造過程を知ると、見方が変わります。
「こんにゃく」には見た目からは想像もできないような、こんにゃく芋と人間の思いが詰まっている。
スーパーやコンビニで「こんにゃく」を見かけたとき、おでんやすき焼きで「こんにゃく」を食べるとき、奥に隠れた見えないものを見る大切さを思い出しながら、ぷにぷに食感を堪能します。
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