Norizo

庭師見習いNorizoです。 造園屋に就職して、早数年。 親方の名前は「冨造(Tomizo)」 親方との日々の出来事を徒然ます。

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庭師見習いNorizoです。 造園屋に就職して、早数年。 親方の名前は「冨造(Tomizo)」 親方との日々の出来事を徒然ます。

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読む前の※注意※点

ぼくが作り出すこの「Tomizo親方の記録」は、80%くらいの事実に基づいた、フィクションです😀 頭の片隅にこの情報いれながら、楽しんで読んでもらえると、嬉しい( ´艸`)です!

    • 怒り

      怒りでしか表せない 悲しみがある 悲しみでしか表せない 絶望がある 絶望の後にしか見えない 光がある 光の中には そう  ぬくもりがある ぬくもりの中で感じる 安らぎがある

      • 『Tomizo~僕と親方の造園日記』⑥わら神様

        今日の親方は、真剣だった。 風もなく、太陽の熱がジリジリと僕らの体を蝕む、ひどい暑さだった。 親方が集中するとき、舌で上唇を舐める癖があるのは知っていた。 そう、犬が自分の鼻を舌で舐める、あの光景とよく似ている。 親方の緊張はヒシヒシと全作業員に伝わっていた。 ショベルカーを巧みに操作しながら、伐採木を次々に運んでいく。 集中力を切らしたら、大事故にもなりかねない。 灼熱の暑さの中、 集中力が途切れることなく、 舌ペロリの親方は、 黙々と作業をしていた。 ヘル

        • 『Tomizo~僕と親方の造園日記』⑤馬鹿になれ

          僕は物覚えが悪い。 人の名前もすぐ忘れる。 カーナビなしでは生きられない。 僕は仕事覚えが悪い。 何度も聞いたはずの男結びを また親方に聞いてしまう。 そんな僕に親方は 毎回 初めて教えるかのように 淡々と要点を伝える。 「すいません、親方、何度も聞いてしまって」 親方はしばらく考えていた。 考えながら、途中何度かオナラをしたが、屁のことには一切触れず、親方は話だした。 「わしが教えることはなぁ、所詮、自転車乗りの方法じゃ」 「自転車乗りの方法??」

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        読む前の※注意※点

          『Tomizo~僕と親方の造園日記』④のどごし

          親方は 仕事が終わると 真っ先に 事務所の冷蔵庫をあける 誰もが愛するあの飲み物を 親方は一気に飲み干す..… 「かぁ~!うまい!!」 暑い夏 仕事終わり 火照った手 火照った体 キンキンに冷えた アルミ缶のこの触感 殺人的な暑さから 瞬く間に解放される この瞬間 親方の愛する炭酸飲料 それが、 三〇矢サイダー。 お酒も飲めない タバコも吸えない親方の 唯一の幸せな時間 遠くから 親方の、奥さんの声が聞こえる 「お父さんジュース飲んだー

          『Tomizo~僕と親方の造園日記』④のどごし

          『Tomizo~僕と親方の造園日記』③一点集中!

          親方が、ものすごく集中しているところを時々見かけるようになった。 誰も声をかけられないほどの、緊張感を感じる。 こんなに集中している姿は、仕事中でもめったに見られないことだ。 そして、体のポーズは決まって、クラウチングスタートのスタイルだ。 片膝を立て もう片膝は床につけ 両手は肩幅よりやや広めに軽く床につけ、 目線は斜め下で、一点集中している感じだ。 そして、膝が床についている足のかかとは、しっかりとお尻の中心に固定されている。 2,3秒後、何かを察したかのよう

          『Tomizo~僕と親方の造園日記』③一点集中!

          『Tomizo~僕と親方の造園日記』②叶姉妹

          親方と僕は、夏の終わりを感じさせる虫の音色を聞きながら、三時のおやつタイムを満喫していた。 家主さまが「頂き物ですけど、どおぞ」と言って出してくれた、見るからに高級そうなキャラメルサンドクッキーと、ブラックコーヒーの相性は格別だった。 そんな時、唐突に親方が僕に聞いてきた。 「ノリゾーは好きな女優さんはいるかぁ??」 「えっ、えっとー、親方は知らないかもしれないですけど…永野芽依ちゃんです」 「ん、なんて?」 いつものように何度か伝えた後、僕はスマホで永野芽依ちゃ

          『Tomizo~僕と親方の造園日記』②叶姉妹

          『Tomizo~僕と親方の造園日記』①第一印象

          親方と出会ったのはちょうど5年前。僕が28歳で、親方は72歳だった。 僕は、文系の大学を卒業後、なかなか定職に就けずにいた。 そんなとき、叔父さんから知り合いの造園屋を紹介された。 文系インドアのこの僕を、叔父さんはよく紹介できたもんだなー。職人の男魂でも身につけろってことかなぁと思いながら、恐る恐る事務所の扉を開いた。 そこには、 小柄で顔は小さく 手足も細く短い お腹はぽっこり いわゆる ハンプティダンプティ体型の親方がそこにいた。 猫っ毛で白髪まじりの短髪が、

          『Tomizo~僕と親方の造園日記』①第一印象