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迷う強さ|女の哲学

  その扉をあけたら
  もう本当に後戻りはできないのだと覚悟せねばならない。

  本当にすべての常識や価値観や道徳や社会通念やタブーや、
  この世の秩序というものをすべて超えることになってしまう。

  私の中のあらゆることも、粉々に破壊されてしまうほどの
  力があるかもしれない。

  考えれば考えるほど不安になるけれど
  引き返すつもりは毛頭ない。

  それでも自問自答する。

  もう引き返せないよ、引き返すなら今だよ、と。

  全てはこのドアを開くために周到に用意され
  実はまっすぐに歩んできたというのに。
  いざその扉を開けようとすると足がすくんでしまう。

  その扉の向こう側に行くことは
  最初から分かっているというのに。
  私は何かをしっかりと握りしめているのだろう。

  「私はとても強いのだ」
  ということを認めてしまうことが恐ろしいのだろうか?

  なぜなら、私が「弱い」と思うのは
  ロマンティシズムだから。
  弱さがなくなると、非情な強さが出てくるから。
  罪悪感を簡単に踏みにじり、
  平然と超えて行ってしまう自分を知っているから。

  全く私はその通りで、
  平気で何食わぬ顔でその先に行ってしまうだろう。
  それがとても恐ろしい。

  それでもあなたの笑顔を思い浮かべると、
  そんなことはどうでもよくなる。

  すべてを捨てる覚悟はあるか?

  覚悟があるかどうかさえ分からない。

  でも、その先を考えると、
  期待と喜びと光しか見えないから。

  私は何よりあなたの笑顔に心底逢いたいだけ。

  あとは天に任せようと思う。
  迷うことなど。

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(photo: ©MikaRin)






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美加りん 詩人
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