【Interview】「今生きている人たちのために、できることを諦めたくない」POOLO JOB1期生、白波弥生さん
TABIPPOが主催している、ニューノーマルトラベラーの学校「POOLO」。
今年から新たに「POOLO JOB トラベルクリエイターコース」が加わりました。
今回はそんなPOOLO JOB1期生として活動している、白波弥生(しらなみやよい)さんへインタビューしました。現在は土木・建設関係のコンサルタントとして働く白波さん。POOLO JOBへの参加理由や、旅の原体験について聞き出します!
目の前の人を助けられないもどかしさ。新しいやり方を探るために参加したPOOLO JOB
ーー早速ですが、POOLO JOBに参加した理由を教えてください。
POOLO JOBに参加した理由は、今の仕事で感じた違和感がきっかけです。
ーーというと?
今は土木・建設関係のコンサルタントとして、インフラ整備に関わっています。学生の時から国際協力やボランティアに興味があって、「プロジェクトが特定されず、かつ老若男女を問わずすべての人を対象に貢献できる仕事がしたい!」という思いから今の職に就きました。
でも実際は今すぐに助けられない人もいたり、インフラ整備って長期プロジェクトだから、目に見えてすぐに自分の仕事が形になるわけじゃないんですよね。
誰のためになっているかわからないという不満や、「今生きている人たちのためになることをしたい!けど今の仕事ではできない」という私の想いと現実のギャップが少しずつ重なっていて。
そんな時にPOOLO JOBのバナーが目に入ったんですよ。もともと旅も好きだったしライティングやブランディングの勉強が、自分の想いを実現することに繋がるかもと思って参加しました。
ーーPOOLO JOBについて、参加する前と参加してからのイメージの変化はありましたか?
参加する前のPOOLO JOBのイメージは、めっちゃ陽キャが多そうと思ってたんですよ(笑)。でも実際に参加してみたら、バラエティ豊かな人が多くて、そして私と同じHSS型HSPもいっぱいいる(笑)。
生活面で言えば、定時までは自分の仕事をして、帰宅したらPOOLO JOBの膨大な課題をする生活でメリハリが生まれて、今は生きているのが楽しいです。
それにチームミーティングで色々共有できる時間があるのはありがたいなって思います。みんな同じこと悩んでるんだって、逆に刺激になって火がつくこともあるし。そういう仲間がいるのはいいですね。
旅をするのは、狩猟民族に戻るため?
ーー「トラベルクリエイターコース」というだけあって、旅好きな人が多いですが、白波さんは海外15ヶ国、国内36都道府県を旅されていますね。
私、定住向いてねーってずっと思ってるんですよ。狩猟民族に戻りたい、とかたまに言っているくらい(笑)。だからいろんなところに行っているのかも。最近はダイビングにもよく出かけています。
ーー以前からダイビングが好きだったんですか?
コロナ禍で海外に行けなくなったことをきっかけに趣味になりました。もともと海水浴で足の届かないくらい深いところまでガンガン泳いでいくタイプだった!(笑)。
ーー勇敢ですね(笑)
思い出に残っているダイブや、最近潜った場所はありますか?
サークルで行った八丈島でのダイブも楽しかったし、この前は念願のシャークスクランブル(千葉県・伊戸)にも行きました!
国内ばかりなので、いつか海外でも潜りたいです。特に初めて家族で行った海外旅行先のメキシコ、セノーテに潜ってみたいです。
ーー海外といえば、ゴールデンウィークにはニュージーランド(以下NZ)に行ったと聞きました! NZは初めてでしたか?
2020年3月にコロナから逃げるようにギリギリした卒業旅行以来、約3年ぶりでした!クイーンズタウンを拠点に、8泊9日でアクティビティにも参加しながら南島の周遊をしました。
その後はテカポへ2泊……、のはずが天気悪すぎて延泊(笑)最後には満点の星空も見られて、最高の時間になりました。
原体験の旅、カンボジアで学んだ「ただ開発すればいいだけじゃない」
ーーそんな白波さんの、「旅の原体験」はどこでしたか?
旅の原体験はカンボジアです。国際協力やボランティアに興味が向いて、「発展途上国」や現地の人を意識して行った初めての旅先だったんです。もちろん遺跡も好きで、アンコールワットやバイヨンにも行きました。
ある遺跡では入る前に靴を脱がないといけなくて、その時に同行していた現地のガイドさんが子どもにお金を払っていたんです。なんでお金を払うのか聞いたら「お金払わないと、靴を盗まれちゃうんだよ」って、平然と答えて…。
遺跡観光していると、「これください」「お金ください」みたいに、手をお椀型にしてずっと私に差し出してくる、地雷や病気で足を失っている物乞いがいたり。
実際に彼らを目の前にして、「大人でも子どもでもそういうふうに生きているんだ、これが普通なんだ」って、まさにカルチャーショック。それまでいるっていうのは頭では分かってたけど、初めて見たから、やっぱりびっくりしました。
でも“物乞い”って言っても、おじいちゃんが必死にお金くださいってやってるその後ろで、ママと子どもがキャッキャしてる家族もいたりするんですよ。
その光景を見て、「日常」って国や生活によっても違うんだけど、家族と一緒に過ごしたり子育てするとか、本質的なものは日本と変わらないんだなって改めて感じました。
当時、開発に携わるということはもう決めてたけど、「ただ開発すればいいというわけではないんだ」「この人たちにとっての本当の幸せって何だろう」という方向に意識が向いたキッカケでした。
ーーPOOLO JOBでの経験を活かして、コミュニティ作りをしてみたいと言っていましたが、そのことについても教えてください。
開発って、街やその人たちの暮らしを全く変えちゃうんですよ。その中で地元の方々からの反対って、自分が仕事をしている中でも割とあるんです。
別に開発したら、すぐに子供が学校に通えるようになるわけじゃないし、地雷で足を失った人がすぐに仕事できるわけじゃない。
どうしたらその人たちのためになるかなって考えた時に、場所や土地じゃなくて、人がいる空間に価値をつけるみたいなイメージからコミュニティを作るのがいいんじゃないかなと思ったんですよね。
ーー具体的にはどんな空間をイメージしていますか?
例えばお母さんたちの手仕事をする場を作って、収入が入るようにするという団体も多いんだけど、そういうのも一個のコミュニティ作り。同じように開発以外のところで、現地の人たちが本当に幸せになるってところを軸に構想中です。
余裕を持つために、本業以外の居場所をつくる
ーーでは白波さんの、理想のライフスタイルについて教えてください。
夢のひとつだった今の仕事は続けつつ、パラレルワーカーにはなりたいかな。パラレルワークをしてたら、本業がしんどい時に、他の選択肢があるとフットワーク軽くなるっていうか、今ここにしがみつくしかないっていう感覚がなくなるのがすごく嬉しいんですよね。
ーーその会社の一員になりきらない、というのが大事なんですね。
それなりに大手の会社とかに入っちゃってると、フットワークが重くなりがちだから、「ここだけが居場所じゃないんで」っていう心持ちが重要な気がする。
私はどちらかというと、変化しないと結構つらいタイプ。土木・建設系コンサルタントの仕事だから土地が違えば条件も違って、全く同じ仕事っていうのは基本的にないんだけど、スケジュールにはパターンがあるんですよ。
1月〜3月の繁忙期は、とにかく今目の前の仕事を終わらせるぞ!って終わりに向かって頑張れる。だけど終わった瞬間、あんなに頑張って終わらせたけど、また来年もこれくるのかっていう虚無感に襲われるんですよ(笑)
まだわからないことが沢山ある。だからこそPOOLO JOBを通して、自己理解を深めたい
ーーではこれからの白波さんの目標は?
今話してても伝わっていると思うんだけど、やりたいことがまだふわっとしているんですよ。4月の頭にこれからの方向性を決める課題の中に「自分が語れること3つ出してください」というのがあって…、正直言ってまだわからん、とは思っているんですよね(笑)
だからまずはこの3ヶ月のPOOLO JOBを通して、もっと自己理解を深めたいです。同時にライティング技術やSNSブランディングの知識をどんどん身につけて、ゆくゆくは発展途上国でのコミュニティ作りや、その中での発信に繋がったらいいな〜という感じです!
ーー今後の動向が気になりますね!今日はありがとうございました。
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CREDIT
ライター:みかやん
写真提供:白波弥生
イラスト:みかやん
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