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映画『哀れなるものたち』
先日、映画『哀れなるものたち』(原題: Poor Things)を観た。
あんまり詳細が分かると面白くないので、そんなに書かない事にするが、すごい話だった。
私は特別うわっとはならず観れたのだけど、容赦なく手術や性交のシーンが出てくるのでそれが苦手な人はきつい場面が多い気がする。
ベラは、ある事情から科学者に創造された女性。なので、大人らしからぬ行動や言動をする。
エマ・ストーンがそのベラを演じているのだが、とても上手だった。
もう最初は幼児のような感じなのだが、だんだん成長していく。その過程を演じ分けているのがすごいなあと。
ジャンルはコメディと分類する人もいる感じだが、ゲラゲラ笑えるという感じではなく皮肉を込めた笑いという感じに仕上がっている。
ざっと挙げると、
男と女の性差による習性。
人と動物。
社会構造。
ここらへの皮肉が効いている。
時代背景としてはヴィクトリア朝あたりになっていた。
あの時代は数々の当時では珍しい実験をしていたはずなので、これに近い科学者とかいそうだなとか、ひょっとしてこんな感じの実験した人もいるのかなとかちょっと想像してしまった…
観ていると、ベラは結構頭が切れる女性。
ただ知識がなかっただけで、地頭はそんなに悪くなさそうな感じに見える。映画全体の流れから分かる。
一緒に冒険旅行した男性ダンカンは、所有欲が理由でベラに性交しているだけだったが、彼女はそれを見抜き自立する。
そこで娼館で売女になる訳だが、そのまま使い古されるだけでは終わらなかった。
自分の頭で考え、自分で行動する女性になった。
「大人」にも「子供」にも欠けがちな部分はあるけど、1人の創造物ベラがそれを見せているのも考えさせられる。
特に冒険旅行中のダンカンとベラのやり取りは、面白かった。
美術も音楽もなかなか凝っていて、大画面向きの映画だったので観てきて良かったと思う。
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映画レビューもまとまっています!
英語学習中の人は、映画を観るのも非常に助けになります。