映画『バーバラと心の巨人』
私は、パンズ・ラビリンスという映画が好きだ。
1人の少女オフェリアがファンタジーの世界を彷徨う。
しかし、そのファンタジー世界は全て現実と関係ないわけではない。密接に関わっている。
私が、最近観た映画『バーバラと心の巨人』(原題:I Kill Giants)もパンズ・ラビリンスと似通った部分がある。
決して、彼女らが空想の世界を生きている訳ではなく「心」が逃げ場を創っているのがファンタジーの世界なんだ。そういうテーマ性が似ている部分。
この映画の主人公バーバラは、巨人と闘うために準備をしている。それは、彼女の精神バランスを保つのにとても重要だった。
人は、見たくもない知りたくもない現実があまりにショックだと、時として精神が崩壊しないように逃げ道を作る。
信じたくないからだ。
この映画は、彼女が巨人を倒そうと武器を作ったりして準備する。その巨人は、彼女の居住地あたりに平然と現れている。
ファンタジー世界を完全に描いているのではなく、現実の中に巨人が見えているという設定がある意味、斬新な造りの映画と思った。
何者かと対峙し、それに真剣に向き合うことで人は成長していく。それを映像化していると言えば、分かりやすいだろうか……
もうどうしようもなく危なっかしい女の子が、物語が進むにつれ変わっていくのが良い。
それに、うさぎの耳みたいなのをつけて自然の中を彷徨ってるのもなんか憎めないし可愛い。
彼女がごちゃごちゃしたところで案を練る感じが、秘密基地っぽくてビジュアル的にも惹かれた。
級友のソフィアとバーバラの関係性とやりとりもなんやかんや良い雰囲気だったし…
全体的にそんなに高度な英語も使われていなかったから、英語学習者にも良いと思う。
原作の『I Kill Giants』は、結構多くの賞を受賞しているグラフィックノベルらしい。知らなかったなあ。
グラフィックノベルは、日本の漫画とはちょっと違うけど、大人に客層を寄せたストーリー性重視のコミック。
興味がある人は、手に取るのも面白いかもしれない。
まあだからか、大人が主人公ではないし巨人という神話に登場するキャラクターを映像で登場させてるとはいえ、結構深みのあるテーマの話だなと思ったのもうなづける。
トレーラーを貼っておきます。
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映画を観るのも、英語学習の助けになるので良いです。いろいろ、レビューも書いています