エスケーピング・マッドハウス
映画 エスケーピング・マッドハウス(原題:Escaping The Madhouse: The Nelle Bly Story) を観た。
これは、原題のとうりNelle Bly という女性が残した物語。実話ベースの話となっている。
知っている人にとっては、とても有名な人であるからそれだけで話の筋は分かってしまいやすい。
もし、彼女を知らないという人は最初は調べずにそのまま観た方が映画としては面白いような気もする。
とはいえ、知っていたとしても映像にするとまた違うのでそれはそれで良いと思うのだが……
題名にあるMadhouse は、簡単に言えば精神病院。正しく考えれば精神が病んだ人を治療する場のはず。
しかし、昔は信じられないような治療方法を平然と行っていた歴史がある場所でもある。
(果たして治療法と呼んで良いべきかも分からないのだけれど…。お上が治療と言えば治療になるとかだったら科学とは程遠いので。)
閉鎖された空間というのは、別に病院に限らず歪みが生じればそれが是正されにくいという欠点がどうしてもある。
精神病院に入った人が健全となり、新たな人生を歩む事ができれば良いが、こんな場所では余計に悪化するのではとしか思えない事が平然と行われていた事は事実。
しかも、精神を病んでいたかも実際に怪しいのだ。何から何まで病気にしてもねとは思う…
医者とて、今では絶対に考えられない事が当時は常識で何気なく行っていたり、たまたま施した事で患者が大人しくなったのでそれを治療法としてしまったりとかは良くあったこと。
この話では、世話をしている長の女性が従わせるために行っていたことがなかなかの狂気(mad) であった。
閉ざされた環境で権力を持っている人間が扱い難い人を上手に従わせようと考え、脅しに走ってしまっている様子が映像化されていた。
こういったことをテーマにした作品は、数多い。
なんとなくだけど、これのように「実話」と前面に出していなくても、こういう事はあったのだろうなという物はある。
閉鎖空間は狂気を目覚めさせやすいというか…
このNelle Bly について英語で調べると、新たな発見がある人もいると思うので興味深いんじゃないかなと思う。
知らなくて映画を観てみたいという人はひょっとしたら、観た後の方が良いかもしれないけれどね。
映像も昔の精神病院っぽさを出していて、悪くなかった。
主演女優も、子役でアダムス・ファミリーのウェンズデー役をしていたChristina Ricci(クリスティーナ・リッチ)が演じているのも見どころ。
子役出身者はやはり上手。
血生臭いシーンとかはあんまりなく、アメリカン・ホラー・ストーリーのシーズン2精神病棟編みたいな感じでは全くなくドラマ性の方が強いので、そういうのがあまり受け付けない人でも鑑賞できる作りだったと思います。
実話ベースのお話や閉鎖空間系が好き。
人間の狂気を描く作品を観たいという人にはお勧めできます。
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映画鑑賞は、英語上達の手助けになります。
レビューも書いているので、どうぞ。