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RadioNote第11回 「味が変わるコーヒー」「雪が募る」の裏話

2/10, 11に公開したショートショート「味が変わるコーヒー」「雪が募る」の制作裏話を書いていきます。

ネタバレになってしまうので、先にショートショートを見ていただけるとより楽しめます。(こちらからどうぞ↓↓)


2/10 「味が変わるコーヒー」


記念すべき21作目。割とお気に入りのショートショートです。

昨日寝る前にふと「味が変わるコーヒーって面白いかも?」と思い浮かびまして、今回はそれを膨らませる形でショートショートを制作していきました。

思い浮かんだ、といってもちょっと前に制作したショートショート「動物とコーヒー -後編-」でも少しばかり話題にあげましたね。

今回違うのは、どういう要因で味が変わるのかをわかりやすくした点です。

普通なら「嬉しい時に甘くなる」みたいな設定にしたくなるのですが、あえて逆にしてみました。

でも、「嬉しくない時に甘くなるコーヒー」の方が、なんだか飲む人に寄り添ってる感がありませんか?


今回、主人公はそのコーヒーを飲む人にしました。マスター視点にすると、ショートショートのサイズに収まらないだろうなと判断したためです。

とすると、この設定だと、主人公は何か嫌なことがあったときにこのコーヒーを飲むはず。

そのときのオチはなんだろう?

いろいろあるかと思いますが、私は「実は途中から普通のブラックコーヒーに変わっていた」を選択しました。

逆算すると、主人公はその変化に気づかなかった。なぜか?「嫌なこと」が嫌すぎて味覚にまで影響が及んでいるからだ!

という流れで、ストーリーが出来上がりました。


細かいところですが、冬を演出する表現の中に、主人公の心理状態を表すものも含ませました。気づいていただけましたでしょうか?


2/11 「雪が募る」

記念すべき22作目。画像で見るとキモいメモですね。

今回はいつもと違う手法でショートショート(ほとんど詩?)を制作しました。

それは「1つのキーワードから広げる」という方法です。


今回、キーワードは「雪」にして、思いつくがまま発想を広げていきました。すると、連想される言葉の中にはポジティブなものとネガティブなものが両方含まれることがわかりました。

例えば左下の「積もる」という連想キーワード。ここから、雪だるまをつくって遊べるというポジティブな感情と、運転が大変というネガティブな感情が思いつきます。

この感情の違いを利用できないか。そこからスタートしました。


ベタではありますが、今回は付き合っている男女を主人公にしました。

雪の連想語から、ロマンチックな表現が出来そうだったので、女性がポジティブ、男性がネガティブにしました。

ロマンチックな女性と付き合っている男性がネガティブになる理由として、今回は「重くて面倒」を採用しました。


ここまで設定が固めた後は、筆の勢いのままにショートショートを書いていきました。


ちなみに、女性側のセリフは「あ」から始まる、さらに男性側は「き」から始まるようにしました。

あ段の口の形は肯定的、い段の口の形は否定的になんとなく見えるだろうという、本当に細かいこだわりです。


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