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なぜK-POPファンは韓国語学習を楽しめるのか
1. それは本質じゃなかった
わたし自身が今現在KPOPファンであり、それが韓国語を知りたいと思ったきっかけです。だからずっと「KPOPファンなんだから韓国語に触れて楽しいのは当然じゃん」と思っていましたし、何の疑問も持ちませんでした。表題の疑問についても真剣に考えたことはありませんでした。
実際、知ってる韓国語表現がふえればふえるほど推しのコンテンツを見るときの楽しさが増します。彼らの口から発せられる言葉を韓国語のまま一部でも理解できたらこの上なくうれしいし、歌を本国バージョンで一緒に口ずさめると気分がいいし、歌詞の理解も深まるような気がしたりしていいことだらけです。そして、歌を歌うという行為自体やコンテンツ視聴自体が自動的に「学習」と呼べるんですからうれしすぎます。さらには、ライブの応援グッズ作成やファンレターの準備などのアウトプットにおいても覚えた韓国語知識がすぐに役立つのでますますメリットだらけだと思います。
以上がKPOPファンが韓国語を楽しめる理由です。
・・・って終わっちゃダメなのでこのnoteを書いているのです!!
今回わたしに考える機会を与えてくれたのがこちらのnote↓です。
これを読んで、さっきわたしが挙げた "KPOPファンにとっての韓国語学習の楽しさ" は単なるモチベーションに過ぎず、「なぜ楽しいのか」という疑問の本質的な答えではないなあと思いました。
2. 楽しいのは「点だから」だった
こちらのnoteを読んで新たにわかったことは、KPOPファンは韓国語という異文化のことばを学ぶ際に、好きなアイドルが提示する「点」に集中していればいいからラクなんだということです。
多くのアイドルが「僕たちをこのように見てください」というイメージを人為的に作っています。このイメージはさきほど紹介した記事に書かれている「点」だと言えると思います。さらに、彼らは新曲をリリースする際は「今度の曲は〇〇について表現しました」「XXという気持ちを歌いました」と明確な宣言を行い、定期的に「点」を更新し続けてきます。ファンはその都度新しい「点」にフォーカスしていけるので本当に楽しいです。
もちろん、活動期間が長くなってくると、その「点」をつなぎあわせて推しを「線」や「面」で考えようとするファンも出てくると思いますが、それはあくまで歌詞に描かれる物語の中の話であって、それをいくらしても複雑な一般社会との接点は(まったくないとは言いませんが)薄いと思います。だから、あまり知りたくないような現実を知って嫌な気分になることはほとんどないし、とにかく楽しいです。
こういうことがKPOPファンが韓国語を楽しく学べる真の理由かなあと上記のnote記事を読んで感じました。
3. 単純な話ではあるけど、自覚が大事だなと思った
結局のところ、いい部分だけ見て、嫌な部分を見たくないだけって話でしょ?と言われると実際その通りだと思います。特に、わたしが好きなTOMORROW X TOGETHERというグループは、アルバムや楽曲に関して徹底的な童話的ストーリーを構築していて、動画(コンセプトトレーラー)が出たり、それを解説した記事が公式から出たりするので、それを追い、その童話の世界観に浸るだけで韓国語の表現を学んでいくことができます。極端な話、韓国の通貨も平均気温も非常戒厳令もなんも知らなくてもいいわけで、これは本当に負担がないし気楽です。
わたしはこれからもきっとこうやって推しが用意してくる「点」だけを見ていくことになると思います。それでも、今回、自分の見ているものが「点」なのか「線」「面」なのかを自覚することの大切さに気づけたことは、自分の中でとても大きな変化となりました。知ってると知ってないでは大違いだと思います。
4. ちょっとだけ希望を感じた
この「点」「線」「面」のお話を読んだ後、ちょっとした希望もわきました。それは、若いときよりは大人になってからのほうが物事を「線」「面」でとらえる力がついていると感じるからです。これは、別にどこかの学者がそう言ってたということではなく(言ってるかもしれんけど)、あくまで自分が生きてきて単にそう思うだけですが、たぶん間違ってはいないんじゃないかなと思います。大人になると歴史番組とか好きになってくるのもこれのような気がします。大河ドラマで見たものと、今、自分が生きてるこの世界との関係性を「線」や「面」で見いだせるようになってくるからだと思います。そういえば、ブラタモリで地層について語るタモさんの話がめちゃくちゃ楽しく感じるのも、見てる側がタモさんと一緒に物事を「線」で考えようとするからだと思います。
この歳になると記憶力や順応力では若い人に圧倒的に負けますが、今後、もし、もうちょっと広い一般的な韓国の世界、すなわち韓国という国の「線」「面」を知ってみたいと思ったとき、すでに大人になってる状態は多少アドバンテージがあると思ってもいいかなと思いました。
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以上、「KPOPファンはなぜ韓国語学習を楽しめるのか」について自分なりの考えを書きました。この記事は、書き始めたのは約2年前の2022年12月でした。9割がた完成してましたがそのままになってしまっていました。今回少し修正して公開しました。
読んでくださって本当にありがとうございました。