サーバント・リーダー/ジェームズ・ハンター(2024/4)
【要約】
リーダーシップとは、共通の利益になると見なされた目標に向かって熱心に働くよう、人々に影響を与える技能である。
リーダーシップは、権力よりも権威によって長期的に維持される。権威とは、個人の影響力によって、自分の意思通りのことを誰かに進んでやらせる技能である。権威や影響力は生まれ持ったものではなく、訓練によって変えることができる。
人の行動を直接変えることはできない。できるのは、その人が成長する環境を整え、変化を促すことだけだ。
【感想】
3日目の講義で、シメオンが、みずからのリーダーシップのあり方について言及しながら、権威はつねに「奉仕と犠牲」のうえに成り立つと語ったシーンが印象的でした。ガンジーは、市民的不服従の行為によって収監され、インドの窮状を訴えるために厳しい断食も行い、国の自由のために多大な奉仕と犠牲を払いました。その結果、暴力や権力を用いずに影響力によって、大英帝国からのインド独立を勝ち取りました。
奉仕と犠牲は「愛」から生まれ、シメオンのいう愛とは、感情のことではなく、行為を指す「動詞」であって、愛は意志の上に作られます。意志とは、意図に添った行動をすることであり、正しい意思があれば愛を選び、人々のニーズに応えることができます。そこには奉仕と犠牲が伴いますが、それによって権威や影響力を手にすることができます。そうして、人はリーダーたる権利を手入れることができることを学びました。