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自称・先生

 もうやることはないなと思ってから一年、私は再び「先生」と呼ばれる仕事についています。  定職につくことなく、バイトを「仕事」と言えず、自分のことを「社会人」と呼べない生活を送るなか知ったことがあります。資格がなくても「先生」になれるということです。  昨日までニートだった人が「先生」になる。  上手く言えば縁があって、実際はコネとタイミングでバイトが決まったのが3ヶ月前、私はまた子供をお世話しています。  本当にしんどい。楽だけど正気に返るとしんどくなる。この仕事向いてる

    • 鍼、花、ホットケーキ

       酒を飲んでコタツで寝てから10日間腰痛に悩まされています。人生初めての腰痛に耐えきれずすぐさま整体の予約を取り、結局今日までほとんど毎日通っています。    調子がよかったり悪かったり。酷い日は寝返りもつらいし、座るのもきついから立って食事を済ませたり、前屈みになれないから洗面台で膝立ちになって顔を洗ったり。ここ数日は割といい感じ。  整体というか整骨院なのですが、魔界でも大きめの整骨院で先生も多く、先生の数だけ得意も違うという感じ。電極パッドを貼られて電気を流したり、謎

      • 触われないスピッツと知らないVTuber

        私は言葉が好きで、文章や短歌を見聞きして「この表現は素敵だ」と思うことが好きです。  今朝不意に思い出した2曲のこの部分、特にそれぞれの上2行に異様に惹かれることに気付きました。  「美しい表現!だから好き!」というより、どうしようもなく切ない感情が感じ取れて好きです。  なぜ切ない感情が感じられるのか。どちらも「〜ない」という否定があるからかもしれません。 肯定ロビンソン  この歌詞を変えすぎずに肯定の形にしたらどうなるか。 『二人だけが暮らせる国  君の手をずっと

        • 中指に火傷

          一ヶ月のアルバイトが終わり、無職に戻りました。 久しぶりのバイトは学童スタッフでした。いいのか悪いのか、いつも遊ぶ子供たちが決まってきてしまいます。一ヶ月という短い期間、多くを任せられていないアルバイトという立場、十分に雇用されたスタッフの数。そうなるのも致し方ないような気もしました。そのなかの一人に甘えん坊でわがままな男の子がいました。最後の日が近付くにつれて寂しげなような不満なような様子を見せていた彼は、いざ最終日になるとブロック遊びに夢中で、別れの言葉も残さずお母さんの

        自称・先生

          先生と呼ばれる日

          魔界に戻って初めての夏を過ごしています。 離れていた間に魔界は信じられないほど暑くなっていました。 短期のアルバイトを始めました。 共働きの家の子供を預かる施設で、日々子供と遊んだり活動をしています。人間界では何という職業にあたるのでしょうか。 爛れそうな陽の光を浴びながらの自転車通勤とあとは細々した困難事を除けば、「労働」と呼ぶのも申し訳なくなるほど楽な仕事です。数ヶ月の無職生活から魔族社会への適応のための準備期間だと思って過ごしています。プールサイドに座り、身体に水をか

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          酒、それは愛しきもの

          こちらの世界に出戻りしてからというもの驚くほど健康的な生活をしています。 人間界滞在の終盤は、起きたらとりあえずチューハイの缶を開けていました。食事はUberEATS、ネットスーパー、Amazonで買い込んだインスタントラーメンのどれかで、調理といったらレンジで温めるかお湯を沸かすかの工程だけ。何を食べるか決めるときは酒のつまみになるものという条件つき。お酒もごはんも大好きだけど、真っ暗な生活でした。 魔界では基本的に毎日夕食を作っています。母様が帰ってくる1時間くらい前か

          酒、それは愛しきもの

          ファーストペンギン

          細々とやっていたニコニコ生放送で初めてのクリエイター収入が入りました。 これは4月の数回の配信の収入で、5月は一度も配信をしていないので、後にも先にもこれが最後の収入かもしれません。 みんながくれた33円、頃合いを見て大切にAmazonギフトに換金します。 人間界の居酒屋でバイトしていたとき、年配の常連さんがお釣りの400円を受け取らずにお店にくれたことがありました。 その日はマネージャーと私だけの出勤だったので二人で山分けし、財布の他の小銭と混ざらない場所に入れてそれから

          ファーストペンギン

          虎になってしまう

          今日はどうしようもなく動けません。 魔界に戻る直前は毎日こうでした。食事とお酒のときだけ起き上がってそれ以外はベッドに横になっている。 逆にこれが通常運転なのかもしれない。 魔界に戻って母と暮らすにあたって変なボタンが押されて、1ヶ月半かけて電源が切れた。 厳密に言えば1ヶ月と10日で本当にたくさんのことが起きました。 中等部に通っている頃、何かと悩みの多い友人に「神は乗り越えることができる者にしか試練を与えない」と無責任な言葉で励まそうとしたことがありました。 当時ですら

          虎になってしまう

          迷子の鍵

          先日、一族の儀式を行うために魔界の親戚が10年ぶりに集いました。 その間にも顔を合わせた者はいたけれど、大体の者が5年ぶりくらいの再会で、全員が揃ったのは10年ぶりでした。 印象深かったのは従姉弟との再会です。 早くにひとり立ちした長女、年頃の長男、無口な次女の三人きょうだいは、みんな歳上で年に1回会う程度だったので、しっかり話した記憶がありませんでした。 儀式で共に過ごした一日で、大人になるまでの20年分よりたくさん話したかもしれません。成長し、社会の波に揉まれることでよ

          迷子の鍵

          ゴールデンウィークがおわらない

          魔界に引っ越しました。 「帰った」が正しいかもしれません。 新しいアパートはあるけれど、まだ生活できる状態まで整ってないから、爺さまの屋敷で寝泊まりしていました。 隣に森が広がっていて、5月なのに炬燵がついている。家も車も鍵をかけない。大きな蜘蛛があたりまえにいる。すごい屋敷です。 爺さまも婆さまも近くの親戚も、みんな体を悪くしていました。みんな一度人間界で暮らした経験があるから、魔力が弱くなってしまって病に打ち勝てないのです。 アパートは古くからの知り合いが管理していま

          ゴールデンウィークがおわらない

          noteをはじめます。 毎日お酒を飲んでいて、気が向いたらニコニコ生放送というサービスで配信をしています。 配信にコメントを寄せるのは大体2人くらいで、3人いたら多いほう。Twitterのフォロワーは10人で、今のところ全員と相互フォローをしています。 配信を始める前から酒を飲み、配信中も酒を飲み、本当にいつも同じ話をして、そろそろ人もいなくなったかなという頃に配信を終わる、どうしようもないです。 こんな配信でも、私の声が好きだと言ったり、どんなに頻度が低くてもいいから配信