ウブドゥ④ / 自作短編小説
ふと気がつくと、僕は乾いた岩肌からなる断崖絶壁の下にいた。どこかで見たことのある風景だけど見知らぬところ。まだ太陽が出ていない早朝のひんやりしたさわやかな空気。
あたりには誰もいない。
僕は少しだけ寂しさと肌寒さを覚えた、そう感じた瞬間あたりの空気が少し暖かくなった。静けさの中少しずつ明るくなる青い空を見上げていると、何かがいる。
姿は見えないが何かがいることを確信できた。一瞬恐怖したが、次の瞬間柔らかで暖かい波動をその存在は放つ。イメージだけど、オレンジ色の暖かな波動