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チーズはどこへ消えた?

20年程前に日本で流行ったこの本を知っている人はどのくらいいるのだろうか?

当時、自己啓発本が少し話題に上る事が多くて、父がちらほら読んでいた記憶があるのだが、読んだ事がないのに自分のイメージに残っている数冊の中の1つをふと手に取って読んでみた。


内容は2匹のネズミと2人の小人が迷路に住みながらチーズを探すという簡単な物語である。

ある日、自分たちの大切なチーズが突然消えて無くなってしまったら。急な変化が起こった時にどのように考えて、どう対応していくのか?というお話なのだが、とても学ぶ事が多かったし、今の自分を整理することもできたように思う。


「チーズ」とはすなわち人間が常に追い求めている物。例えば、いい仕事や財産、健康だったり家族や安定した精神状態

「迷路」とはそれを追い求める場所。会社や家庭。大きく言えば人生そのもの。


変化に戸惑い、変わる事が怖くて行動を起こせない人が多いのだが、変化するためには自分の思想から変えていかなければならないのだと改めて気がついた。


本の中で変化を恐れて目を背けていた小人が、自分の状況を変えようと思った時、何がそんなに怖いのか?と思った時の感情がとてもわかりやすかった。

”ホーは彼をばかにするつもりはなかったが、自分たち二人がどんなに愚かしく見えることかと思うと笑いたくなった。”

そうゆう事なのだ。この本に登場するホーという小人と私は全く同じだった。

私自身、会社を辞める前は「不満は沢山あるけれど、新しい環境を探すのは大変だし、怖い」なんて思っていた。だけど、ふとした時に「この環境で我慢をしている事」がとても滑稽に思えて、笑ってしまったのだ。そして「やーめた!」と会社を退職して今に至る。笑


ああ、私の行動は間違っていなかったのかな?なんて少し勇気と自信ができた。より素敵な新しいチーズを見つけるために、私は今迷路の中をフラフラと進んでいるんだ。なんて考えた。

どんなに素敵なチーズにありついても、チーズは少しずつ古くなるし、新しいチーズがまた出てくる。もちろん今まで大切にしてきたチーズが悪いわけでは無いし、そのチーズのおかげで得てきたものも沢山ある。だからこそ、今目の前にあるチーズにはもちろん感謝だ。しかし、世の中は変わり続けていく。ずーっと同じものはあるようで無いし、あっても価値観が薄れていく。

ならばきちんとアンテナを張って自分にとって大切な物をなくさないように、新しい物を手に入れられるように、変化に対応していける人間でいたい。

今目の前から、大切なチーズが消えて無くなってしまったら、悲しむのも人間の感情だし、大切だ。だけど、次の1歩を踏み出して、変化していくことを私は大切にしていきたい。過去に起こったことを嘆いても解決にはならないのだから。

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