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写真を撮られること
写真を撮ることは好きだけど、
写真を撮られることは好きではなかった。
目が半開きだったり、
無理してるぎこちない笑顔の自分の写真を見て、
こんな変な顔してるのか、と毎回ウンザリするのだった。
ところが、
ブログなど拝見していたカメラマンさんが
名古屋に来るということで、
思い切って撮ってもらおうと決めた。
この方の撮影では、ただ美しい写真を撮るだけではなくて、生き方が変わることもある。
というところが気になっていたのだった。
当日、メイクさんに素敵にメイクをしてもらい、
スタッフさん達も優しく声掛けしてくれ、
カメラマンさんからは、緊張しないコツとか
瞳の動かし方とか教えてもらいながら、
楽しく撮ってもらえた。
緊張が消えることはなかったけれども、
心地良い緊張感の中、
スッと気持ちが一段下がる感じが分かってきた。
(気落ちする下がるじゃなくて、グラウンディングのような下半身が安定するような下がる感じ。)
あーこれなんだ。と、
瞼と呼吸と身体が納得したような感じだった。
ただ、ある。
という感覚。
私が、ただある。
***
そこで思い出す記憶。
父は家族の写真を撮りたがった。
しかし、彼の思い通りの表情ではない私。
怒鳴られながら、笑顔を作るという
苦痛でしかない時。
この記憶が染み付きすぎて、
意識してなくても、
写真を撮られるのは好きではないし、
どうしたって変な表情になるのだった。
***
今回撮影してもらった場では、
空気感が違った。
写真を撮られるという、
その瞬間のその場の空気感。
それは場所の雰囲気や
そこにいる人たちの思い
光や風、天気、音、木々、虫の気配まで
きっと影響しているのだろう、と思う。
こういったことを身体で知ってしまった私は、
これからもう少しだけマシな表情になれるかな?
そして、やっぱりつくった笑顔よりもその人の自然な姿が好きだから、
自分が撮る側の時の私は、その人らしく自然な姿を
そのまま写真に撮りたいと思うのです。
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