26歳の私と再会
以前、本棚を整理している時に懐かしい手作り冊子が出てきた。
でもその時は中を開いてみようとは思わなかった。
なぜなら、もがき苦しんでいた私を思い出したくなかったからだ。
最近、ふっとしたことがきっかけで冊子を再び手に取った。
薄汚れている箇所もあったけど、私が私と向き合った勲章に思えた。
規律が厳しい高校に通っていた平凡な毎日にウンザリしていた頃、BAKUというバンドに出逢った。
学校の帰りに友人の祖父母宅で、制服から私服に着替えてライブハウスへ。
その時の気持ちも書いていた。
隣駅の男子高校生との恋も、詩のようにして書いていた。
そういえば、あの頃、銀色夏生氏の詩集を夢中になって読んでいたね。
そして、1999年。日付まで書いてある。
私が26歳の時に書いた手紙。
この時期の私は情緒不安定だった。
夫婦喧嘩が絶えなかった両親に育てられ、いつも周りの目を気にして、自分の感情を押し殺して耐えていた。
そして、周りの友達は次々と結婚や出産ラッシュの時期で、私は普通ではないんだと、とても取り残されたようになっていた。
それが限界に達して〈こもりびと〉になった時に書いた手紙だった。
「太陽はいつも雲の上で輝いている」と題したその冊子の中身は、10代後半から20代の私のすべて、何とか自分を奮い立たせて生きてきた内容だった。
その後も追い打ちをかけるかのように次から次へといろんなことが起き、HSPに悩まされた日々もあったけど、今はほとんど手放せて自由に生きている。
自己受容という特効薬のおかげ。
今まで頑張ってきた自分をもっと愛したい。