【日記】大人の社会科見学🗼👀

昨晩のこと。

「明日、出勤するよ」

「え！？土曜日だよ」

帰宅するなり、夫が言った。土日も家や近所のカフェで仕事、はいつものことだが、わざわざ職場まで出向くのは珍しい。

「家ではできないことだから」

「そっか~じゃあ私は留守番かな」

「くる？」

「え！？いいの？？」

以前、下見のため、ビル周辺やロビーをうろうろと徘徊したことはあった。真新しい建物で近代的なデザイン。東京に来たばかりの私にはあまりにも輝かしかったのを覚えている。

いつも夫が働いている場所。それもデスクまでお供できると言う。これは、またとない機会だ。ぜひ行ってみたい…

そうして、夫の職場に着いて行くことになった。

翌日。
手始めに、カフェで豪華な朝食を取る。
店内はパラパラと人が居るくらいで、外を見渡せるいい席に座れた。

スクランブルエッグとアボカドの乗ったパンと野菜🥖
おいしいい。

お店で朝食。昼よりも夜よりも、朝がいちばん贅沢しているように感じる。たまにこうやって背伸びをしてみるけど、そわそわは止まらない。

腹ごしらえを終えて、移動。

…

高層ビルがぞろぞろと並ぶエリア。
１年前は、一緒に「すごいね〜東京だね〜」なんて言い合っていたのに、夫はすっかり東京の人。慣れた足取りでずんずん進んでいく。

空間を持てあました壮大なフロア。東京の土地が余っているのではと錯覚に陥る。柱のないモダンな設計に、白・グレー・木目調の仕様と上品かつカジュアルな印象を与えるインテリア。控えめに言って、むちゃくちゃかっこいい。鼻息荒く、私もずんずん行く。

ガラス張りの広い会議室。これはSUITで見たことがある光景だと、胸が高鳴る。誰もいないので、夫とふたり会議室を陣取る。せっかくなので上座に腰掛けて、気持ちにあぐらをかきながら読書に耽る。

…

１時間、２時間、３時間

夫の仕事は続く。
妻はひたすら読書。

静かな空間でひとつのことに没頭できる幸せ、よ。

たまに、席を立って気分転換にうろうろする。

眺望を楽しんだり、職務スペースの配置や仕様をいろんな角度から観察する。
共有スペースの家具やインテリアに触れたり、ひとつずつ椅子に座って座り心地を確かめたり、ここでどんな会話をしているのかしら、とひとり遊んでみたり。

知らない場所は、こんなにも楽しい。

１冊読み終えるタイミングで、約束の時間。
ちょうどいい頃合い。

時間がある時は、ありがたい言葉を書き写しながら。

そういえば、
私は茶色のチェックのワンピースを着ていて
夫もベージュっぽいTシャツを着ている。

ペアルックを好むようなふたりではないけれど、どちらかが今日の服を選んで、またどちらかがなんとなくそれに寄せた服を着る。

これが夫婦の休日のルーティーンのようになっている気がする。

たまには、パートナーに寄り添って。その度に、知らない夫に出会ったり、新しい自分に気づいたりする。

大人の社会科見学。
学びは尽きそうにない。

(※トップ画は別のビルから撮影した写真です。)