介護業界におけるスケールメリットの限界
おはようございます!
〜介護業界におけるスケールメリットの限界〜
スケールメリットとは、規模のメリットのことで、単体よりも団体など、規模が大きくなればそれだけ生産性や経済効率が上がることを意味しています。
介護業界においてのスケールメリットとは、
『法人がヘルパーステーションとデイサービス、特養を兼ね備えている』
であるとか
『地域に複数の事業所があることで、細かな対応が可能になる』
などでしょうか。
しかし、介護保険制度が始まって20年以上が経ち、フォーマルな社会資源が整うと、このスケールメリットは内側にしか働かなくなったように僕は思います。
極端な意見ではありますが、スケールメリットはその地域のメリット…というより、法人や企業内のメリットと捉える方がしっくりくるようになってしまいました。
ある法人とある法人が合併したところで、対外的には対して変わりありません。
地域包括を市から法人委託にして得たメリットは、結局、法人内に寄与しているように思います。
(それが地域にとって必ずしもマイナスとは思いませんが)
スケールメリットが限界に来ている背景には、ケアマネジャーと各事業所が連携して努力し続けている結果だと思いますが、僕は介護保険制度は新たなメリットを創作する次のフェーズ(時期)に来ているように思います。
ちなみに外国人労働者の育成などの政策は、今のスケールを維持するためのものなので、今までのスケールメリットとさして変わりありません。
(外国人専用の介護施設を作るのであれば別ですが)
では、僕たちはどのようなメリットを作るべきでしょうか。
その答えは住民主体型サービスを増やすことだと思います。
総合事業の中に、住民主体型サービスというのがあります。
介護人材を正面から確保するのは一筋縄にいきません。
おそらく劇的に人材が流れ込んで定着することはないでしょう。
国もそこを目指していません。
介護とは違う領域の活動を介護業界に巻き込むことを目指しています。
例えば、飲食店の空いた時間を利用した高齢者への食事提供やウォーキングサークル、ボランティア活動などが行う独居の方の見回りなどです。
(スケールよりも、小さな団体を介護に結びつける発想)
時間がある方は三菱UFJさんが作成した総合事業の移行戦略を是非読んでみて下さい。
https://www.murc.jp/sp/1509/houkatsu/houkatsu_02_01_h27.pdf
(三菱UFJ、総合事業、ロードマップで検索すると出ます)
もうスケールで押してどうにかなる介護業界ではありません。
介護業界に巻き込む新しい流れを作る構想が出来上がっています。
あなたがしている毎朝の散歩が介護業界を助ける鍵となり得るのです。
そして、その流れを作るのは是非“若い世代“であって欲しい。
スケールではなく、独創性を持った若い世代がもっと介護業界に興味を持って、活躍することが理想です。
『既得権益のように法人や古参が振る舞う介護業界やけどまだまだ熱いらしいで!』
そんな流れができれば介護業界はもっと楽しい世界になるのになぁと考えたりしています。
僕も何かしたい。
では、いってらっしゃい!
#介護 #ケアマネ #在宅 #コラム #スケールメリット #若い世代