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#書評
楯四郎『浅草怨念歌』【エロティック・ブックガイド】(夜のみだらな鳥)
楯四郎『浅草怨念歌』(1993年、第二書房)
バトラー: 夜のみだらな鳥
国立国会図書館に納本されていない傑作です。私は、新宿二丁目のブックカフェ「オカマルト」さんのツイートで本書の存在を知り、半年間、探し回って入手しました。第二書房が、「薔薇族」創刊250号記念として出版したゲイ小説。伊藤文学氏によると、著者はNHKアナウンサー。表題作は「男女の小説なら直木賞間違いなし」と評価されたとのこと
蛭田亜紗子『自縄自縛の私』【エロティック・ブックガイド】(夜のみだらな鳥)
蛭田亜紗子『自縄自縛の女』(2010年、新潮文庫)
バトラー: 夜のみだらな鳥
蛭田亜紗子氏のデビュー作です。R-18文学賞を受賞した表題作を含め、6編の短編が収録されています。6編全てに共通するのは、主人公が特殊な性欲を持つ女性であることです。その性癖は、セルフ・ボンデージ、精液冷凍保存、ラバー・フェチ、一夜限りのセックスへの依存、ゴミ漁り、ピーピング・トムと多彩です。
本書で興味深いの
本橋信宏『全裸監督』【エロティック・ブックガイド】(いぐち)
本橋信宏『全裸監督』(2016年、太田出版) バトラー: いぐち
パッと見て、村西とおるという男に同性の私から魅力を感じない。美男ではない。学歴もない。そんな漢、村西とおるに黒木香を始めとしたAV女優達は惹かれていく… 本書はタイトルの通り、村西とおるを丸裸にして、解剖していく物語。参謀として、村西とおるを支え続けた本橋信宏が村西とおるの半生に迫る。
村西とおるという男は矛盾を孕んでいる。