『Padlet学級通信』のすすめ
はじめに
ぼくはどちらかというと、学級通信については懐疑的です。なぜなら「コスパが悪い」と思うからです。子どもたちの様子を伝える手段なら電話やメモ、手紙、面談などたくさんあります。その中から、あえて時間のかかる学級通信を選ぶのは、多忙な教員にとってかなり負担だと感じていました。
しかし、文章だけでなく写真や絵も使って子どもたちの様子を伝えられることのメリットは確かにあります。もらった保護者は嬉しいでしょう。
そこで本記事では、教員の負担がなるべく少ない中で子どもたちの活躍を伝えることのできる学級通信の在り方の一つとして『Padlet学級通信』を提案しています。
Padlet(パドレット)とは、オンライン掲示板アプリとして、いま学校現場に普及しているアプリの一つです。Web上で使うことができるのでアプリをダウンロードする必要もないですし、基本無料で使うことができます。
以下の記事に詳細をまとめていますので、まだ使ったことが無いという先生方は、こちらを参考にまずは登録なさってみてください。
Padlet学級通信のつくり方
以下の記事より、Padlet学級通信の導入の仕方について説明します。基本的にはこのような手順で作成すれば問題なく使用できるかと思いますが、先生方の学級の実態やお考えをもとに、いろいろとアレンジしながらご使用ください。
①Padletの作成
Padletではいくつかのフォーマットを選び、そこにセクションと呼ばれるスペースを作ってコメントを追加していくのがスタンダードな使い方です。今回のPadlet学級通信では『シェルフ』というフォーマットを使っています。
②セクションの作成(担任より)
まず一番左に「担任より」というセクションを作り、そこに保護者の方へ学級通信をするにあたっての留意事項等を記載しています。内容は以下の通りです。
この文面と同じものを、QRコードを貼り付けたお手紙と一緒に年度当初に配布します。それにより、次回以降は紙の配布をしなくても、すべてオンライン上で完結するメリットがあるので、時短にもなっています。
なお、ぼくはコメント等について制限しているので保護者は基本的に閲覧のみの状態ですが、Padletの良さの一つに『共同編集機能』があります。これは、互いの投稿に対してのコメントやリアクションがリアルタイムでできるといものです。ぼくは管理職と相談の上この機能を制限していますが、制限を外すと双方向の学級通信もできるのかなと思っていますので、導入される際はそちらも検討してもいいかもしれません。
③セクションの作成(月ごとの投稿)
次に、各月ごとのセクションを作っていきます。月ごとに色分けしていくと見やすくなります。そこに、月ごとの行事や授業の様子などを写真付きでアップしていくだけで、学級通信の更新ができます。
ぼくの勤務自治体はiPadが配布されていますので、普段の授業の様子などでアップしたいと思った時は
ステップ1:写真を撮る
ステップ2:Padlet学級通信にアップする
ステップ3:コメントを付ける
これだけです。1分程度でできる作業なので、負担感が少なく、時間もかからないので更新のハードルはかなり下がります。
留意事項
次に、Padlet学級通信を導入するにあたっての留意事項です。これは、今回のものに限らずICT教育を進めていく上でも重要なものなので、ぜひお気を付けください。
①保護者の同意を得る
お手紙や個人面談等の機会に、Padlet学級通信の説明を行い保護者の同意を書面で取ることをオススメします。個人情報には最大限配慮しつつも、やはり子どもたちの写真を載せる保護者全体で共有するということもあり、ここは必須かなと思います。
②個人情報に気を付ける
子どもたちの顔などの個人情報についてです。保護者には「配布してあります『URL』および『QRコード』は個人情報につながるものとなるため、各ご家庭でしっかりと保管をお願いします。また、写真等をSNSにアップする等は行わないようにお願いします」と文面でも説明をしていますが、それでも流出の可能性はゼロではありません。そのあたりは、しっかりと注意しながら、子どもたちの様子を伝えていけたらと思っています。
さいごに
いかがでしたでしょうか。とても気軽に、子どもたちの様子を届けられる『Padlet学級通信』の良さが少しでも伝われば幸いです。
従来の紙媒体の学級通信だと、どうしても「書く(打つ)」「貼る」「印刷」といった手間が出てきてしまって、その準備に時間がかかってしまいました。しかしこのPadlet学級通信であれば、一度作ってしまえばあとはすべてオンライン上で完結します。また、保護者もリアルタイムな子どもの様子がいつでもスマホで見られます。しかもフルカラーで!
短時間で効率よく、しかも効果的に子どもたちの成長の様子を伝えられるツールとして、Padlet学級通信はとてもオススメの方法ですので、ぜひこうしたものを導入して、働き方改革を進めてみてはいかがでしょうか。
今回のように、ぼくは個人でできる働き方改革や、学校組織全体での業務改善の提案などをSNS等で発信しています。また、『定時退勤がちサロン』というオンラインサロンを運営しており、2024年3月現在で、150名を超えるサロンメンバーさんと一緒に、さまざまな情報共有や勉強会を行っています。
もしこうした内容に興味があれば、ぼくのXアカウントもチェックされてみてください。よろしくお願いします(^^