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『学び合い』の紹介
ぼくはここ数年『学び合い』(二重カギカッコ)の実践を意識して続けています。この実践がどんなものかは書き出したら切りがないのですが、興味があればぜひ書籍を読まれてください。
『学び合い』は、上越教育大学の教授である西川純先生が提唱した考え方です。一般的な『学び合い』の授業スタイルをいうと
①先生が語る
②子ども達が学び合う(先生はしゃべらず、見守る)
③振り返る(先生の話を聞く)
この3ステップです。
実際にやってみると、この授業法はとても有効だと実感します。子ども達が魔法のように主体的に学びだすからです。もちろん、授業法や教育法は多種多様にあって、唯一の「正解」なんてありませんが、少なくとも『学び合い』の教育観を知っておいて損はないとぼくは思っています。
『学び合い』をするメリットはいくつかあります
①子どもの個性が伸ばせる
普段の授業では、子ども達は席について静かに先生の話を聞く時間が多い。もしくは、黒板の字を写していたり。これでは、子ども達の個性は伸びません。しかし『学び合い』では、学び方を子どもたちにゆだねているので、立ち歩く子、「わからなーい」と声を上げる子、一人で黙々と取り組む子など多くの学びの姿が現れます。すると、普段超真面目な子が少しハメを外しちゃったり、やんちゃな子が仲間を助ける場面なども見られます。
こうした学習集団を先生がファシリテートしていくことで、学級の学びを活性化しつつ、子ども達はそれぞれの個性を学習の場に適応させていきます。
②ファシリテーションを学べる
教師は「知識を教え込む存在」ではありません。教師は「子どもたちが主体的に学ぼうとする環境をつくる人」です。(知識が大事じゃない、とか、教えるな、と言ってるわけじゃありません)
『学び合い』では圧倒的に子どもたちの活動時間が長いので、先生はその間ファシリテーターとして動きます。具体的には、子ども同士をつないであげたり、やる気が出るような声掛けをして回っている感じです。この役割を徹底して行うことで、子ども主体の授業スキルが教師側も身に付きます。
③教材研究がラク
『学び合い』の授業に特別な準備は必要ありません。つまり、教材研究がとてもラクなのです。なぜなら、いつでもどんな学習内容でも、上記の流れですべて行えるからです。そして、工夫を凝らした教材開発を行わずとも、教科書問題だけで子どもたちは楽しく主体的に学びに向かうことができます。
もちろんほかにも多くのメリットがありますし、だからといって他の授業方法を否定しようなんて考えもありません。しかし、この『学び合い』を知っているだけでも、教育者としての幅は大きく広がることでしょう。
ぜひ教育観のアップデートをはかり、『学び合い』の勉強もしてみてはいかがでしょうか。