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全国学力・学習状況調査って、いる?

全国学力・学習状況調査(以下『全国学調』)というものがあります。全国の小学6年生、中学3年生が行う学力テストのことで、この結果をもとに都道府県のランキングが出たり、都道府県ランキングが出たりして、教育現場は一喜一憂しています。

ただ、個人的にこの全国学調は「意味がない」のではないかと思っています。以下、ぼくがそう思う理由です。

1.テスト対策の時間
全国学調は、毎年4月に行われます。この時期は、学級経営の基盤となる時期で、子どもたちとの信頼関係を築いたり、学級でのきまりや風土を形作っていったりする大事な時期です。そんな時期に、テスト対策のため、過去問を何回も繰り返しやるといった時間を設けなければいけないという現状が多々あるように思います。それは、学級経営上の大きな問題だと感じます。また子どもたちにとっても、年度スタートのこのワクワクする時期にペーパーテストの嵐のような毎日を送っていれば、勉強が、しいては学校が嫌いになる恐れすらあるように思います。

2.全国学調の順位に意味はない
学力は、家庭資源によって大きく左右されます。例えば、所得の高い家庭の子は学力が高い傾向にあるし、所得の低い子は所得の低い傾向にあります。であれば、全国学調の順位は単に「家庭資源の都道府県別ランキング」である可能性があり、教育効果を測る指標としては不十分だと考えます。また、全国学調は実質的に“公立学校”を中心とした対象であり、私立学校はほとんど参加していません。その点も、全国学調は十分な指標でないと考える理由です。

上記はあくまでも個人の考えで、これが正しいと主張したいわけではありません。しかし「このような視点で見ることもできる」ということをお伝えできれば幸いです。

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