秀吉と家康の天下統一を【武威】による外交から紐解いていく『天下統一 秀吉から家康へ』| 読書日記
こんにちは、みちょブックスです。
コテンラジオ秀吉・家康編の復習に、ラジオ最後でお勧めされていた書籍3冊を順に読みました。本書は『天下人の軍事革新』、『徳川家康 (中世から近世へ)』に続いて3冊目『天下統一 秀吉から家康へ』の読書日記となります。
1冊目、2冊目の読書日記は以下を参照ください。
内容のご紹介
本書の特徴として天下人の【武威】が繰り返し強調されています。
天下一統を掲げた時は、政治支配は決して盤石ではなく、表面上のゆるやかな大名連合にすぎず、あくまで天下統一に向けたスタート地点。天下人はこれまで以上に【武威】をせっせと高めていく必要があったとのこと。
そうなると【武威】の高揚を止めることができなくなる。日本国内が天下人の【武威】に服している状況では、日本の外である明・朝鮮・琉球に【武威】を向けていく。対外貿易の権益に加えて、日本の王として承認されるために圧力をかけていったとのこと。
このような論理で、本書は【武威】を背景にした明・朝鮮・琉球との外交について詳しく解説しています。これまで秀吉・家康の外交政策は、特に背景までは全然考えたこともなかったのですが、すっと腹に落ちる解説でした。
感想
【武威】による支配では、ひたすら【武威】を高めていく力学が働きやすく、いつかは破綻しちゃう論理に思えました。
((【武威】の世界で生きてきたので、そのゲームの中で勝ち続けていくしか選択肢はなかったんだろうけど)
一方で、現代にも政治や資本主義経済、宇宙進出でも見られる現象であり、停止・交代・脱成長の軟着陸を考えてかないといけないのでは?と、現代社会にも通じるものがありました。
さて、最後に本書の良かった点をまとめると、
著者の主張がしっかりわかりやすく書かれており、歴史上級者でなくても楽しめる。
【武威】による外交という切り口が個人的にも新鮮で学びがあった。
です。コテンラジオ秀吉・家康編とセットで学ぶのは大変おすすめです。
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