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ちょいちょい書くかもしれない日記(実家じまい完了)
朝、早めに起きたら、雪が積もっていた。
この冬初だ。何も今日でなくてもよかろうと思うが、まあ仕方がない。
昨日、タイヤ交換してもらった私グッジョブ。
新しいスノーブーツも、偶然だが昨日届いていた。
私の家の玄関先にはちょっとめんどくさい斜面があり、そこで滑ると大変なことになりそうだ。
ゴミの日なので、短い距離だがスノーブーツを下ろし、そろそろと歩いた。
今年は数年ぶりに、ちゃんと寒い冬になるのかな。
でも、外の水道はまだ凍っていない。
猫の世話や家のことを片づけ、通勤・通学の人たちにまぎれて神戸に向かう。
2回目の、そして今回で完了する実家の売却手続きのためだ。
仲介の人と、買主さんと、この前、母の意思確認をすべく施設まで来てくれた司法書士さんが揃い、お金のやりとりや書類の署名捺印を淡々と済ませる。
私以外は、皆さん一緒にお仕事を何度もしている仲間らしく、礼儀正しくフレンドリーに接していただきながらも、アウェー感が凄い。
私以外は皆さん百戦錬磨の空間である。つら。
とはいえ、昨年の夏以来、親の代理で物件を処分するのは3度目なので、少しは慣れた。
振込もその確認も、ネットバンキングのおかげでスマホ確認が可能で、話が早い。
じゃじゃんと、母のための口座にお金が増えた。
そこから、不動産会社には仲介料を、司法書士さんには登記その他の手数料をお支払いする。
リモコンとマスターキーを買主さんに渡すときは、さすがに心が震えた。
これをお渡ししてしまったら、いつも当たり前のように「ただいま-」と帰っていたあの家には、もう二度と入れないんだな。
やっぱり、寂しいのだ。
売れて嬉しいのは本心。とても寂しいのも本心である。
でも、ずっしり重い、書類でぱんぱんのファイルを持たされて駅への道を歩きながら、心は少し軽くなったと感じた。
昨年の夏、新型コロナに罹り、フラフラ状態で始まった実家じまいが、一応、ここで一段落したことになる。
確定申告とその後の納税という、暗く苦しくえげつない作業はまだ残っているが、そこは私のほうの顧問税理士さんのお力を借りよう。
どんな手段を使っても節税を……というわけではまったくなく、ただ、落ち度なく漏れなくやりたいのだ。切実に。
他の用事で大阪に移動し、帰り際にデパートに寄って、ずっとほしいと思っていた指輪を買った。
あまり何かをやり遂げたことのない人間が、実家じまいをしゃかりきに頑張り通したことへのセルフご褒美である。
「実家を売った帰りに買ったんだよなあ、これ」とずっと思い出せる何かがほしかった。
ついでに、五右衛門で冬期限定のお気に入りパスタも食べた。
聖護院かぶらのすりおろしがたっぷり載り、湯葉や海老やベーコンが入ったクリームスープのパスタだ。
今年も変わらず美味しい。
去年の冬も、父のことでしょっちゅう大阪に出る用事があったので、同じメニューをよく食べた。
その頃は、何か食べなきゃ倒れちゃうという切羽詰まった気持ちだったが、今はただ美味しいから、好きだから食べている。幸せなことだ。
帰宅して、リモート打ち合わせ。
謎の方向に話が急展開し、なんでだ……? と衝撃を受けつつも、担当さんの野生の勘に乗ってみることにする。
来年は、養生とハードワークを両立したいところだ。
夕飯は、冷凍庫からサルベージした牛肉を使うことにした。
ちょこっと冷凍焼けしていて、そのまま焼いたら絶対美味しくないと思ったので、容赦なく細切りにして水分と下味をぐいぐいねじこみ、青椒肉絲にした。
ピーマンとタマネギとしめじを大量に入れたので、野菜炒めに牛肉がこっそり紛れ込んだ感じに。でもおいしかった。
明日は友人たちが来る。リクエストは油淋鶏とカリフラワーのポタージュだ。
誰かのために料理を作る機会が減ったので、しみじみと嬉しい。
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