椹野道流

猫に仕えたり、専門学校で解剖学や法医学、公衆衛生学を教えたり、たまに医師のお仕事も。メインのお仕事は小説家です。「祖母姫、ロンドンへ行く!」(小学館)、「最後の晩ごはんシリーズ」(角川文庫)、「鬼籍通覧シリーズ」(講談社文庫)、「時をかける眼鏡」(集英社オレンジ文庫)など。

椹野道流

猫に仕えたり、専門学校で解剖学や法医学、公衆衛生学を教えたり、たまに医師のお仕事も。メインのお仕事は小説家です。「祖母姫、ロンドンへ行く!」(小学館)、「最後の晩ごはんシリーズ」(角川文庫)、「鬼籍通覧シリーズ」(講談社文庫)、「時をかける眼鏡」(集英社オレンジ文庫)など。

マガジン

  • ちょいちょい書くかもしれない日記

    気が向いたら覗いておくれよ。

  • たまに書く日記

    そのまんま、気が向いたときにさらさらっと書く日記です。

  • たまにあいつらが作っている料理

    拙著に出てくるキャラクターたちが、お喋りしながらごはんを作ります。ちゃんとした計量などはあんまりしません。

最近の記事

ちょいちょい書くかもしれない日記(退院)

この前の病院での作戦会議で、母の精神状態も考え、なるべく早く退院して、リハビリは通院で対処を……ということになったのだが、そこからの話が本気で滅法早かった。 本日いきなり退院である。 弟はまったく来る気がない。仕事があるそうだ。私だってそうだよばーか。 もしかしたら弟は、次に母に会うのは葬式くらいの気持ちでいるのかもしれない。 父のときも、よほど強く言わないと、あれやこれや理由をつけて面会に来ようとしなかったから。 たとえ家族でも、滅多に会わないまま年月が経ってしまうと、他人

    • ちょいちょい書くかもしれない日記(生きる)

      東京の定宿で1泊し、朝早く起きて帰途に就いた。 猫たちは1泊の留守には慣れているが、新入り猫だけはそうではない。 心配なので少しでも早く帰りたかった。 東京だけかと思ったら、大阪も地元も寒くて、山の上の我が家はそれより4度くらいは確実に冷えるので、なお心配だった。 まあ、寒ければくっつけばいいのだし、仕事部屋も半分だけ床暖房をつけておいたから、先住猫たちには何の問題もない。 ただ、新入りは隔離部屋なので、ペット用のホットカーペットしかなく、風邪を引いていないだろうか……とソワ

      • ちょこちょこ書くかもしれない日記(TAKE THAT)

        父が放置していった山のような案件のうち、東京まで出向かないとらちのあかないものがあり、これまでも何度か上京してきたのだが、交通費その他でとても気が滅入る。 途中から、どうせなら自分の楽しい用事と抱き合わせにすればよいのだと気づいたものの、猫たちが心配だし、宿代の高騰も厳しいしで、日帰りという枷があった。 でも。今回は違う。 何十年もの推しが来日するのだ。しかも、ワールドツアーの締めくくりに。 新幹線の終電を気にしながらコンサートを楽しめるかー! というわけで、猫たちにはこんこ

        • ちょいちょい書くかもしれない日記(兵庫県知事選挙)

          陰謀だの、政党や団体がらみだの、いろんな意味でのインフルエンサーや有名人が応援に駆けつけましただの、もう今回の選挙にまつわるてんこ盛りの胡散臭い話には辟易した。 私は、何だって清濁両方あってこそ上手くまわるところがあるだろうと思っているので、別に清廉な政治を期待してはいない。 私が求めているのは、誠実な仕事ぶりと、同僚・部下への敬意と節度のある態度だ。 どんな仕事にも、規模の差こそあれ「おいしいこと」はあるだろう。 それがあるから、理不尽なことにも割に合わない仕事にも我慢でき

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        • ちょいちょい書くかもしれない日記
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          ちょいちょい書くかもしれない日記(マイナカード)

          昨日やった手続きにともない、いくつかの書類を取り直す羽目になり、コンビニでマイナンバーカードを使ってばみばみと取得してきた。 マイナカードにはこの1年あまり、色んな書類発行を楽にしてもらえたので、私自身はとても便利に、ありがたく使っている。 そもそも、私がマイナカードに抱いていた奇妙な緊張感というのは、最初期の「たいへん危険なので、誰にも見せないように! 落とさぬよう厳重に保管して!」という、今思えばまったくマイナカードの意義をわかっていない感じの、そのくせ圧の強いアドバイス

          ちょいちょい書くかもしれない日記(マイナカード)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(作戦会議)

          こんどこそ、病院に医療スタッフ、家族(私)、施設スタッフが揃い、母の退院、そして退院後のケアについての作戦会議が開かれた。 母が「リハビリ……リハビリは大したことはしてないけど、ひとり若い男の人がいてね」と何故かひとりだけについて以前言及していたのだが、理由はすぐにわかった。 なんかこうSKY-HIGH系と言えばわかりやすいだろうか。 むしろケーシーが絶妙に似合わないほどかっこいい理学療法士兄さんが登場した。 術後のリハビリは予想よりは順調だが、あらゆる動作に見守り、必要に応

          ちょいちょい書くかもしれない日記(作戦会議)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(おでん)

          朝、病院へと出掛けたら、なんと会合は翌日だと告げられた。 「すみません、今さらですが、昨日のお電話のときに確かに『明日』と言ってしまった気がします。あの……あらためまして、明日です」 たいへん申し訳なさそうな顔で謝られた。 あらためまして、て何ですのん。 かなわんなー、こういうの。 いやだって、「そんなの困ります」と言ったところでどうしようもないし。 本来、今は講義前に身体を休めることができたはずの時間だったんですけど……などと言ったところで詮無いので、ただ「わかりました」と

          ちょいちょい書くかもしれない日記(おでん)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(人魚姫)

          朝から歯医者さん。 今日は時間が早かったので手土産を買えなかったのだが、歯医者さんは目下ダイエット中だそうなので、余計な誘惑を持ち込まなくて結果オーライだった。 しかし何故ダイエットを……と不思議に思ったら、来週、内科で血液検査があるらしい。 そういうところよ。 父もそうだったけれど、父の友人も、似たような小手先のごまかしをやろうとするのか……!  まったく、似た者同士の悪い爺さんたちである。 悪い爺さん仲間のひとりが先日亡くなられたそうで、「ひとりずつおらんようになる」と、

          ちょいちょい書くかもしれない日記(人魚姫)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(谷原章介なかりせば)

          腰がそろそろ不穏オブ不穏なのと、来週に遠出を控えているのとで、今のうちにと時間を作って整体へ。 何かを整えてもらうというより、使えていない部分、強張っている関節を指摘してもらい、改善策を話し合いながらほぐしてもらうという感じ。 このあたりの業界で当たり前のようにまかり通っている概念的表現を使わない人なので、議論がしやすくて助かる。 医師の顧客が多いというのもむべなるかな。 とはいえ、最近の我々のもっともホットな話題は、実家じまいと独身者の終活である。 切実であり切なくもあり、

          ちょいちょい書くかもしれない日記(谷原章介なかりせば)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(熱いお茶)

          昼間はそこそこ暖かいけれど、夜になるとぐんと冷え込むようになった。 熱いお茶が美味しい。 流行りに乗って、朝は大人用のミロでも飲もうかな、朝ごはんを食べないから、なんもないよりはいいよね、鉄分とかカルシウムとかね……などと思いつつも、まずは加賀棒茶を煎れる。 ふと、病棟で看護師さんが出してくれたお茶が「熱くない! まずい!」と憤慨していた昨日の母を思い出す。 酷く震える不自由な手でコップを持つのだ。火傷の危険性を考えたら、軽いプラコップでぬるいお茶しか出せないだろう。 そこに

          ちょいちょい書くかもしれない日記(熱いお茶)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(秋晴れ)

          朝のうちに、前庭の植栽スペースの土を整える作業を少し。 掘り返してミミズを避難させてから、これで三回目の熱湯消毒。 前庭の、秋のヨトウの登場頻度が明らかに下がったので、やる意義はありそう。 湯沸かしケトル、たぶんもう10年近く使っている。 清掃は定期的にしてきたけれど、樹脂の変色は避けられず、そろそろ交換のタイミングなんだろうな。 買い換えたあと、しばらくは庭土の殺菌用アイテムとして働いてもらうことにしよう。 作業をしていたら、いつものカラスが来た。 私の作業を物理的上から目

          ちょいちょい書くかもしれない日記(秋晴れ)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(親切な人)

          夜、実家から持ち帰った書類的なものの中から、近い将来に必要になりそうなものを捜索していたら、ずいぶん遅い時刻になってしまっていた。 おかげで今朝は、猫の世話のために起き出したものの動きがゾンビのようだったし、頭も割れそうに痛い。 結局、ひととおりやることをやったあとはベッドに潜り込み、長男猫に見守られつつ泥のように二度寝する羽目になった。 幸い、昼過ぎにはどうにか起き出して、一日の予定を遅ればせながら始めることができた。 とはいえ何をするのもダルダルなので、保存食のつもりで買

          ちょいちょい書くかもしれない日記(親切な人)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(ネコノゴハン)

          今日も学校。 先日、車がパンクした日に休講を余儀なくされたので、今日はその補講だ。 学生さんの時間をこちらの都合で使わせてもらって申し訳ない。 教師業も長くなり、いささか特殊な学校で教えているがゆえに、あちこちに教え子がいて、たまに戸惑う。 先日お世話になったJAFのサービスマンも、あやうく私の教え子になりかけた過去があったことが発覚して、ふたりで驚いた。 レッカー車の助手席で、「受験しようかと思ったけど結局他分野の学校にした」という文脈で、自分が出勤できなかった学校の名前が

          ちょいちょい書くかもしれない日記(ネコノゴハン)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(スマホ毛布)

          昨夜は滅法冷え込んだので、久し振りにニトリのNウォーム、スマホ毛布を出してきた。 最新モデルではないが、寝たままスマホが使えるよう腕を通す穴があけてある、例のアレである。 猫たちもNウォーム毛布の気持ち良さを思い出したのか、次々と集結。 結局、4匹の猫たちと一緒に寝た。 いつもはひとりで寝たがる末っ子猫まで、私の肩の上で寝ていた。 結果、物凄い肩凝りと鈍い腰痛と共に目覚めたわけだが、猫がそばで寝息を立ててくれる時間はプライスレスなので仕方がない。 午前は完全にダウンしていた

          ちょいちょい書くかもしれない日記(スマホ毛布)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(ラーメン地獄)

          午前中にお人と約束があったので、山を下りた。 手土産を用意すべく地元デパートに入った途端、目の前にクラクラするほどの大量の袋タイプのラーメンが並べられている。 どうも、そういう催事らしい。隣のスペースでは、レトルトカレーがやはり山と積まれていた。 カレーは、興味を持ったものがどうも私には辛すぎるようで、しおしおと退散した。 そういう表示自体は、たいへんありがたい。 私はからい食べ物が苦手なのだ。そもそもカレーの「中辛」って、あまりにも守備範囲が広すぎんか……? というわけで、

          ちょいちょい書くかもしれない日記(ラーメン地獄)

          ちょいちょい書くかもしれない日記(歯を食べてしまった)

          朝イチで歯医者さんに電話して、夕方の予約を入れてもらう。 受付のお姉さんが「ちょっとお待ちください……」と言って実際ずいぶん待ったあとでの提案だったので、おそらく本気でねじ込んでくれたんだと思う。 申し訳ないが、奥歯が砕けて三割がた不在というのはどうにも恐ろしいことなので、お言葉に甘えて行かせていただくことにした。 その前に、母のお見舞い。 お見舞いというか、リハビリのモチベーションが皆無なので、是非励ましをと主治医に言われたので、ちょっと気合いを入れて出掛けた。 しかし母

          ちょいちょい書くかもしれない日記(歯を食べてしまった)