見出し画像

海外から見た戦争を知ろう⑦映画『フライングタイガー』


映画『フライングタイガー』

前回、中国での戦争を描いた『中国侵攻作戦』を見たので、さらに中国が舞台の映画『フライングタイガー』を見ました。

Amazon プラムビデオで観れます

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08JH5SWMV/ref=atv_dp_share_cu_r

概要をchatGPTさんにまとめてもらいました。

『フライング・タイガー』(原題: Flying Tigers)は、1942年製作のアメリカ戦争映画です。
主演はジョン・ウェインで、第二次世界大戦中の中国戦線を舞台に、アメリカ義勇軍「フライング・タイガース」の活躍を描いています。
日本では劇場未公開でしたが、現在はDVDなどで視聴可能です。
この映画は、戦時中のプロパガンダ作品としての側面も持ちます。
特撮による空中戦シーンが見どころの一つです。
ただし、日本人キャラクターの描写や日本語の使い方に違和感を覚えるとの指摘もあります。
歴史的背景や製作時期を踏まえて鑑賞すると、当時の状況や価値観を理解する手助けになるでしょう。

chatGPT4oより

内容としては、「戦争映画」というよりメロドラマ。
かっこいい隊長と美しい看護師のガールフレンドのロマンスとか、やさぐれてるけど腕が良くて実はいい人の隊員(写真右上のひげの人)のエピソードとか。
アメリカ人が中国人を集めて炊き出しをしていて、そこに日本軍が爆撃、子どもたちが怪我をする場面もあり、アメリカ=善、日本=悪という分かりやすさ。
ひげの隊員は、悪態ついてたけど、殉死した隊員の未亡人に匿名でお金を送ったり。
「アメリカ人みんな清らかでいい人」という印象。
日本兵は日本人じゃないっぽい人が演じていて、空中戦で攻撃されて飛行機の中で血を噴き出して死ぬシーンが多い。
まあ戦争中の映画ですし、そうなるわよね。

アメリカ義勇軍「フライング・タイガー」について

義勇軍というのがよく分からなかったので、ChatGPTさんに聞きました。

義勇軍(ぎゆうぐん、volunteer army)とは、政府や正規軍とは別に、自発的に戦闘に参加する民間人や兵士による軍事組織のことです。
正規の軍隊ではなく、主に以下の特徴を持ちます:
・民間人や元軍人が参加
・政府や軍の公式な命令ではなく、志願で戦闘に参加
・時には秘密裏に活動し、後に正規軍に編入されることもある
・ゲリラ戦や防衛戦で活躍することが多い

フライング・タイガースと義勇軍
フライング・タイガース(Flying Tigers)は、アメリカ政府が公式に戦争を始める前に、中国を支援するために作られた秘密部隊です。
1. 正式名称
 - 「アメリカ義勇航空隊(American Volunteer Group, AVG)」
 - 指揮官は元アメリカ空軍将校の**クレア・L・シェンノート**。
- シェンノートは中国での航空戦術を研究しており、中国国民政府の要請でアメリカから派遣されました。
2. 活動期間
- 1941年から1942年までの短期間。
- 1941年4月、中国国民政府を支援するために、アメリカの民間人パイロットや技術者が義勇兵として募集されました。
 - 彼らは「義勇軍」として**民間軍事会社(CAMCO)**に雇われた形をとっていた(アメリカが戦争に関与していないように見せるため)。
実際にはアメリカ陸軍や海軍のパイロットが多く、アメリカ政府の支援を受けていた。
- 1942年7月、フライング・タイガースは解散し、正式にアメリカ陸軍航空隊に編入された。

ChatGPT4oより

ふむ。映画でも、日本軍機を見逃して「金が逃げちまう」という場面があったんだけど、お金がもらえた傭兵という感じかな。

はい、フライング・タイガースのメンバーは高額な報酬を受け取っていました
彼らはアメリカ軍の正式な兵士ではなく、**中国政府が資金を出していた民間軍事会社(CAMCO:中央航空製造会社)**との契約のもとで戦っていました。そのため、正規軍のパイロットよりもはるかに高い給料が支払われていました。
・報酬の詳細月給:600ドル~750ドル
当時のアメリカ陸軍航空隊のパイロットの給料は月225ドル程度だったため、3倍以上の高額報酬
撃墜ボーナス:500ドル(日本軍機1機撃墜ごと)
実際に活躍したパイロットは、これでさらに報酬を得ることができた。
この報酬は、中国政府がアメリカの支援を受けながら支払っており、義勇軍という名前とは裏腹に、実質的には「高給の傭兵」という側面もありました。

ChatGPT4oより

傭兵的だけど、傭兵とは言わないのね。

「傭兵(mercenary)」と呼ばれることを避ける理由は、政治的・道義的な問題が関係しています。フライング・タイガースのような部隊は、「正義のために戦った義勇軍」としてのイメージを保つために、傭兵とは違う表現を使ったと考えられます。

1. 「義勇軍(Volunteer Group)」は正義のイメージ「義勇軍」と言えば、信念や正義感から戦った人々という印象が強くなります。
フライング・タイガースは、「日本の侵略から中国を守るために戦った英雄」としてのイメージを持たせるため、「義勇軍」として宣伝された
アメリカ政府も、中国を支援する目的でこの部隊を認めていたため、政治的に「傭兵」とは呼びたくなかった。

2. 「傭兵(Mercenary)」は金目当てのイメージ傭兵は、純粋にお金のために戦う兵士というニュアンスが強い。
国際法(ジュネーブ条約など)では、傭兵は戦争捕虜としての権利が認められないため、正式な軍人とは扱われない。
戦時中のプロパガンダでも、傭兵は「冷酷な戦争ビジネス」としてネガティブに扱われることが多かった。

3. アメリカの関与を隠すためアメリカは1941年12月まで正式に日本と戦争をしていなかったため、フライング・タイガースは「民間軍事顧問」としての立場を取っていた
「傭兵」として認めると、アメリカ政府が戦争に関与している証拠になるため、政治的に不都合だった。
そのため、**「義勇軍」「ボランティア」**と呼ぶことで、アメリカ政府が関与していないように見せる工夫をした。

ChatGPT4oより

日米開戦前から関与してたのは、いいの?

フライングタイガー(アメリカ義勇航空隊)の活動が日米開戦前に行われたことについては、国際法や外交の観点で議論の余地があります。
アメリカの立場:中立政策の建前
アメリカは第二次世界大戦に正式に参戦する前、中立を宣言していました。
フライングタイガーは「民間の義勇兵」という形を取ることで、中立政策を形式上守る形にしました。
実態はアメリカ政府の関与
アメリカ政府は直接的に関与していないという建前でしたが、実際には武器供与や資金援助を行い、義勇兵の募集も事実上アメリカ政府の承認のもとで進められていました。
名目上の「合法性」
フライングタイガーのメンバーはアメリカ軍を一時的に退役し、民間契約で中国国民政府と協力する形を取っていました。
このため、国際法的には形式上、民間人としての活動と見なされていました。

日本側の見解:敵対行為と見なす
日本は、フライングタイガーの活動を実質的にアメリカ政府の介入とみなしていました。
特に日本軍に対する直接的な攻撃や補給路の防衛は、日本の戦略に大きな障害をもたらしたため、強い反発がありました。
外交関係への影響
フライングタイガーの活動は、日米間の緊張をさらに高め、真珠湾攻撃に至る一因とも言われています。

国際法の観点:民間義勇兵の扱い
国際法上、義勇兵はしばしば国家の責任を回避する手段として使われてきました。
しかし、実際にはフライングタイガーはアメリカ政府の支援を受けており、形式上の「民間性」が疑われる部分も多いです。
事実上の軍事介入
フライングタイガーの行動は、日本側から見れば事実上のアメリカによる軍事介入であり、中立違反と見なされる可能性がありました。

結論
それは「いい」のか?アメリカ側の立場では、中立政策を維持しながらも、中国支援を行うための妥協策として「合法」と主張できる形を取ったといえます。
日本側の視点では、これは明確に敵対行為であり、日米間の対立を深める要因になりました。
結果として、フライングタイガーの活動は外交上グレーゾーンであり、「いい」と断言できるものではなく、戦争に向かう流れを加速させた要因の一つでした。

ChatGPT4oより

フライングタイガーの中国語でのレビュー

映画『フライング・タイガー』に対する中国語でのレビュー(1件のみ)を見てみました。

映画の冒頭の空中戦は非常にリアルで、両軍のパイロットの演技、特に豊かな表情がとても良く、アメリカのパイロットは比較的落ち着いてリラックスしているのに対し、日本のパイロットは不安で傲慢で、凶暴な顔をしており、視覚効果は非常に強いです。
日本軍の中国侵略は中国国民に大きな苦しみをもたらした。
日本軍の航空機による無差別爆撃で罪のない中国民間人が死亡し、家を失ったり避難民がいたるところに発生した。

https://movie.douban.com/subject/1297582/

他のサイトも調べたかったのですが、中国語のレビューサイトに行こうとすると、ブロックされてしまう。
むずかしい。

今回はこのへんで。ではでは。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集