628/1096　切なくて、ごめんね。

吾輩は怠け者である。
しかしこの怠け者は、毎日何かを継続できる自分になりたいと夢見てしまった。夢見てしまったからには、そう夢見る己を幸せにしようと決めた。３年間・1096日の毎日投稿を自分に誓って、今日で628日。
（この毎日投稿では、まず初めに「怠け者が『毎日投稿』に挑戦する」にあたって、日々の心境の変化をレポートしています。そのあと点線の下「本日の話題」が入っているので、レポートを読みたくないお方は、点線まで飛ばしておくんなましね。）

６２８日目、今日は嬉しい企画の告知ができたりと、とてもおめでたき日。しかし、別の面では心も身体も嵐のように荒れて忙しく、軽く発狂しながらの大変な日だ。

人生は山あり谷あり、モハメド・アリ・・・辛いこと、悲しいこと、苦しい記憶、変えられない過去、それらのことがとてつもなく重い、内臓をえぐるようなパンチとなることがある。

今日はそんな日だけれど、毎日投稿に向かうと、なんと驚くことにいつもの気分が戻ってきて、淡々と楽しく落ち着くことを発見した。まさかの効果だ。そんなふうに身体に根付くまで書いていて、よかった。

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坂爪圭吾さんとの往復書簡を始めてちょっと経ったころに、周囲の方に「壇珠さんは強くて何でもなぎ倒して進めるスーパーウーマンのようなイメージ」だというような感じのことを言われていますよと教えてもらったことがある。わたしはそれが純粋に面白くて、わはーっ！と笑ってしまった。

でもわたしはほんとうに、この世で生きるのは大変だなあと思っていて、自分がものすごく弱い存在だと自分でわかっている。

いろいろなところに書いてきた通り、わたしは人生はもう手放しに「苦」がベースだと思う。みなさんはいかがだろうか！！

まず、生きるのがそもそも大変だ・・・！食べなくちゃならないし(そこから？笑)、寝なくちゃならないし、生きて、老いて、死ななくてはならない。そして、人は一人では生きてゆかれない。

だから人間関係をどうしても持たなくてはならない・・・最低限、誰にだって親はいる。それがたとえ、両親と出会うことのできなかった人にとっても、そこに「会うことができなかった」という関係が生まれている。それから、親から受けてきた扱いに大小の差はあれど、苦しまない人のほうが少ないくらいだ・・・

職場でも、近所でも、学校でも、どこにいても人間関係は生まれるし、それもなかなかそうそう簡単に、悩みもなくスムーズにいくものでもない・・
わたしのように、友だちができず、いじめを経験する人も多い。

そしてせっかくその中で、互いに好きになったり愛し合える人と出会えたとしても、友だろうとも人生の伴侶だろうとも、どんなに願ったって、最長でも必ずや死ぬ時が来て別れ、二度と会えなくなってしまうのだ・・

誰かが子孫を残していかなければ人間は滅びてしまうけれど、人はそこに悲しみを感じる生物でもあって、子を残すことに喜びを感じる機能も持っているから、子どもを育てる人はたくさんいる。でも、育てても育てなくても、どちらも悩みと葛藤との連続だ・・・・

この世に生きることとは、なんと大変なことだろうか。わたしはそんなふうに思ってしまう。なんの苦にも出会わない人はほとんどいなくて、やっぱり、みんな大変なことを超えてきているのだろうと思う。

そのことを思いながら、街で人の中を歩いたり電車に乗ったりすると、目に映る人々に、どこから湧いて出るのか、ただどうしようもなく、「ごめんね」と思う。ごめんね、悲しくて。ごめんね、辛くて。ごめんね、切なくて。バラバラになっちゃって、ごめんね。

みんなどこかで食べているんだね・・みんなどこかで眠っているんだね。
みんな、どんな日々を過ごしていますか。どんな仕事をして、どんな悲しいことがありましたか。どの人も、どの人も、どんなふうに生きていますか。わたしは弱く悲しい人間です。みなには、小さい頃、どんなことがありましたか。

なにかどこか、決してその人にしかわかることのできない切なさを抱えて、葛藤をもったまま。そこに折り合いをつけて生きながら、どこかに歩いていく。誰かの擦り切れたリュックの紐、さすっている手のシワ。可愛い、玉のようにすべすべで小さな赤ちゃんだったあなたよ。この世が切なくて、ごめんね。聖なるあなたよ、どうか許しておくれ。

そんなふうに思ってしまう。うざくてキモい勝手な思いなのに、胸が、ただなにかでいっぱいになってしまう。でもわたしは自分がそんなふうにいることが、このロクでもない、愛すべきところで生きる苦しさを、いいものじゃないかよ・・と自分に思わせてくれる。

だから、自分が弱くてよかったように思う。ちょっとは、誰かの気持ちがわかるような気になれるから・・・・俺たち苦を生きる仲間だな、人類みな兄弟どころかひとつだよな！と思ったりすると、勝手な連帯感に心温まる。

今日もこれを読んでくださったあなたに、優しい優しい幸ありますよう。ふわふわの、良きものが守ってくれますように。読んでくれてありがとう。それではまた、明日ね！！

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壇珠