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「先生が怖いから始まった」母子登校のケース①:母子登校が始まる流れ

今回は、小学校1年生の男の子Aくんのケースをご紹介します。
Aくんは小学校入学した直後は順調に登校できていました。
しかし2週間ほどたった時からAくんから「学校怖い」「行きたくない」という発言が見られ、学校を行き渋ることが増えたようです。

理由を親御さんが聞いてみると、「先生が怖い」ということでした。
Aくんはのんびりな性格から準備などに時間がかかることが多かったようです。それを先生に指摘され怖かったこともあったようです。
親御さんとしても「それぐらいの注意はあるよね」という認識だったので特段気にされていませんでした。

しかし、別の日にはAくんが「お友達が先生に3回注意されたら廊下に出された。僕はあと1回注意されたら終わりだ・・・。」などと涙ながらに話すことがありました。

行渋りを見せた時から、お母さんはAくんと一緒に学校まで行くことになり下駄箱で離れるという流れが続いていたようですが、上記のような発言がAくんから見られてからは次第に下駄箱で離れることも難しくなっていきました。
お母さんが離れようとすると大泣きをしだすAくんを見ていると、親御さんも心苦しい気持ちになっていたようです。

また、お母さんはお仕事もされていたので対応できる時間のリミットもありましたが、その頃は常に時間に遅れて仕事場に行くようになっていたので、一旦お仕事と休職される決断をされていました。
先生に引き渡し、何とかAくんと別れるという流れも次第に難しくなっていった矢先に担任の先生から
「お母さんさえよければ教室に一緒にいてあげてください。」
と言われました。
そこから、教室の中までお母さんが付き添う形の母子登校がスタートしました。

割と学校の先生から母子登校をすすめられるご家庭はあるようです。
学校側としては、お子さんが休んでしまうよりはお母さんが一緒でも来てくれる方がいいと捉えているのでしょうね。
親御さんからすると、先生から言われたということもあり、断り難いということも感じておられることも多いです。

そしてどの親御さんも母子登校を大変に感じつつも「私が我慢すればこの子が行けるなら・・・。」と思い付き添われている方も少なくありません。
どの親御さんもしたくて母子登校をしている方はいないように感じます。

Aくんに対してどう接していけばいいのか、このまま母子登校を続けていくことが本当にいいのか、お仕事も休職できる期間も決まっていましたのでお母さんとしては焦る思いが募るばかりだったようです。
そんな時に、私の元にご相談いただきました。


私がここで綴るケース紹介に関しては、個人情報保護の為にいくつかのケースを組み合わせてお伝えしています。ご理解いただけますと幸いです。

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