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国際情勢:正しい情報の取り方_言語的三角測量について

 今回は理性的、合理的な話をしたい。
 考え方をお伝えするので、何かの役に立てば幸いである。

 言語的三角測量を用いた正しい情報の取り方は、
 日々動く国際情勢を正しく理解するための方法だ。
 
 概要としては、国際情勢に対するアプローチの話だが、
 この言語的三角測量は、別の分野でも応用可能だろう。
 可能であれば、各自で試してみて欲しい。
 
 言語的三角測量とは、三つの言語を用いて、正しい情報を得る事である。すなわち、母国語+第一外国語+第二外国語である。三つ以上の言語でもよい。その場合は、話者人口が多い大言語である事が望ましい。
 
 言語的三角測量は、各言語で同じテーマで情報を集めて、比較考量する事を基本目的とするが、政治的な理由で、圧力が掛けられて、一つの言語圏で、真実が見えなくなっても、他の言語圏から見える視点で、正しい情報を得られる事も目的とする。

 そもそも国際情勢において、正しい情報なんてあるのか?何が真実か分からないのでは?と言われれば、真実ある。正しい情報はあると答える。
 
 疑に染まった人に、何を言っても無駄かもしれないが、正しさを追及しなくなった時、人は闇に堕ちる。正しさはある。正しさは存在する。
 
 この出発点に立てない人は、責任ある立場から降りた方がいいだろう。
 国際法の学者で、何が正しいか分からないから、コメントを控える、あるいは、戦争の結果を待つという人がいるが、これはただの自己保身である。
 
 間違った判断を避けるためというのは理解できるが、そもそも何も言わないのであれば、その専門家は、何のために存在するのか、分からない。

 価値判断は必要であるし、取捨選択も必要だ。そしてその中で、どうしても外せない情報が出て来る。そういう情報は、判断の中核となり得る。

 この中核情報は、判断の一歩手前の情報である。価値判断、取捨選択はその後の話だ。ここまでは最低限、専門家として言って欲しいところだ。
 
 それぞれの立場で、世界を見て行く時、自分の仕事と関係がある。自分の生活と関係がある。自分の生存と関係がある。という事は今後あるだろう。正しい情報は必要だ。死命を分ける。戦争だってあるかもしれない。

 経営者や投資家の方は、日々そういう事を考えているのだろうが、そうでない立場の人も、今後判断を迫られるかもしれない。サバイバルだ。

 サバイバルするためには、情報の取り方は必要である。
 一点、二点では検証が補完できないから、三点で検証する。
 三角測量だ。中核情報を見つけて、判断する。生存だ。

 これが中核情報だと、当たりを付けるのも、基礎的・応用的知識や経験も問われるが、これは時間をかけて獲得していくしかない。

全国紙

 情報の取り方が上手い人であれば、日本の新聞六紙、毎日、朝日、日経、読売、産経、東京から、国内問題の中核情報は、抜き出せるだろう。
 
 どうしても外せない情報、中核情報というのは、単なる共通項ではない。場合によっては、本当に一つしか出て来ないケースもある。

 だが何か判断をする際、これは外せないという情報は必ずあるものだ。これが分からないと、正しい判断はできない。
 
 この中核情報を中心に、周辺情報を集めたり、背景を確認して、判断ができるレベルまで情報を積み上げる。これが正しい情報の取り方だ。
 別に難しい話ではないが、各自のセンス・視点だけが問われる。

 日本語だけでも、新聞から、国内問題の中核情報を抜き出せるようになれれば、立派なものである。これは鍛えれば、誰でも可能だろう。
 
 経営者とか、投資家とか、noteの皆さんも、よくやっている事だ。
 中核情報をどう取り出すか、日々noteで議論していると言ってもいい。

 ちなみに情報を取るマスコミだが、新聞とテレビには対応関係がある。
 すでにご存じかと思うが、念のために挙げておく。
 
 毎日新聞:TBS
 朝日新聞:テレビ朝日
 日経新聞:テレビ東京
 読売新聞:日本テレビ
 産経新聞:フジテレビ

 新聞でも、テレビでも、各社同じ事を言うのが通例だ。もし同じ系列で、テレビと新聞で違う事を言っていていたら、それは問題になる。
 朝日新聞の社説に反する事を、テレビ朝日が言う事はないだろう。

 社説は、そのマスコミにとって、中核的な意見で、基本的に社説に基づいて発言している。(それが本当に中核情報かどうか、さておき)
 
 日本の新聞を基準で見れば、全国紙と地方紙に分かれるが、地方紙の社説は、共同通信社から配布されているひな型が存在し、それを使っている。

 このため、地方紙と言っても、その地域で起きている事に関するその地方紙の社説以外は、全て同じような社説である。酷いと全く同じ文言である。

 地方紙は、地方テレビは、全国情報、国際情報が取れないので、共同通信社が出している情報に依存している。だから共同通信社の影響下にある。

 地方紙、地方テレビの価値は、その地域固有の情報を持っている事だが、全国情報・国際情報に関しては、共同通信社と同じなので、そこのプレスリリースを見た方が早い。
 
 これは、日本のマスコミ全体の問題だが、国際情勢に関しては、全国紙も全国テレビも、アメリカの特定のマスコミの情報に依存している。
 
 新聞だとワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなどだ。
 テレビだと、CNNやABC、NBCなどだ。
 全てリベラル寄りで、アメリカ民主党、デモクラッツの意見だ。

 日本の公共放送であるNHKも、国際情勢に関する情報・意見は、なぜかアメリカのABCニュースに依存している。これは両方見れば分かる。
 
 前日ABC World News Tonightのアンカー、馬面のデイビッド・ミュアーが、何か特定の発言すると、翌日NHKも同じ内容を言うのである。
 
 NHKだから、イギリスのBBCと提携していても良さそうなものだが、なぜかアメリカのABCニュースと提携している。理由はよく分からない。
 
 朝日も、国際情勢に関する情報・意見は、CNNと提携している。
 だから以下の構造がある。これは知っておいた方がいい。

 朝日新聞:テレビ朝日:CNN
 

 CNNと言えば、銀髪の金星人、アンダーソン・クーパーが思い浮かぶ。
いちいち細かく見ていないが、恐らくNHKと同じ事が起きているだろう。
 
 日本の共同通信社も、アメリカのリベラル寄りのマスコミ情報が多いが、イギリスのロイター通信やBBCの情報が入る事もある。まだましか。
 
 コンサヴァティブ寄りで、アメリカ共和党、リパブリカンなマスコミは、新聞だとウォールストリートジャーナル、テレビだとFoxニュースがある。
 
 これらのアメリカ・マスコミが発信する情報は、日本のマスコミと提携していないので、情報として、日本人にあまり届かない。
 
 2024年のアメリカ大統領選挙に関する日本の報道は、民主党一色に染まり、あたかも日本国民は、デモクラッツを応援しているかのようになった。

 しかし選挙結果は、皆さんもご存知の通りである。
 
 日本の国内問題の情報であれば、日本国内のマスコミを使って、中核情報を抜き出す事はできるが、国際情勢に関しては、全くできない状況にある。
 
 そういう意味では、日本語で国際情勢を読む事に限界がある。翻訳された二次情報は、情報の鮮度と、誤訳の可能性がどうしてもつきまとう。

 そうなると直接、外国語で情報を取らないと、国際情勢に関して、正しい情報は取れないという事になる。外国語の代表は英語だが、英語だけだと正直、厳しいと感じている。第二外国語がないと、三角測量ができない。
 
 アメリカとイギリスの情報を比較して、英語だけで、三角測量ができない訳でもないが、それは国際情勢というより、アングロサクソンの話になる。
 
 何かトランザトランテックな問題があって、動画でイギリスのBBCを見て、記事でロイター通信を見た後、アメリカのリベラル系マスコミやコンサヴァーティブ系マスコミを見て、三点で中核情報を抜く事はできる。
 
 だがこれは英語国民が、英語圏でやっている事だし、日本人が、日本で日本のマスコミを見て、何か判断している事と変わらない。地域の話だ。

 国際情勢は世界が対象になるので、言語圏に依存しない情報の取り方が望ましい。そうなると最低でも、母国語+第一外国語+第二外国語がないと、三角測量ができない。当方の場合で言えば、日本語+英語+フランス語だ。
 
 逆に言うと、言語的三角測量ができないと、国際情勢において、正しい情報を取る事は、できないという事になる。
 
 無論、特定の地域に依存した問題であれば、その地域の言語で足りる。だが世界的な問題に対しては、言語的三角測量ができないと読めないだろう。
 
 ただし言語的三角測量は、万能でもない。難しい場合もある。
 いつも、それで国際情勢が読めて、正しい判断が下せる訳でもない。
 
 難しかった例を言おう。
 最近、韓国で、飛行機事故があった。
 チェジュ航空2216便事故だ。2024/12/29に発生した。

 当方は、この事故が一体何なのか、正しい情報を抜き出して、正しく判断しようとした。事故の動画を見て、すぐおかしいと感じたからである。
 
 まず当方の事情として、韓国語は、ほんの僅かに勉強しただけなので、使い物にならなかった。だが飛行機には詳しいという有利な点もあった。基礎知識はある。ボーイングはアメリカの飛行機である。三角測量は可能だ。
 
 英語・日本語で中核情報を探したが、見つからなかった。
 だがフランス語で、飛行機専門家の発言に、それがあった。
 
 あのタイプのボーイングは、油圧が死んでも、手動でタイヤは出せる。
 つまり、パイロットはなぜその操作をしなかったのか?と言っていた。
 英語で調べたら、確かにそう書いてあった。手動で飛行機の脚は出る。
 
 エンジンに対するバードストライクが原因で墜落したと報道されているが、それはきっかけに過ぎず、本当の問題はその後で、何も対策を取れずに、ほとんど減速しないで、滑走路に降りてきて、壁に激突した事だ。

 事故動画を見た時、飛行機は、フラップを上げて、エアブレーキもかけていないし、タイヤも出していない。機首の角度も上げていない。これは異常である。パイロットは一体何をしていたのか?パニックだったのか?
 
 全電源ロスト?全油圧喪失?燃料投棄もできなかった?
 それ本当にバードストライクで起きるの?エンジンだけなのに?
 そもそも機体の状態がおかしくない?異常は一か所じゃない?
 
 あと事故動画だが、日本とアメリカの報道では、フル動画ではない。
 フランスの動画は、フル動画で、降りて来るところから、激突の瞬間まで全部入っていた。事故の様子がより分かる。これも考えさせられた。
 TV5monnde、Journal international等だ。
 
 日本とアメリカは、ボーイングと利害関係があり、事故に関して、マスコミの報道にブレーキがかかっていた。だがフランスは、エアバスと利害関係はあるが、ボーイングとはないので、自由に発言できる。
 
 要するに、ポリティクスなのだ。
 正しい情報が、すぐに取れない状況になっている。
 今回の事故はボーイングだが、エアバスなら、逆の状況も在りえる。
 
 あと続報として、バードストライクで、飛行機の電源が落ちていたため、ブラックボックスの記録が取れていないという話も出て来た。
 その調査をしたのは、アメリカのボーイングだ。
 
 ボーイングと利害関係がないフランス人は、この事に関して、自由に報道している。言いたい放題だ。エアバスならこんな事はないと言う。
 
 事故は闇に葬られて、本当の原因は分からないという事になるのだろうが、あのタイプのボーイングは、手動でタイヤを出せるという、どうしても外せない情報だけが残った。中核情報は得たが、最終判断はできない。
 
 言語的三角測量の限界は、政治的な情報封鎖である。
 これはどうにもならないが、中核情報を得れば、疑惑は残る。
 少なくとも、間違った判断には至らないだろう。

 今回、英語・日本語で情報は封じられたが、フランス語で中核情報を得た。もちろん、飛行機の専門家であれば、言語とは関係なく、問題点を指摘できたかもしれない。それも重要だ。
 
 だが我々は、何かの専門家で在る事はあるかも知れないが、全ての分野で専門家では在り得ない。だが生存のため、何か専門的な判断を迫られる時はくるかもしれない。その時は、言語的三角測量は役に立つだろう。
 
 最後に、言語学習の話をして終わりたい。
 言語的三角測量に外国語の学習は必須だからだ。

 お勧めは、duolingoだ。知っている方も多いと思うが、スマホアプリで、AIがあり、疑似的な会話も可能だ。基本無料だ。
 
 https://ja.duolingo.com

  
 最大の特徴はハードルの低さだろう。
 簡単に、無料で外国語の学習が始められる。
 
 duolingoの良さはホント、これに尽きる。
 一回のレッスンは5分ほどで、16問の問題を解くだけだ。
 二回、三回と同一言語のレッスンも受けられる。
 
 五回間違えたら、ゲームオーバーだ。
 次の日まで、HPが回復するまで、お休みとなる。
 
 無料でもそれなりの機能があり、ゲーム感覚で楽しめる。
 お試しで、一定期間、有料機能もプレゼントされる。

 昔、英語やったけど、挫折したが、
 duolinngoで英語学習を再開して続いている人もいる。
 
 ホント、ハードルは低いので、お試しでやってみて欲しい。
 当方はこのアプリで色んな外国語をやっている。

 日本語モードだと、英語・フランス語・北京語・韓国語だが、
 英語モードだと、50ヶ国語くらいある。

 当方は、三年やっている。毎日だ。以下の順番でやる。
 英語→フランス語→北京語→ドイツ語→イタリア語→スペイン語→ポルトガル語→現代ギリシャ語→ラテン語→ロシア語→アラビア語→韓国語だ。

 間違えなければ、最後まで行けるが、ラテン語辺りまでで止まる。
 最後の三つは文字が異なるので、学習効果が薄い。理解できていない。
 だがプレイヤーとしての成績は、全体の上位3%に入っている。

 スマホゲームを同時並行でプレイし過ぎて、生活破綻している人みたいに見えるかもしれないが、多言語人間は存在する。実在する。
 
 ただ外国語の学習は、基本、テキストとオーディオでやるべきだろう。
 上記の言語は、全て入門書も持っていて、同時並行で学習している。
 あと外国語で原書購読する事は大切だ。生涯の宝となる。
 
 数が多過ぎて、時間が足りないが、毎日5分でも継続すれば違う。
 北京語は、こないだ簡単だが、初めて中国人と会話した。
 
 duolingoでかなりやっているので、初級レベルは突破している。
 電車の中でも、北京語は何言っているか分かるし、動画もOKだ。
 
 実は英語・フランス語・北京語で情報は取れるが、中国は政治的理由で、情報が取りにくい。中国共产党か、法轮功の情報になる。
 
 外国語は年齢と関係なく、やればできるのである。
 50歳越えてからでも、幾らでも増やせる。
 ぜひ外国語を取得して、母国語以外の視点を持てるようになって欲しい。
 
                                以上

 
 
 
 
 
 


 
 
 
 

 
 
 

 
 
 
  

 
 
 

 
 
  

 

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