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大純はる著『日野根の王』感想

 先日、Noteのつぶやきで、

 以下のコメントを頂きました。

 (文字数3,760)

 大純はる
 2024年11月30日 21:48
 瑠璃ノ蒼様
 わあ、ご購入いただいて本当にありがとうございます!
 めちゃめちゃ嬉しいです!
 またご感想などもいただけましたら幸いです。
 今後とも何卒よろしくお願いいたします🙇‍♀️

蒼のつぶやき204のコメント

 

 という依頼があったので、

 『日野根の王』の感想を書きたい。

 

大純はる著『日野根の王』2024

 『日根野の王 』

 (室町戦国文庫) p294

 大純はる著 2024/11/16

 

 だが当方が何かの感想を書くと、

 誠に申し訳ないが、

 単なる感想にならない事も、

 予め申し上げたい。

 

 期待したものと,

 全く異なるかも知れない。

 それは最初に申し上げておく。

 (ご不快にさせる意図はないが、

 驚かれる可能性はあり。誠に申し訳ない

 

 大純はるさんは、当方の小説や記事をある程度、

 読まれているようなので、不思議な話をしても、

 大丈夫かと思うが、今回その対象になるので、

 御覚悟の程、幾ばかりか計り知れない。

 

 漫☆画太郎の漫画『珍遊記』並みにぶっ飛んだ

 仏教ファンタジー『玄奘の旅』辺りから、

 当方の小説をお読み頂けているようだが、

 この流れで、ご自身の小説の感想を、当方に、

 依頼するとか、どれだけ秘密が暴かれるか、

 御覚悟の程、幾ばかりか計り知れない。

 

 『玄奘、西天取経の旅に出る』

 

 脅かすのはこれくらいにするが、

 この記事はネタバレなので、

 未読の方で、これから『日野根の王』を、

 読む予定がある方は、リターンして下さい。

 

 まず大純はる(おおいとはる)さんのご紹介だ。

 歴史、小説、音楽、サッカーが好き。

 室町時代の歴史小説等を書いてます。

 村上春樹、司馬遼太郎、稲垣足穂、仁木英之、伊東潤。

 Eminem、Coldplay、R.E.M、川本真琴。

 ヴィッセル神戸、奈良クラブサポ。

 ★kindle書籍販売について、

 Amazonアフィリエイトに参加。

 

 上記、プロフィールから転載だ。

 主に室町時代の歴史小説を書いている。


 射程範囲は、室町時代から

 戦国時代くらいだろうか。

 

 足利尊氏とか、応仁の乱にも

 興味があるかも知れない。


 ただ誰もが知るような日本史の有名人より、

 当方も知らない歴史上の人物を取り上げる事が多い。

 (ゲーム『信長の野望』とか好きなようだ)


 そのため、

 歴史的な事象の知識的な検証はできない。

 起きた出来事が正しいかどうか、当方も、

 分からない事は、予めご了承頂きたい。


 室町時代については、当方も、

 一編だけ短編小説を書いた。

 

 1477年の豊島氏の滅亡だ。

 練馬区の照姫祭りを見て書いた。


 シン・聊斎志異

 『てる姫のこい(日本語・英語・フランス語)』

 なぜか英訳・仏訳しているが、御愛嬌だ。

 あと足利尊氏について、書くかもしれない。

 

 ビオイ・パラレロイ

 『サダム・フセインと足利尊氏』


 予定としては、これくらいだ。

 室町時代は正直、得意ではない。

 (日本史は外国の歴史のように感じる)

 

 それに対して、大純はるさんは、

 室町時代を得意とし、沢山書いている。

 当方は室町時代を、こんなに書けない。

 室町・戦国三都小説集:

 六丁の娘/花、散りなばと/北風の賦

 (室町戦国文庫) p254

 大純はる著 2024/9/4

 

 歴史小説を書く時、誰でも、得意な時代、

 苦手な時代があり、得手不得手が生じる。


 フランスの国民的歴史作家、

 マックス・ガロ(1932/1/7~2017/7/18)

 の小説を読んでも、それはある。


 マックス・ガロは、日本で言えば、

 司馬遼太郎のような存在だろう。

 アカデミー・フランセーズのイモータルだ。


 当方は、よくマックス・ガロと

 ピエール・ブリアン(1940/09/30~)

 の本をよく読む。

 ピエール・ブリアンも、イモータルで、

 古代ペルシア史を専門とする。

 アレクサンドロスの著作・研究で有名だ。


 マックス・ガロの話に戻すが、

 フランスの国民的歴史作家なので、

 フランス史を担当せざるを得ない。

 そのため、得意ではない時代も書いている。


 ただマックス・ガロのジャンヌ・ダルクの小説は、

 まるで見てきたかのように描写されている。

 特に序章の火刑による処刑シーンは凄まじい。

 このまるで見てきたかのように、

 生き生きと描写できる事は重要で、

 歴史作家の真価が問われる。


 マックス・ガロも全ての歴史小説で、

 そういう描写ができている訳でもない。

 どちらかと言うと、平凡な描写も多い。


 流石に全時代をカバーできないという事だろう。

 だからフランス史の重要人物を取り上げた。


 あくまでも、当方の考えだが、霊的に言って、

 (そういう話は受け入れられないという方は、

 本題まで飛ばしてよい)

 マックス・ガロが過去世、生きた事がある時代は、

 生き生きと、小説で描写できると思う。


 だからジャンヌ・ダルクの時代、マックス・ガロは、

 過去世、生きていて、実際に目撃した可能性がある。


 無論、当方に他人の三世を見通せる霊能力はないので、

 単なる推定に過ぎない。間違っている可能性もある。


 第三者検証性がない話なので、こういう話は、

 全く意味がないと考える人もいるかも知れない。


 それでもあえて、言うなら、室町時代を、

 これだけ書ける大純はるさんは、過去世、

 室町時代に生きていた可能性は高いと思う。

 

 そういう前提で『日野根の王』を読んでみると、

 色々と気が付く事がある。恐らくだが、

 大純はるさんの過去世の体験も入っている。

 (具体的にどれとは言えないけど)


 さて、具体的な感想に入ろう。本題だ。

 当方は、第六章に大変注目している。

 特にP159から171までだ。


 モズと呼ばれる矢野在清(やのありきよ)が、

 シギという娘に、見事にはめられる話だ。


 このシーン、とても面白くて何度も読み返した。

 いわゆる、祭の夜、神社の裏で、という話だ。


 このテーマ、実は当方もずっと考えていた。

 日本では、こういう事が1,000年以上続いている。


 男女がどこでくっつこうが、知った事ではないが、

 コレ、日本神道の闇の奥に通じる道があると思う。


 神社の裏というのは、異界に通じている。

 もののけが隠れている。民族神が隠れている。

 ゲルマンの深くて暗い森ではないが、
 
 ヤバイ場所だ。

 

 祭の夜、神社の裏で、

 男女が、というのは、

 今ではもうないかもしれないが、

 相変わらずエロゲとかの題材にはなる。


 ただ面白いのが、大純はるさんが、

 かなり話を捻っている処だ。


 シギという娘が、モズという男に近づき、

 有り金全部、巻き上げた話だ。頂き女子?


 とにかく、跡取りがいない。

 男の兄弟がいないとシギは言い、

 それでも私を抱いたのだから、

 親に挨拶に行くのが筋と言う。


 困ったモズは、

 いやいや、一夜の出来事じゃないか、

 これは風流だよと言うと、

 シギはきっとモズを睨んで、

 お待ちしております、

 と捨て台詞を吐く。


 モズは逃げたかったが、

 逃げられない状況が発生し、

 結局、シギの親とモズは会い、

 上司に報告すると脅されて、

 モズは有り金を全部、

 渡す形で、解決する。


 この話、よく出来ている。

 本当にあったような話であり、

 生き生きと描写されている。


 しかもこのエピソード、

 全体の話から独立しており、

 モズは主人公でもない。

 一登場人物だ。


 誠に失礼ながら、コレ、

 大純はるさんの体験ではないか?

 過去世かどうか、定かではないが、

 実によく出来ている。傑作だ。


 庶民の日本史の1シーンとして見ても、

 このエピソードは日本性をよく示している。


 当方も『シン・聊斎志異』で、散々、

 日本人の卑怯な性質、民族性について、

 アメリカ人からの視点で指摘した。

 不意打ちの日本史というテーマで書いた。


 大純はるさんが、どういう意図で、

 このシーンを書いたのか知らないが、

 インスピレーションはあったのだろう。


 仮に似た話が他にあったとしても、

 このエピソードはよく出来ている。


 日本について、考えさせられるシーンだ。

 ここだけでも読む価値があると思う。


 皆さんも大純はるさんの『日野根の王』を、

 アマゾンで買って、読んでもいいと思う。

 当方からのお奨めだ。

 

 『日野根の王』全体に関して言えば、

 復讐劇というお話になるが、

 形としては、出来ていると思う。

 世にある小説の水準に達していると思う。

 特に違和感なく読める。自然だ。

 当方には書けない小説だなと思う。


 当方は日本人であるが、

 ある意味、日本人ではないので、

 日本について語る時、どうしても、

 外国のような感じがしてしまう。


 どうしても、この国になじめないのだ。

 言葉がホントに通じない。外国語?

 日本人は独特な世界に生きている。


 その典型が、日本神道であり、その世界観だ。

 当方は日本の民族神の9割以上に、嫌われている。

 だから神社にはもう近づかないようにしている。

 

 北野武監督の映画『首』を観た時も感じた事だが、

 日本って、ホントこういう世界だなと思う。

 映画自体はよく描けているけど、やっぱ嫌だなと思う。

 当方が注目する日本人の一人で、西郷隆盛がいる。

 いつか西郷さんのお話も書いてみたいと思う。

 この人、日本神道系の魂じゃなくて、

 もっと古い日本人の魂を持っている。

 『ホツマツタヱ』の大神に連なる系譜の人だと思う。

 本当の日本男児とは、西郷隆盛だと思う次第だ。

 

 ま、坂本龍馬もいいけれど、

 アレは当方と同じ外国の魂だ。

 そもそも日本人の魂じゃない。

 だから維新の回天ができた。

 勝海舟も好きだが、

 この人も日本人じゃない。

 どちらも世界史的人物だ。


 日本は9割、日本人の転生者から、

 構成されており、残り1割ぐらいが、

 外国からの転生者だ。馴染めない。


 当方もまた別の国に生まれ変わるが、

 Noteで日本の皆さんと交流できた事は、

 とてもよい事だと思っている。

 当方、変わり者ではあるが、

 引き続き、宜しくお願い致します。

 あ、大純はるさん、すみませんでした。

                                以上

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