作業療法士の私がウィメンズヘルスに飛び込んだ理由。健幸で元気な女性を増やしたい!
どうも、
骨盤とちつケアセラピストの
みっこです。
今回は私が発信する「ウィメンズヘルス」とは、
そして私がなぜこの世界に飛び込んだのかについて
ご紹介しようかと思います。
そもそも、
「ウィメンズヘルスって初めて聞いた」
「どんな分野なの?」
とわからない人がほとんどだと思います。
私も医療の分野で働いていましたが、
周囲にウィメンズヘルスを
知っている人も少なく、
ウィメンズヘルスのケアに携わっている
人もいない状況でした。
私が知ることになったきっかけは、
先輩が「ウィメンズヘルスに興味あるんだ~」
と話をしたことです。
「何それ?」と最初は思いましたが、
調べていくうちに興味を持つようになった、
という経緯です。(初めて言ったかも笑)
そんな医療職の中でも知らない人が多い
「ウィメンズヘルス」について深堀してみました。
この記事では
「ウィメンズヘルス」の概要を知ることができる
ウィメンズヘルスで受けられるケアについてわかる
作業療法士である私がなぜ発信しようと思ったか
について解説していきますね。
ぜひ最後まで読んでいただけると
嬉しいです。
ウィメンズヘルスの概論
ウィメンズヘルスは医療における
「女性の健康」
を考える分野です。
女性の身体的および精神的健康を
維持・向上させるための総合的なアプローチです。
これには
・生殖健康
・性教育
・妊娠・出産
・更年期の管理 などが含まれます。
ウィメンズヘルスの概念はここ数十年間で大きく発展し、
女性の権利と健康への関心が高まっています。
女性は、
月経・妊娠・出産・閉経など
生涯を通じて体が変化していきますし、
ライフステージでは
仕事・家事・育児といった役割を担います。
こう考えるととてもパワフルですよね。
ウィメンズヘルスとは、
そんな体の構造やライフスタイルの性差に注目した
医療分野のことを言います。
日本では新しい用語のように聞こえますが、
世界的には歴史が長い分野だったりするのです。
特にフランスではサービスが充実していて、
妊娠中や出産後の母親に対して
助産師や理学療法士がペリネケア(骨盤底筋トレーニング)
を提供することが一般的だそうです。
これらのプログラムには、
・骨盤底筋のトレーニング
・リラクセーション法
・適切な姿勢の維持・指導 などが含まれています。
そしてなんと驚くのが
ペリネケアは一般的に
健康保険の対象になっているということ!!!
妊娠中や出産後の母親は、
一定の条件下で助産師や理学療法士のペリネケアを
無料または割引料金で受けることができます。
これにより、
全ての女性が適切なケアを受ける機会を
確保できているというわけです。
地域によっては、
専門家の不足や施設の偏在が問題となるなど
課題があるようですが、
日本より専門的・そして社会的にも
女性をサポートする仕組みができているのは
いいですよね。
日本でも、
ウィメンズヘルスに取り組む
病院やオンラインでのサービスが
少しずつ増えています。
「膣のゆるみ」
「尿もれ」
「生理痛」
「更年期」
について声をあげて、
その悩みを解決するサービスが増えたのも
ここ数年の流れだと感じています。
日本ではシモの悩みは
「隠すもの」と思われていただけに、
このような変化があっただけでも
すごく進んだんじゃないかなーと感じています。
ウィメンズヘルスに関わる職種
ウィメンズヘルスを学ぶ機会は
医療養成校において
・助産師
・看護師
・理学療法士
が学ぶ機会があるようです。
現在の日本では、
主に理学療法士が
関わっていることが多いですよね。
理学療法士とは、
基本的な動作(立つ、座る、歩く)
機能を獲得するためのリハビリの専門職です。
日本理学療法士協会によると、
ウィメンズヘルス専門知識のあるセラピストは、
2020年7月時点では、5900名、
全協会会員数のおよそ22%が活躍しています。
骨、筋肉、姿勢など解剖学的な視点と
基本的動作の観察視点が鋭い理学療法士は、
妊娠中や出産後の女性をサポート、
骨盤底筋トレーニングの指導をされることが多いです。
ウィメンズヘルスで受けられるケア
実際にウィメンズヘルス
で受けられるケアは
以下のようなものがあげられます。
妊娠中から産後にかけての変化
骨盤底機能障害
乳癌による乳房への手術後に生じる筋骨格系障害,リンパ浮腫への対応
女性アスリートの健康
骨粗しょう症関連疾患
この中でも、
主に2つの悩みに
アプローチしていることがわかりました。
①妊娠や産後による姿勢の変化・痛み
妊娠することでお腹が大きくなり、
⾝体の重⼼の位置が変化します。
妊婦の多くは、
腰痛や骨盤の不安定さで悩んでいます。
妊娠中に腰痛を感じても
整体や接骨院でケアしてもらえるのかな?
妊婦さんのケアって特別な気がする。
断られないかな?
といろんな不安が巡りますよね。
そして産後は
骨盤のゆるみに加えて
授乳や赤ちゃんの抱っこなど、
体力的にハードな日々が続きます。
そう言う時にウィメンズヘルス分野に詳しい
セラピストがいると、
姿勢や脊柱及び⾻盤帯の機能をチェックし、
身体のケアや姿勢の分析、
そして⽇常⽣活動作の指導などを
⾏います。
②骨盤底機能のトラブルに関わる
骨盤底筋群
とよばれる骨盤の底にある筋肉をケアします。
骨盤底機能は主に
1. 内臓の保護
2. 排尿のコントロール
という2つの役割があります。
しかし、妊娠中の⼦宮の重みによって
⾻盤底筋群が引き伸ばされたり、
産後の⾻盤底筋群の脆弱化が原因で、
尿失禁や⾻盤内臓器脱
を⽣じることがあります。
実際に、尿失禁症状の評価や
⾻盤底筋群の機能評価を⾏い、
⾻盤底筋トレーニングを実施します。
尿失禁や骨盤臓器脱など、
デリケートで恥ずかしい分野ですが、
骨盤底筋のトレーニングについては、
日本でも広まりつつあります。
困った時はどこへ行けばいい?
実際にを受けられる場所とは
ウィメンズヘルスに関わる医療的なケアは、
いったいどこで受けられるのか気になりますよね。
主に理学療法士は
整形外科クリニック
産婦人科
病院のリハビリテーション部門
に所属し、勤務しています。
これらの多くは医師の指示のもと、
リハビリを受ける流れになるので、
医師の診察→リハビリの処方→理学療法を受ける
という流れになるかと思います。
ごく一部ですが、
個人院やサロンを開業している場合も
増えてきています。
そこでは
理学療法士が直接ニーズや問題点を把握し、
治療する流れになるようです。
作業療法士の私がウィメンズヘルスケアに飛び込んだわけ
ここまでお話ししてきましたが、
実は私の本職は「作業療法士」です。
理学療法士と同じリハビリ現場にいますが、
仕事の内容はちょっと違うんですね。
理学療法士は「座る・立つ・歩く」など、
体の基本的な動きをトレーニングする仕事ですが、
作業療法士は、「トイレ、食事、お風呂」など
日常生活ができるようになる練習をしています。
いわゆる応用動作と言われます。
こんな風に、生活が困らないように
自助具や環境設定や家族介助の方法を伝えるなどして
患者さんの生活を再獲得していく仕事です。
10年以上総合病院で働いていましたが、
そんな私がなぜこの分野に飛び込むと思ったか。
それは私自身の経験からでした。
独身時代は生理痛に悩まされ、
結婚してからは妊活が上手くいかず不妊治療を受け、
そして産後は尿漏れに悩まされてきました。
多くの女性がこんな経験あるのではないでしょうか?
女性として体のトラブルが起きるたびに落ち込み、
悩み、
そして解決策が見出せないまま過ごしていました。
そんな時冒頭のエピソード、
先輩の一言を思い出したんですね。
理学療法士が中心となって臨床で活躍している
ウィメンズヘルスケア。
プロの視点からみた
・姿勢の評価や治療
・骨盤底筋のトレーニング
を受けられるメリットはありますが、
歯医者や接骨院のように、
街に一つはあるほどメジャーな分野ではなく、
首都圏や都市部に偏っています。
「相談したい」
「身体を見てほしい」と思っても、
身近に相談できる環境は少ないと思っています。
例えば生理やPMSで悩む学生や
更年期を迎えた女性などは、
身体の不調を抱えながらも
日常生活を送らなければならない。
そして対処法は「服薬」しか知らない。
医療が介入できる分野が制限されず、
「すべての女性を健康に」
することができれば、
より健康的な女性が増えて、
薬以外の選択肢が広がる。
そして小学校の時に受けた性教育の知識が
アップデートされないまま過ごしている私たち。
教えてくれない・教わることがない環境。
これにも疑問をもって、
「SNSというツールなら
多くの人に伝えられるんじゃないか」と
考えたことがきっかけです。
作業療法士という職業柄、
人のカラダと動きを観察すること、
そして臨床現場で尿もれ、骨盤臓器脱、姿勢不良など
悩んでいる方をサポートした経験から
この分野に踏み出したというわけです。
私がこの発信をし始めてから、
多くの女性が
「膣のゆるみに悩んでいます」
「実は産後から尿漏れしていて」
「夕方になると臓器脱がしんどいんです」
と告白してくれます。
骨盤底筋や骨盤ケアの認知も広まって、
ここ数年のフェムケア・フェムテックブームもあり
「ケアするべき場所」として認知が広まっていると思います。
このように思って発信しています。
健幸で元気な女性を増やしたい!
これが私の願いです。
まとめ
本記事についていかがでしたか?
ウィメンズヘルスの概論
ウィメンズヘルスは女性身体の変化やライフスタイルの性差に注目した医療分野のこと
日本では新しい分野だが、世界的には歴史が長い
ウィメンズヘルスに関わる職種
主に理学療法士が関わる
医師、看護師、助産師と共に取り組むこともある
ウィメンズヘルスで受けられるケア
主に妊娠中から産後の女性、骨盤底のトラブルを抱えた女性にアプローチしている
他にはスポーツ関連や骨粗鬆症などもアプローチしている
ウィメンズヘルスの理学療法を受けられる場所
整形外科、産婦人科、病院のリハビリ部門に所属している
個人院やサロンを開院している人もいる
私が考えるウィメンズヘルスケアの問題点
全国的にどこでもケアを受けられる環境ではない
性教育の知識がアップデートされていない
不調=薬以外の対処方法を知らないことが問題
自分でカラダのケアができることを知って欲しい
認知が広まりつつある
ウィメンズヘルスケア。
より多くの人に存在を知って欲しい、
そして変化していく女性のカラダについて理解し、
ケアする必要性を知って欲しい。
そんな想いがあります。
みっこ
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