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プロトペルソナの「この人いそう」感が高まると、ゴールがグッと近くなるぞという話

表紙はオフロスキーがやってたバナナボートの #やってみた です。本題には関係ありません。笑

プロトペルソナって何ですか?

ユーザーの具体像を書き出したものです。
職業や性別や年齢を書き出し、趣味や主義や趣向を書きます。

松宮健
42歳 独身
東京都在住
職業 ITサービス企業 営業部長
趣味 サーフィン・ゴルフ車1台所有

主な用途は
●サービスやプロダクトの大まかな設計(外部設計)の評価
●新規事業立案をするときのアイデア出し
●広告物や資料などドキュメント作成時の大まかな構成アイデア出し

こんなときに使ってます。

あくまでペルソナ設計の簡易プロトタイプであり、ペルソナを固める場合はユーザーを実際に調査が必要なのですが、
質問表の設計から分析手法の選定、それから実施となるため時間とコストがかかるため、プロトペルソナはマーケや事業立案の分野では重宝されています。

さらに粒度を上げると「プロトペルソナ」ではない何かになって魂がやどる。

この時点で松宮健の顔は思い浮かびません

ですが、以下の粒度/解像度だとどうでしょう?多分松宮さんの顔が浮かぶかと思います。

基本プロフィール

名前 松宮 健(まつみや けん)
年齢 42才
性別 男性
出身 神奈川県横浜市
愛称 ミヤさん、ケン、ケンちゃん
母校 慶應義塾大学
部活 サッカー部(高校時代)

私生活

離婚歴あり、趣味はサーフィンとゴルフだったが現在はゴルフメインになっている。サーフィンから遠のいているのは体力的問題と時間的な問題から。
休日はゴルフに行くか、打ちっ放しで練習か、愛車のフォルクスワーゲン・ゴルフでドライブ。
結婚の不自由さから解かれた今を楽しいと言いつつも、改めて恋愛をしたい。職場での立場上、女性の部下を飲みに誘った結果ハラスメントなどと言われるのもリスクなので職場ではない出会い方を考えている。
子供の養育費以外は自由になったことから浪費が増えはじめている。しかし「いいものに触れると自分が高まる」という信念もあり、あまり貯金は増えない。
子煩悩で、元妻(三枝かおり 39才)側にいる1人娘(11才)は自分を気に入ってくれてるという自負がある。一方で浮気を原因とした離婚のため娘の目線が年々と自分に対して娘が「ちょっとがっかりだな」という傾向に。
ある程度の家事や料理に自信はある(つもり)。
食事や服や部屋のセンスにも自信はある(つもり)。

仕事面

・元々大手商社に勤務(鉄鋼部門)
・大学時代の友人の誘いで海外の社内向けチャットアプリの日本法人へ転職
・執行役員としてスカウトされている(リファラル採用)
・人付き合いのうまさと、器用な根回しがかわれてセールス部門のゼネラルマネージャーを担当

自己実現

・前職に比べて英語でのコミュニケーションも増えたことと、新たな出会いの欲しさから英会話スクールの受講をすべきか短期留学をすべきか思案中。
・昨今の地方の災害のボランティアへの参加にも少し興味を示しているも、今ひとつ踏み切れていない。

健康面

・以前に比べて体力の衰えを感じはじめ健康への意識は高まっている。
・元々会員だったスポーツクラブの階級を上げて通える時間を増やすも、未消化時間が多い。
・前職の仲間の話を聞いてサプリを飲み始めているが若干効き目と価格に腹落ちはしていないが定期購入してしまっている。
・健康診断の結果は緩やかに「優良」から「平均」に落ち始めており、まずは優良にしたい

長所短所

・快活でエネルギッシュだが、ムラがある
・リーダーシップをもっているが、ときに押し付けがましい
・プレゼンテーションが得意たが見積もりが甘い
・情に厚く、情に流されやすい
・最上志向で向上心がある。そのせいか一部の部下らは話しかけにくいと思っている
・経営陣からは期待されているが、ときに大きなミスを持ち込む可能性があるのではとも警戒されている
・30〜50代に人気はあり、20代からはやや敬遠されがち
・あまり迷わないで決断できるが、ときにドライに受け取られる
・親しい部下から「社長とかやってくださいよ」と言われてまんざらでもないが、実はそこまでの度胸はないと自分で悟っている。
・役員になりたいとは思っている。

なんか、浮かんできませんか?
松宮さん。というか、ミヤさん。

多分やや黒いですね。

自信があるぞというオーラがあり、一見とっつきにくいも、
一歩踏み込んだらめっちゃ優しい。

でも付き合いすぎるとやや濃いな(ときにうざいな)、とか 笑

なんだかんだいってミヤさんは社内恋愛で2度目のゴールを勝ち取る気がしそうです。向上心の強い3年目の女性社員と仕事上でいいパートナーになり、「こいつホネあるなー」と感心していたらいつのまにか惚れていた、という流れな気が。

プロトペルソナの「この人いそう」感が高まると、勝手に自走し始める

これは、ただの妄想なんです。

でもありえそうという解像度。

この状態まで仕上げてから

「松宮 健をターゲットした採用コミュニケーションはどうあるべきか(松宮さんを引き抜く方法は)」
「松宮 健が加入したいと思うパーソナルトレーニング事業とは」
「松宮 健が当社のサプリを買うとしたらどんな広告がベストか」

この議論をすると結構なベストソリューションが見えやすくなります。

実際に先日以下の相談がありました

「自社の事業を紹介する資料をリバイズしたいが、構成としてどうあるべきでしょうか」

プロトペルソナの解像度高いバージョンをまず仕上げてから、構成案について議論した結果、書類のサイズや掲載箇所や大まかな台割りまでが15分程度で見えてきました

よきプロトペルソナを組むには「芝居の役作り」が参考になる

まず基本的なプロフィールを用意したら、実際にその人になりきっていく(役作りをしていく)と、詳細な景色が見えてきます。

「あーこういうことが好きで、こんな生活してるな」

「おや、このあたりの年齢でこんな決断をしているな」

「こういう場面では、こっちに判断するな」

ありえそうな景色や仕草を、おむすびを握るようにぎゅっと文章に落としてまとめてみると「いそうじゃん!」という人物が見えてきます。

住んでいそうな住宅やマンション、通っていそうなスクールやスーパー、お気に入りのレストラン、デートで行きそうなところ、できるだけ具体的に出してみましょう。

先日の シンプル&シングルマーケティングに学ぶ「ビジネスから商いへのシフト」 で紹介した書籍「シンプル&シングルマーケティング」でも、これからのマーケティングをする上で詳細な顧客像の設計が重要と説いています。

結構たのしいというのもあるので、ぜひ三連休前で「仕事のモチベーション上がらんなー」と思っていたら、ノートにターゲットとする顧客のプロトペルソナを書いてみてはどうでしょうか?

仲間内でレビューすると結構わらえて盛り上がります。笑

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やっさん(Yasuhiro Ishikawa)
サポートいただけたら、嬉しくて本屋に行くと思います・・・笑

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