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詩歌

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自作の詩・短歌・長歌。東方Project二次創作含む。
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2024年8月の記事一覧

詩 醒めないで

詩 醒めないで  真紅のルージュも  ブランドの財布も  金の腕輪さえ  最後にはわたしを…

詩 刻まれた弾丸

詩 刻まれた弾丸      来たるべきさよなら  蒼の星へむかう軌道  うまれた大地を蹴る …

詩 まじってひかる沫

詩 まじってひかる沫    ひかりひとつ差さない  まっくらな羊水は  際限のない、途方も…

詩 引力

詩 引力    頭を垂れれば  視界を過るのは  随分と日当たりの悪くなった  細腕  筆を…

詩 スター・ダストの終わるとき

詩 スター・ダストの終わるとき  惑星に降り注いだ  不器用な願い  その さまざまの形に…

詩 焦熱の大火

詩 焦熱の大火  その瞳の行き先は  たった一つを除いて  すべて 焼け落ちてる  脳が …

詩 幻想を歩むのは

詩 幻想を歩むのは    あなたの言葉  もっとたくさん 聴いていればよかったね  何を思おうと すべて手遅れ  神様はわらってる  妖怪たちが手招いてる  けれどわたしは  願いを託してくれた あなたに  祈ることしかできなかった あなたに  何一つ ほほえみを返せなかった  何一つ ありがとうを言えなかった  その背を少しでも 追うべきなのは  わたしのほうだったのに  かみさま、  あなたに失礼のないように  あなたのほほえみに恥じないように  わたしのやるべきこ

詩 真昼間の憧憬

詩 真昼間の憧憬  陽光の足音よ  束の間の暗幕を  乱暴に引き裂いて  もう一度、始めろ…

詩 鈴鳴らす枷

詩 鈴鳴らす枷  透明な手錠をかけてる  痛くないわけじゃないよ  せめて  枷を鳴らして…

詩 渡りの両翼

詩 渡りの両翼  座礁した天使は  失いたくないもの いちばん大切なときに  真夏にうなだ…

詩 永遠の焔

詩 永遠の焔  この大地が枯れ果てたとき  夜空を照らすのは  心底から祈る人の掲げた  …

詩 紛い物

詩 似通る光  それぞれが持つ孤独を  一緒くたに ある種、乱雑に  洗い流すような  激…

詩 雨降りだけが許した笑み

詩 雨降りだけが許した笑み  「きみって忘れられる側なんだね。」  自分の中で蠢く正当化…

詩 蛙の欷泣、蛇の嗚咽

詩 蛙の欷泣、蛇の嗚咽  譲り受けた優しい恵み。蜷局を巻いてわたしを積層する豊穣。与えられたもの。恩寵。願い。それらが鬱屈として蓄積して、否定へと繋がる。一体いつから、微笑みは嘲笑へと成り変わる。一体いつから、希望は希求へとすり替わる。奇跡をください。いまや慰めにしかならない憧憬を捨ててでも、奇跡をください。  朝焼けは拝んだことがない。素行不良なんて起こす勇気もない。夜長が明けるまで目を覚ましてしまったら、どこにも戻れなくなるだろう、そう思えてならない。幽霊さん、幽霊さん