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泳ぐ

そうやって生きていくんだね。と誰かが私に言いました。
多分、お寺の、私が愛でた、石の亀でしょう。

火や、水や、緑や、風が、人間の中には眠っています。
私は、きっと水です。雨が好きだから。

鳥がね、いたんです。地面を突いていた。
私は足を止めて、じっと見つめていた。目が合って。
見つめ合いました。そのまま、時間が止まったみたいに感じました。

でもね、ハッとして、私は歩き出しました。よく覚えています。
後ろから、おんなじクラスの、人が、歩いてきました。1人で。
あんまり話したことのない、そういう人。

変な人だと思われたんじゃないかと、不安に思いました。
人と違うのは、当たり前なのに、怖いですよね。


「あれ、さっきまで遠くを歩いていなかったっけ?」
友人が、声をかけてきました。
「ゆっくり歩いているし、時々、立ち止まっているから。」
私は深呼吸をして、答えます。そういう生き方が、できるようになりました。

夕日を眺めます。雲の速さを見ます。鳥を眺めて、雨の音を聞きます。
私の好きなことです。

私がもっと好きなことがあります。
影と、光の、コントラストを見ることです。
特に、早朝の駅のホーム。素晴らしかった。
人がたくさんいて写真を撮れなかったこと、今でも後悔しています。

一般論だったり、マナーやルールは極力守らないといけませんが
それでも、人はそれぞれみんな違うんですよね。

それを思い出して、私は今日も私の住む世界を見つめます。

私が、そしてあなたが、それぞれが、それぞれらしく生きれるように。

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