「やりたいようにやったらええねん」助産師さんにもらった言葉のお守り。
2023年9月、2人目が生まれた。
産後2日目、ホルモンの影響や睡眠不足で、何でもないことに涙が出る。
母乳はまだ出ず、3時間おきに乳を吸ってもらってがんばっているところだった。
母乳育児推進の総合病院で1人目を産んだ。なんとしても母乳でいこう!という雰囲気のなか、母乳が出なくて泣いて、出ては嬉しくて泣いて、入院中まいにち泣いていたけど、助産師さんたちが本当にいい人たちばかりだったし、幸い赤ちゃんがとても上手に飲める子だったので、その後母乳育児が軌道に乗った。あの病院のおかげだったなと感謝していたし、初産だったので、そういうものだとも思っていた。
今回、2人目を産んだ産院は、母体の回復優先の考えの元ミルク育児を積極的にすすめていた。
母乳でもミルクでもどっちでもいいんだよ、という環境で、母乳が出るなら頑張りたいけど、出なかったらミルクにしようと思いつつ、やれることをやろうと、眠い目をこすって頻回授乳をがんばっていた。
そんなとき、テレビ電話でお祝いと共に
「母乳がいいにきまってる!」と先輩ママに言われた言葉が無駄にグサリグサリと刺さり、ご飯を食べながら2時間涙が止まらなかった。
母乳でもミルクでも元気に育てばいい
2時間もあったらご飯食べて寝ればいいのに
せっかくの水分を涙にするのはもったいない乳にしたい
赤ちゃんもママも一人一人状況が違ってぜったいなんてないのに
頭でどれだけ思っても思ってもあふれる涙。
いつもなら流せる言葉も、流せなかった。
隠れて泣いていたら助産師さんに見つかり
「なんで泣いてるの?話してくれないと戻れない!」
と言ってくれて、
あったことや思ったこと悲しかった気持ちを話した。
そしたらひとしきりきいてくれたあと、
「夜お茶でも飲みながらもう一回話そう」と言って時間をあけてまた来てくれた。
(あとから聞いたらこのとき産気づいている妊婦さんがいて、応援に呼ばれていたそう。そんな素振りも見せず私のことも気遣ってくれてすごいと思った)
夜、その助産師さんはいろんな話をしてくれた。
そして
「結論、自分のやりたいようにやったらええねん!」
と力強く言ってくれた。
私は、母乳をがんばりたい。
やるだけやってミルクに頼ろう。
それでいい。
やれること全部やったら諦めのつく性格だから
辛くならない程度にやってみよう。
混合育児からスタートして、乳頭保護器も使って
赤ちゃんの様子を見ながら徐々にミルクを減らした。
やってみて分かってけど、混合育児って私にはめっちゃ難しかった。どれだけミルクをあげたらいいのか分からないし、時間がめっちゃかかる。完母か完ミか、どっちかにしたいと思いながら、試行錯誤し、
1ヶ月検診頃には、母乳だけで過ごせるようになった。
産後3ヶ月のとき、市の産後ケアで同じ産院に宿泊した。
すると、あのときの看護師さんがわざわざお部屋に来てくれた。
「あのときは大変やったけどよくがんばってるし、あの状況でも聞く耳をもってくれて、やりたいようにやっていけててほんますごい!」ってお話してくれた。また泣けた。
お産、育児、いろんな人に助けられてる。
この産院にお世話になれてよかった。ありがたかった。
いま、生後8ヶ月。
大きな乳トラブルもなく、すくすく元気に育っている。
何故あんなに母乳をがんばりたいと思っていたのか振り返ると、私はめんどくさがりなので、シンプルに授乳の工程を減らしたかったのだと思う。
1人目も完母だったので、乳が出るのであれば、勝手が分かっている方法で同じようにしたかったのだと思う。
赤ちゃんのためというより、自分のためにがんばりたかったのだと思う。
あの先輩ママとのやりとりは、あの助産師さんと話す機会を与えてくれるために必要なことだったのだなとも思う。
どうしようかな?と迷ったときは、
「やりたいようにやったらええねん」って言ってくれた助産師さんの言葉を、いつも思い出す。
2024/05/19 響花