マガジンのカバー画像

M-HAND Structure

18
Web制作会社として約20年の経験で培った知見をベースに、置かれている環境や社内制度、仕組み、制作のプロセスなど、Web制作界隈で働く人たちが興味を持ちそうなテーマに関する記事を…
運営しているクリエイター

記事一覧

私は山手。だからM-HAND。ブラックからコロナまで、走り続けた19年とこれから。

【自己紹介】 はじめまして、web制作会社、株式会社エムハンドの代表兼webディレクターをしています。会社の創業は2003年、私は1976年生まれです。簡単にどんな経験をしてきたのかをお話ししたいと思います。 ・・・ 1. 27歳のときに思い切って起業起業するまでの私は、デザインとは無縁の世界で生きていました。 学生時代はラグビー部。大学卒業後は実家の社会福祉法人で事務やバスの運転手をしていました。 そんな私が、パソコン1台と誰でもできるホームページ作成みたいな本を片

「予算配分」から考える、 Web制作会社のビジネスモデル。M-HANDの工数の算出方法。

エムハンドの山手です。 今回はWeb制作会社の「予算配分」について書きます。弊社の予算配分や作業工数の算出の方法などもご紹介したいと思います。Web制作の現場でスケジュール管理してる方や、見積もりを作る方などの参考になればと思います。 今、日本では物価が上がらないデフレの状態が続いていますが、ホームページ制作の費用も同様にデフレになっていると思っています。前回もお話しましたが、Web制作会社では年々、ケアしなければいけないことや、対応しなければならない作業が増えています。こ

「制作フロー」から考える、Web制作会社のビジネスモデル。M-HANDのロジックも全部公開。

1. はじめにWeb制作会社には共通するジレンマがあります。 会社として成長すればするほど依頼案件の難易度が高くなり、人を増やせば増やすほど社内ルールが複雑化していきます。 また現代は、IT関連の技術革新がすさまじい勢いで進み、トレンドが変わるスピードは速く、高度なセキュリティ対策も求められる時代です。年々やるべきことが増え、ハイレベルな対応が必要な時代に、臨機応変にあたることができない会社は取り残されてしまいます。 とはいえ、人的リソースは限られています。 働き方改革や

リモート時代に生き残りをかけたWeb制作会社「M-HAND」のビジョン・ミッション・バリュー

エムハンドの山手です。 今回はエムハンドのビジョン・ミッション・バリューに込めた意図や想いについて書きます。これからビジョン・ミッション・バリューを作成する方や、エムハンドにちょっとだけ興味がある方に参考になればと思います。 ・・・ 1. ビジョン「ビジョン」とは、企業が存在する上で一番コアな考えだと思います。サービス、雇用、社会貢献など全てビジョンとリンクさせる必要があります。 エムハンドのビジョンは創業以来、「共存共栄」です。Webビジネスを通じて共に繁栄できる関係

M-HANDが大切にしてる、Web制作現場での業務改善「問題」と「気づき」の集約。

こんにちは、山手です。 唐突ですが、私が面接で「御社の強みは?」と聞かれたら、「毎月業務がブラッシュアップされ、会社が成長し続けていることです」とお答えします。 毎月多くの案件を走らせているWeb制作会社では、さまざまな問題が生じます。その問題を放置していれば、大きなトラブルや、生産性の低下につながっていきます。そのため弊社では、業務改善のためのブラッシュアップを重視しています。 今回は、Web制作会社における業務改善にフォーカス。業務改善の仕組みが、「品質向上」「生産性

Web制作会社の人材採用について、離職率30%を経て、10年ぶりにアップデートした考え。

会社を立ち上げて19年。これまで数え切れないほどの求職者に会い、リクルート活動を続けてきました。何人採用して、何人辞めていったのか、と数えるのは少し怖いですが、今のスタッフ数は90名です。 人材採用を取り巻く環境として、WEB制作現場のマネージメント層の世代も30代後半から40代、20代とのジェネレーションギャップなどを感じてる方も多くいると思います。 私の経験からいうと、30代後半より上の世代は、量をこなすことでスキルを磨き、質のよいものを生み出すことができた世代ですが

Webディレクターは言語化が命 イメージを言葉にできるおすすめ書籍5選

コンセプトを言語化する。デザインを言語化する。 ディレクターにとって言語化は必要最低限のスキルです。 言語化をどのように磨くのか?それには言葉のインプットが必要で、一番身近な方法として読書があります。読書で言葉のインプットすることで、なんとなくボヤっとしてて言語化できなかったことが、作者の言葉を借りて、雪解けのように、言語化できるようにきっとなります。今回ご紹介する5冊はWEBディレクターとして、実務経験1年以上の方々は絶対役立ちます。できれば、2回ずつ読んで欲しいです。

「技術力=マネージャー」ではない 制作会社のマネージメントで役立つ おすすめ書籍5選

今回の記事はWEB制作会社でマネージメントしてる方、目指してる方に読んで欲しい5冊です。 どの本にも書かれてます。マネージメントは「特別な能力やセンスは必要ありません」と。私もそう思います。19年間、社長していますが、特別な能力ではありません。 僭越ながら1つだけマネージメントについてアドバイスするならば、技術や知識としてマネージメントを学び、自分に合ったスタイルでマネージメントすることだと思います。 マネージメントは決して持って生まれた能力ではありません。陥りがちな失

リモートワークを振り返る変化、気づき、改善とこれから。新しい時代の組織の作り方。

2020年3月以降、リモートワークが普及してから皆さんの会社にはどんな変化がありましたか?今となっては出社を前提とした働き方が懐かしいですね。 今回は、Web制作会社である弊社のリモートワークで起きた変化と気づきと改善、そして、これからについて書きたいと思います。 ・・・ 1. エムハンドのクリエイターは7割以上がフルリモートワーク弊社ではデザイナーやエンジニアの75%はリモートで在宅勤務です。希望者は2020年3月以降、フルリモートワークに切り替えました。 コロナ以

ホームページ制作で重要なコンセプトの言語化は、Webディレクターの重要な仕事

今回は、ホームページの制作前のコンセプトの言語化を大事にしようというお話です。 コンセプトを言語化はWebディレクターの重要な仕事です。制作における数ある工程の中でもセンターピンのような業務になります。ボウリングでは、センターピンをうまく狙えばストライクが取れます。つまり、コンセプトの言語化は、業務を成功させるために重要な位置づけにあるということです。 コンセプトを言語化する際は、制作着手前にクライアントに対してヒアリングすることから始めます。コンセプトを決める要素として

正しいWeb制作会社の選び方。Webで成功してる会社は、担当者との相性だけで選ばない。

中小企業の経営者の方、企業のWeb担当者の方へ、Web制作会社側から見たWeb制作会社の選ぶ手順と、ミスマッチしない選び方を解説したいと思います。Webのことはよくわからない、デザインセンスがない、そんな方でも、希望の制作会社が見つかる方法ですので、参考になれば幸いです。 ・・・ 1.Web制作会社を選ぶ手順最初に結論を簡単にまとめます。 電話やメールでお問い合わせするのは5~6社にしてください。実際に打ち合わせ話しを聞くのはその中の2社で十分です。そして、発注する1社を

会社と従業員のための「業務委託契約書」 抑えておくべきポイント

Web制作の際に結ぶ契約書を業務委託契約と言います。何が書かれている契約書かご存知ですか? 仕事をする時に結ぶ契約書であることはご存知かと思いますが、現場で働く人にとっては小難しい文章で書かれてますので、「よくわからない」というのが現実ではないでしょうか。 今回の記事は弁護士さんが解説するような切り口ではなく、現場のWebディレクターの人たちでも、理解が深まるように解説してみたいと思います。 ・・・ 1.業務委託契約書の内容業務委託契約書に書かれる内容は、おもに下記の

コンペで勝ち抜くプレゼンテクニック 受注率を上げる7つの要素

Web業界で新規案件の受注といえばコンペです。 エムハンドでは「万年2位で落選」という時代を長く経験しました。複数の制作会社の中から最後の2社までは残るのですが、あと一歩及ばない。そんな一番しんどい失注です。そこから工夫を重ねて、受注率改善につなげてきました。今回はエムハンドでコンペの際に意識している7項目をご紹介したいと思います。 ・・・ 1.プレゼンの順番が重要エムハンドの参加するコンペは5社程度の競合で争うことが多いです。1社目と5社目では、クライアントからの質問の

サイトリニューアル時にWebディレクターが考えるSEO対策について

今回の記事は検索で上位表示を目指すサイトリニューアルに役立つ記事を書きたいと思います。SEO対策は様々な要素がありますが、ドメインエイジや構造化マークアップのようなことではなく、Webディレクターがディレクション時に考えなければいけないSEO対策について書きます。 ・・・ 01. WebディレクターはSEOをどう捉えるべきか検索エンジンは日々進化しているため、急激な変化に戸惑うWebディレクターや、複雑でややこしいSEOと向き合うことを避けているWebディレクターもいるか