枢要
蟻たちに磔にされたミミズ、からからに乾いた夏に虐げられ、見すぼらしい秩序なんかを信仰しては、良い気になっている奴らなんか無視して、私利私欲のためだけで動く車に乗り、憂鬱を消費するために、ためらわずに、誰彼構わずに裏切って、実体なんていう、よく分からぬものに左右されずに、些細な事柄に食い込む、幼稚な判断のようなもので、生死とは分かれるものであるし、自分こそは、大丈夫などという幻想なんて、信じるはずも無く、ただただ、慎重に、見極めては、孕んだ月日を産み落とし、更なる痛みを超越し、厭世観などに騙されずに、ただ、行く先々で愛していたような質感のようなものに摩耗され、妄想であったと、悲しみ悶え、模倣するほどに、その場に陥り、自らの落ち度にすら気付かずに、快適さを求めるほどに、機械的になってしまい、成し遂げるよりも、無くしたものの方が多くなり、馴れ合うほどに、前に習えしかしなくなり、支配的な奴らが生み出したシステムの虜になり、利己的な観点が生み出す今の踏み台にされ、些細な事で傷ついては、拙い自分を恨んでばかりいて、言い訳ばかりがうまくなり、因子の中で木霊するアイロニーや、膨張する真理、肥大化する悲哀や、ロジカルな罪、怠惰な故に加速する信仰心や、白昼夢を彷徨う道理や電子、太古から続いて来ただけの、遊びみたいな日々の中
で、真実なんてものは、笑い飛ばすべきである、と、語りかける月の野郎に中指立て、浪々と吐瀉する感情のようなものや、感覚すらも麻痺して、中立などを謳い、血で汚れた手を、ぼんやりと眺めては、裁くだの、裁かれるなどと、うつつを抜かすほどに、現実とは、遠ざかるばかりである。